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「日本は豪州が憧れるサッカー大国だが…」日本を破ったU-20豪州がアジアを制した要因と背景とは

  • 2025.3.3
「日本は豪州が憧れるサッカー大国だが…」日本を破ったU-20豪州がアジアを制した要因と背景とは

Text by 井上大輔(編集部)

中国で開催されたU20アジアカップは、オーストラリアの初優勝で幕を閉じた。

そのU-20豪州代表は、準決勝でU-20日本代表を2-0で撃破。サウジアラビアとの決勝戦はPK戦にもつれ込んだが、全勝で今大会を制覇した。

『The Sydney Morning Herald』は、「日本は豪州が望むようなサッカー大国だが、ヤングサッカールーズ(U-20代表)の方が優れたチームだった」として、今大会の優勝を分析。

豪州はチーム最大のスターであるネストリー・イランクンダを招集できなかった。すでにフル代表経験もある19歳の彼は、バイエルン・ミュンヘンからグラスホッパーに貸し出されており、クラブがシーズン中ということもあり、今大会には参加せず。

エースを欠いた豪州だが、才能ある選手たちがボールを動かしながら多彩な攻撃を繰り出し、自信と結束力も兼ね備えていた。

チームをまとめ上げたトレヴァー・モーガン監督の手腕も優勝の要因のひとつとされている。これまではユースレベルでの失敗も多かったため、批判もあったというが、今大会の成功で同国で最高の指揮官のひとりと目されるまでになったとか(イングランド出身だが)。

そして、選手育成も優勝のカギになった。今大会に参加した選手は大半が2005年生まれだったが、彼らは豪州サッカー連盟が導入したナショナルカリキュラムの下でジュニア育成の全過程を経験した初代の世代にあたる。

その枠組みは、オランダのアイデアを適当に模倣し、優秀な子どもを「ロボット」にしてしまうと批判されてきたそう。

ただ、現在の優秀な若手選手たちは、技術的にも戦術的にもより熟練されており、その大半はAリーグのアカデミー出身者で、これまでよりも早くトップチームのサッカーに触れることができている。

実際、2018年のU-20豪州代表選手たちはAリーグでのプレー時間が合計2,755分だったが、今大会の選手たちは12,136分とはるかに経験を積んでいた。

同紙は「よって、彼らがはるかにいい成績を収めたのも不思議ではない」としつつ、「これは長期的計画が実を結んでいるのか。豪州サッカーが正しい方向に向っている兆候だが、兆候に過ぎない。新たな黄金世代の苗木だとしても、開花する保証はない。ここで止まってしまえば何の意味もない」としている。

実際、豪州代表のトニー・ポポヴィッチ監督もフル代表選手として活躍するには、選手たちが自分自身の基準を引き上げ続けることが必要と説いているそう。

日本と豪州は、6月のW杯予選で対戦する。フル代表が弟分のリベンジを果たせるのかにも注目だ。

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