【写真】高校時代の紗智子=幸和子(亘理舞)を不気味に見つめる麗奈(渋谷凪咲)
佐々木希が主演を務める「地獄の果てまで連れていく」(毎週火曜夜11:56-0:26、TBS系※一部地域を除く/TVerにて配信)の第7話が2月25日に放送された。紗智子(佐々木)と協力者の関係が明らかになる一方で、復讐(ふくしゅう)相手の麗奈(渋谷凪咲)が紗智子の過去を疑う展開となった。(以下、ネタバレを含みます)
主人公が挫折と葛藤を繰り返す、命懸けの復讐ドラマ
本作は、主人公の橘紗智子(佐々木)が、整形して家族を殺した悪魔のように非情なモンスター・花井麗奈(渋谷凪咲)に近づき、破滅へと追い込む命懸けの復讐を描く。
麗奈の夫・花井誠を井上祐貴、インフルエンサーでもある麗奈のマネジャー・飯田ゆうきを吉澤閑也(Travis Japan)、麗奈の父で犯罪社会学者の黒川稔を板尾創路が演じる。
紗智子とコミの関係が明らかに
前回ラストで衝撃を呼んだ、紗智子の協力者“コミ”の正体。紗智子とコミは、紗智子が今の名前を名乗る前、高校生の坂東幸和子(亘理舞)だった12年前に、麗奈が起こした火災に巻き込まれて運ばれた熱傷センターの病室で会った。
コミ=小宮山真波(向里祐香)は、麗奈が殺したピアノ講師・小宮山良太の妹だった。当初、幸和子が犯人だと思って復讐しようと近づいたのだが、ようやく目を覚ました幸和子が必死に麗奈が犯人だと訴えたことで、「やっぱりあいつだったのか」と気付いたコミ。良太が日記に麗奈のことが「怖い」と書き残していたからだ。
真相を知ったコミは復讐のため、インフルエンサーの樹利亜として麗奈に接触し、幸和子は紗智子として麗奈の家にベビーシッターとして入り込むことに成功したのだった。
「相手はあのバケモンだよ。絶対気を抜いちゃダメ」というコミの言葉に、紗智子はうなずく。
誠を利用した復讐に心が揺らぐ紗智子
しかし、紗智子の決意はすぐに揺らいでしまう。
誠が紗智子に幸和子の面影を見出したのだ。麗奈と幼なじみで、幸和子とも同じ高校に通っていた誠は、初恋相手が幸和子だった。「本当に好きだった」という幸和子が亡くなったと思っている誠は、幸和子のそばにいられなかったことを後悔していた。高校時代に誠に思いを寄せていた紗智子はたまらず泣き出した。
誠への恋愛感情がよみがえった紗智子は、コミに「やっぱり無理かもしれない」と告げる。麗奈の一番大切な誠を利用して復讐計画を立てているのだが、それができそうにないというのだ。コミは作戦を変更することを提案した。
そのころ、麗奈が帰宅し、誠に笑顔で抱きついていた。だが恐ろしいのは、実はもっと前に帰宅していて、ひそかに誠と紗智子の会話を盗み聞きしていたのだ。
コンサートで家を不在にしていた麗奈は、“協力者”となっている樹利亜から「何もなかった」と言われたものの、見守りカメラで紗智子と誠の様子を監視し続けた。その様子から幸和子のことが思い浮かんだ麗奈は、共演者を突き落として大けがをさせ、コンサートを中止に追い込んで帰宅を急いだのだった。
誠の前で見せた満面の笑みは、自室に入ると消え、引き出しから取り出した自分と2ショットで撮った写真の“幸和子”の顔に画びょうを突き刺した。そして今度は不敵な笑みを浮かべた。
息するように凶行に及ぶ麗奈。その刃が紗智子に向かおうとするラストとなった。SNSには「怖過ぎて…」「ドキドキした」「鳥肌たった」「麗奈の笑顔と冷徹な顔のふり幅にゾクッとしちゃう」という感想と共に、いよいよ始まる直接対決に向けて「激ヤバ激アツ」と怖いながらに期待の声も上がった。
当初、麗奈と誠の愛娘をターゲットにするもできなかった紗智子の優しさ。そしてよみがえった誠への思い。そんな紗智子の揺れ動く様子が、モンスター過ぎる麗奈と対峙できるのかというハラハラ感となって、物語のスリルを盛り上げている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部