2桁同士の掛け算を、筆算以外の方法で計算することはできますか。
この問題のように10に近い数字(11など)同士の掛け算は、ある工夫をすることで簡単に答えを出すことができてしまいます。一緒に学んでいきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
12×13
小学生の時に習った筆算を使えばできそうですが、頭でしようとすると結構大変になりますよね。
ここでは、ある工夫をして筆算を使わずに計算していきます。
解説
答えは「156」です。
では、どのような工夫をして計算しているのでしょうか。次のポイントにまとめましたので、ご確認お願い致します。
ポイント
この計算で使うのは「分配法則」です。この法則は掛け算を分けて配る法則のことです。
しかし、ここでは(多項式)×(多項式)の分配法則である「展開」という公式を使って変形していきます。これは中学三年生で習う範囲になります。
<展開の公式>
(a+b)(c+d)
=a×c+a×d+b×c+b×d
=ac+ad+bc+bd
この展開の公式が理解できても、この問題でどのように利用するか分かりませんよね。
ここで考えるのは12を10と2に、13を10と3に分けるということです。つまり、「12=10+2」「13=10+3」にするということです。このように変形すれば展開の公式を使うことができます。
これらの数を10を含む式にする理由は、単純に計算が簡単になるからですね。
12×13
=(10+2)×(10+3)
=10×10+10×3+10×2+2×3
=100+30+20+6
=130+20+6
=150+6
=156
変形する数字は問題によって変わってきますので、どうしたら計算が速くなるのかを考えてから変形しましょう。100や1000などのキリのいい数字が含まれるように変形するとうまくいきますね。
この問題のように多項式に同じ数(この問題では10)が含まれている場合は、展開の公式を以下のようにまとめることができます。こちらの公式も併せて抑えておきましょう。
(a+b)(a+d)
=a×a+a×d+b×a+b×d
=a^2+2(b+d)+bd
※a^2はaの2乗を表しています。
まとめ
何気ない筆算でも展開の公式を使うことで、簡単に計算できるようになります。
この公式はさまざまな計算を簡単にしてくれるものです。たくさん計算演習を積んで、いつでも使えるようにしましょう。
計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。
類似問題にもぜひチャレンジしてみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。