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今回は、旅インフルエンサー・にいみりささんが、エミール・ガレ展を訪れた様子の前編をレポート! >>>後編はこちら!
こんにちは!63歳、旅インフルエンサーのにいみ りさです。
今回は東京・六本木。サントリー美術館で開催の展覧会「没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ」のレポです。
開幕前日のプレス内覧会で担当学芸員の方から展示の解説を伺いましたので、代表的な作品をご紹介しますね。写真が多めですが、どれも「推し」たい作品なんです。
こちらの展覧会は、2025年4月13日(日)まで開催しているので、ご興味のある方はぜひ訪れてみてください。
エミール・ガレってどんな人?
そもそもエミール・ガレってどんな人なのでしょうか? 皆さんは、こんな表現を聞いたことはありますか? 「ガラスの詩人(Poète du Verre)」
「ガラスの魔術師(Magicien du Verre)」 我が家のチャットGPT4.0 は、ガレを次のようにまとめました。 エミール・ガレ:アール・ヌーヴォーを彩るガラスの魔術師
「エミール・ガレ(1846-1904)は、19世紀フランスで活躍したガラス工芸の巨匠。 彼の作品は、幻想的な草花やきのこ、昆虫などをモチーフにした独特なデザインが特徴です。 光を受けるたびに表情を変える繊細なガラス細工は、「ガラスの詩人」とも呼ばれるほど。
手前:花器「マグノリア」エミール・ガレ 1889年頃 パリ装飾美術館 Paris, musée des Arts décoratifs
奥:エミール・ガレの肖像 1889年 サントリー美術館
「ガラスの詩人」と言われるのも納得!光を受けるたびに表情を変える繊細なガラス細工
まずはイチオシの作品をご紹介しましたが、ガレが「ガラスの詩人」といわれる理由を肌で感じる、美しい作品もたくさん展示されています。光をうけて透けた中に見える世界、影もが美しい作品たちをご覧ください。*会場は午前11時より撮影可能です
脚付杯「四季」エミール・ガレ 1878年 パリ装飾美術館 Paris, musée des Arts décoratifs
ゴブレット「ジャック・カロの人物画」エミール・ガレ 1867〜76年 サントリー美術館「(菊地コレクション)」
コンポート エミール・ガレ 1867年頃 ポーラ美術館
蓋付コンポート エミール・ガレ 1870年代 ポーラ美術館
花器「バッタ」エミール・ガレ 1878年頃 サントリー美術館
花器「海神」エミール・ガレ 1884〜89年 サントリー美術館
ランプ「ひとよ茸」は必見!
そんなガレの作品は素敵なものばかりですが、なかでも絶対に見てほしい作品があります。それは、ランプ「ひとよ茸」。ライトを点灯しての展示されるのは、久々のこと。実物はポスターで想像していたよりも大きく存在感があります。点灯しているランプ「ひとよ茸」は、ほの明るく陰影ができて、ガラスケースにいくつもの「ひとよ茸」が映る様子は幻想的で、森の奥に迷い混んだよう。
ランプ「ひとよ茸」エミール・ガレ 1902年頃 サントリー美術館
2回足を運んで気づいたのは、図録と実物を比べる楽しみ
こちらの展覧会には、実は2度訪れています。2回、足を運んで気づいた事。それは図録と見た目の違い!写真で見て想像するより、小さい!とか大きい!とか、色が違って見えるとか。頭でわかっている情報と、実物の違いを肌で感じた作品を紹介しますね。シリーズ5つにまとめてみました。
- 思ったよりも「ユニークで面白い」
- 思ったよりも「作品の生き物と、目が合う」
- 思ったよりも「小さくて素通りしてしまいがち」
- 思った以上に「迫力がある」
- 思った以上に「陰影の中にたくさん隠れている」
では1つずつ参ります!
