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犬も「花粉症」に要注意 実はアレルギーが出やすい“犬種”も 獣医師が教える「散歩時の対策」

  • 2025.3.2
犬も花粉症に要注意
犬も花粉症に要注意

スギ花粉の飛散が本格的に始まり、花粉症に悩まされている人は多いと思います。人間だけでなく、犬も花粉症を発症することがあるため、飼い主は注意が必要です。もし犬が花粉症になった場合、散歩は避けるべきなのでしょうか。犬が花粉症になったときに生じる症状のほか、散歩時に必要なケアや花粉によるアレルギーが出やすい犬種などについて、獣医師の増田国充さんが解説します。

散歩を控えるのはベストではない

人間の花粉症はスギ、ヒノキが原因で生じる、くしゃみや鼻水を主症状とするアレルギー疾患ですが、犬も、スギやヒノキといった花粉に対するアレルギー症状が出る場合があります。人間同様、これらの花粉が飛散する2月中旬ごろから増えてきます。

症状は主に皮膚のかゆみですが、それ以外に、目のかゆみやくしゃみといったいわゆる人間の花粉症と似た症状が出る場合があります。

症状の発現は、アレルゲンとなる花粉に接触することで生じます。そのため、散歩で外出した際や花粉を屋内に持ち込んだときに花粉に触れ、アレルギー症状が出る可能性があります。

犬に何か症状が現れているようであれば、まず獣医師の診察を受けさせましょう。花粉の飛散は季節によって異なります。春に皮膚のかゆみや目の症状が生じる場合、スギ花粉による影響を選択肢の一つとして考慮しますが、他の原因が関係しているかもしれません。原因を細かく探るために、アレルギー検査をはじめ、患部のほか全身の状態を細かくチェックします。

治療はアレルギー症状に対し、かゆみを抑える治療、ヒスタミンを抑える薬や、症状が重い場合はステロイドを使用することがあります。一般に、目や鼻よりも皮膚のかゆみが強く出る傾向にあるので、シャンプーや保湿といったスキンケアも治療の一環として行います。

犬の花粉症の予防策ですが、花粉に対するアレルギーがあれば、その原因に触れないことが予防となります。散歩などで花粉が皮膚や毛に付着するので、帰宅した際にブラッシングをしたり、ウエットタオルなどを使ったりして、花粉をしっかり取り除くようにするとよいでしょう。

花粉によるアレルギーで目や鼻、皮膚にかゆみを伴っているときは、症状の改善を行うために飲み薬や目薬などを使用します。また、花粉に対するアレルギー以外にアレルギーを持っている場合もあるので、食事療法も並行して行うことがあります。

もし花粉に対し明らかにアレルギーがある場合は、散歩で何らかの対策を検討した方がよいかもしれません。難しいのは、犬は散歩すること自体が日課でもあり、運動でもあり、ストレス発散の場としても重要な役割を果たしているという点です。そのため、完全に散歩をやめてしまうことがベストとは限りません。

方法の一つとして、花粉の飛散の少ない時間帯、例えば早朝や夜間に散歩することを検討するとよいかもしれません。症状の程度や生活環境などを考慮して、主治医の先生に相談してみましょう。

なお犬の場合、皮膚トラブルが出やすい犬種で花粉によるアレルギーが発生する傾向が高い印象があります。例えば、柴犬やシーズー、ウエストハイランド・ホワイトテリアなどです。犬アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギーがある場合は、より注意が必要です。

オトナンサー編集部

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