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客「革財布を洗濯してしまった」店員「やれることはやります」→プロが修復した結果に「すごい技術」「ここまで戻るのか」

  • 2025.3.8

洗濯機から洗い終わった服を取り出してみると、粉々になったティッシュが付いていたり、しわしわになったお札が出てきたり…。洗濯機に服を入れる前、ポケットに入っているものを確認せず後悔したことがある人は多いでしょう。

ギターベースストラップ専門店のGrande uomo(@Grandeuomo2016)さんが、「洗濯してしまった革財布の再生」についてX(旧Twitter)に投稿し、「革のスペシャリストスゲェ」「ここまで戻るもんなんだ…」と話題になっています。

いったいどんなふうに再生されたのでしょうか?

その投稿が、こちら!

レザーのギターストラップ専門店を営む投稿者さん。ある日、「革の財布を洗濯してしまった」という方から、投稿者さんに助けを求める連絡がありました。

ひとまず現物を送ってもらうと、届いたのは変形し、しわしわになってしまったお財布。もとの形状の面影はまったくありません。

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出典:Grande uomo(@Grandeuomo2016)さん

かなり厳しい状態のように見えますが…投稿者さんは諦めませんでした!

まずは焦らずに、財布の形を整えていきます。

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出典:Grande uomo(@Grandeuomo2016)さん

こうするだけで、ずいぶん元の形に近づいてきましたね。

そして、色あせてしまった革を染め直し、オイルをつけると、驚きの復活ぶりです!

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出典:Grande uomo(@Grandeuomo2016)さん

多少のしわは残っていますが、それも「味」だといえるでしょう。お財布として十分使えますね。

職人さんの技術は素晴らしいです。投稿者さんに詳しいお話を伺いました。

頂いた命を余すことなく大切に使うのが我々人間の使命

---ここまで綺麗に戻るとは、驚きました!こちらを修復するにあたり、特に気をつけた点はありますでしょうか?また、どのような方法を用いて修復されましたか?

革の特性を活かした再生術となります。革に水は大敵と言いますが、ここは思い切って水に浸してしまいます。いわゆる干物状態になっている革を水で戻すイメージです。水で戻した後、革の繊維の方向を見極めながら手作業でゆっくり成形し直すのがポイントです。焦らずゆっくり。半乾きになった状態で今度は形が崩れないように揉みこみます。完全に乾いたのちに色入れとオイル入れをして完成となります」

---まさにプロの技です。修復が完了した財布を見て、持ち主の方はどのような反応をされていましたか?

お客様からは、正直ここまで戻るとは思わなかったと驚きの声をいただきました。私たちが普段何気なく使っている革という素材は食肉の副産物。頂いた命を余すことなく大切に使うのが我々人間の使命だと思いませんか

---おっしゃる通りです。粗末にすることは許されませんね。

革のスペシャリストスゲェ

こちらの投稿には、さまざまなコメントが寄せられていました。

すごい…、最初スルメなのかと本気で思ったぐらいなのにここまで戻るとか
革のスペシャリストスゲェな
ここまで戻るもんなんだ…
すごい技術
あそこまで変形したら私は諦めちゃいますが、プロの人は本当に凄いですね!

革製品の魅力の一つは、「エイジング」と呼ばれる経年変化です。長く大切に持ち、色合いや手触りの変化を楽しみたいですね。



取材協力:Grande uomo(@Grandeuomo2016)さん