【1】思ったよりも「ユニークで面白い」
怪獣やおたまじゃくしを見逃し厳禁!ユーモラスな生き物たちがいます。
獅子頭「日本の怪獣の頭」エミール・ガレ 1876〜84年 国立工芸館
手前:栓付瓶「葡萄」エミール・ガレ 1900年 サントリー美術館
中:花器「おたまじゃくし」エミール・ガレ 1900年 サントリー美術館
奥:花器「草花」1900年 エミール・ガレ サントリー美術館
花器「おたまじゃくし」エミール・ガレ 1900年 サントリー美術館
栓付瓶「葡萄」エミール・ガレ 1900年 サントリー美術館
花器「蝉」エミール・ガレ 1884年 ダルビッシュ・ギャラリー
上からみると、壺のふちにも模様が
【2】思ったよりも「作品の生き物と、目が合う」
作品を下から見上げたり、反対側に回って見たりしていると、こちらを見ている目が……。
鯉や、セミの瞳がきらり……。
花器「鯉」エミール・ガレ 1878年 大一美術館
水差「昆虫」エミール・ガレ 1880年頃 サントリー美術館(菊地コレクション)
花器の器から透けるフクロウがこちらを見てますよ。
花器「人物・ふくろう(夜)」エミール・ガレ 1887〜98年 ウッドワン美術館
角度によって、たつのおとしごが、あなたを見てます。
花器「海馬」エミール・ガレ 1901年 パリ装飾美術館 Paris, musée des Arts décoratifs
花器「海馬」エミール・ガレ 1901年 パリ装飾美術館 Paris, musée des Arts décoratifs
下から見上げるとトンボの目がこちらを見てる?
脚付杯「蜻蛉」エミール・ガレ 1903〜04年 サントリー美術館
脚付杯「蜻蛉」エミール・ガレ 1903〜04年 サントリー美術館
【3】思ったよりも「小さい」
さらっと通り過ぎがちな作品も、小さな中に、繊細な模様や、詩の一説があったり、小ぶりでも見応えがあるんです。
脚付杯「ガーラント」エミール・ガレ 1867年 国立工芸館
脚付杯「昆虫」エミール・ガレ 1889年 サントリー美術館
栓付瓶「蝙蝠・芥子」エミール・ガレ 1892年 サントリー美術館
蓋付杯「アモールは黒い蝶を追う」エミール・ガレ 1889年 サントリー美術館(菊地コレクション)
【4】思った以上に「迫力がある」
手前:花器「黄水仙」1884年 個人蔵 奥:花器「柘榴」エミール・ガレ 1884年 個人蔵
花器「黄水仙」1884年 個人蔵
奥と比べると、大きさの違いが判るでしょうか?
モスクランプ風花器「蝙蝠・唐草」エミール・ガレ 1889年 サントリー美術館(菊地コレクション)
手前:モスクランプ風花器「蝙蝠・唐草」1889年 サントリー美術館(菊地コレクション) 奥:重層花器「サラマンダー」1889年 サントリー美術館(菊地コレクション)
こちらも存在感たっぷりです。
聖杯「無花果」エミール・ガレ 1900年 国立工芸館
【5】思った以上に「陰影の中にたくさん隠れている」
黒色ガラスを活用した作品。悲しみや生と死、闇、ほの暗さが表現されていて引き込まれます。この近くにガレの写真が飾ってあります。
花器「ジャンヌダルク」エミール・ガレ 1889年 大ー美術館
花器「ジャンヌダルク」エミール・ガレ 1889年 大ー美術館
ピンスポットがあたる方向から鑑賞すると花器の表情が違って見えさらに楽しめます。
写真37・38:壺「ペリカンとドラゴン」エミール・ガレ 1889年頃 サントリー美術館
下から見上げると、クラゲ達がすい〜っと泳いでます。
大杯「くらげ」エミール・ガレ 1898〜1900頃 サントリー美術館(菊地コレクション)
奥:大杯「くらげ」エミール・ガレ 1898〜1900頃 サントリー美術館(菊地コレクション)
手前:花器「貝殻・海藻」エミール・ガレ 1900年頃 サントリー美術館
見どころいっぱいの展覧会「没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ」。後編では、ガレの装飾芸術家としての一面や、展覧会会場の建築についてお伝えします!
この記事を書いた人 にいみりささん
60歳をすぎてインスタグラムの休眠アカウントを、4ヶ月でフォロワー1万人超えに育て、一気にインフルエンサーに。旅&グルメを中心に暮らしを楽しむエッセンスを発信中。「何をしてるのか教えて!」とお願いされ開講しているインスタ運用レッスンが好評。