昨年60歳になったメリッサ・ギルバートは老いることを前向きに受け入れているけれど、昔からそうだったわけではない。『大草原の小さな家』でローラを演じた彼女は、12年前にハリウッドを去り、“アンチエイジング”という言葉にも別れを告げた。
「ハリウッドでは安心して年を取れないような気がした。すごくアンチエイジングな場所だから」と『Page Six』誌に語ったメリッサ。「アンチエイジング(老化に抗う)なんて死んだも同然。この世で一番嫌いな言葉の1つ」
「年を取ってはいけない」というプレッシャーを感じていた
ハリウッド時代のメリッサは、非現実的な美の基準や生き方に合せなければいけないというプレッシャーを感じていたそう。「一切年を取らず、当時の体型を保たなければいけない気がした」
東へ移動を開始したメリッサは最終的にニューヨーク州北部に辿り着き、夫のティモシー・バスフィールドとスローな暮らしを楽しみながら、シニア女性向けのコミュニティ&ライフスタイルブランドModern Prairieを運営している。
顔と唇にボトックスを打ちすぎておでこが動かなくなっていた
ハリウッドを去ったことで「以前は『ああ、年を取ったら大変なことになる!』と言っていたのが、『ああ、年を取って本当によかった!』に変わった。私はこの年齢を楽しんでいる。60歳は自分史上最高の年。これまでの人生を振り返り、いまの自分には意見も価値も知恵もあると実感している」
昨年11月には米FOXニュースのインタビューの中で、ハリウッドから離れようと思ったときのことを振り返り、「顔と唇にボトックス注射を打ちすぎて、おでこが動かなくなっていた」と語っている。
全部やめたとたん、何もかもが楽になった
「いつまでも髪を赤く染め、マスタングのオープンカーを乗り回し、不健康な痩せ方をしてサイズ2(日本のSサイズ)の服を着ていた。あの頃の私は、若い頃の自分を凍らせたような見た目で、本当の自分じゃなかった」
それを全部やめた途端「何もかもが楽になった」と話すメリッサ。「鏡とにらめっこしたり、皮膚科や美容院の椅子に座ったりする必要がなくなって、自由な時間も増えた」そう。
その時間の使い方も年を取った分だけスマート。最近は自身のブランドを利用して、すい臓がんの認知度向上に乗り出した。「これまで本当に頑張ってきたけれど、これからも頑張るつもり。どう考えても、まだ終わっていないから」
※この記事は『Prevention』からの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
Text: Kayla Blanton Translation: Ai Igamoto