鼻水や喉の痛みなど、風邪のような症状があるときに市販の風邪薬を服用する人は多いと思います。その際、「風邪薬を服用しても効果が見られない」「服用中の風邪薬がなくなり薬局で購入しようとしたところ、品切れだった」などを理由に他社の風邪薬に切り替えたいと思ったことはありませんか。市販の風邪薬の服用中に他社製品に切り替えても問題はないのでしょうか。風邪薬を服用する際の注意点や誤った方法で服用した場合の副作用の危険性などについて、薬剤師の真部眞澄さんに教えていただきました。
風邪薬を3~5日ほど服用しても効果が見られない場合は受診を
Q.例えば、A社の風邪薬を服用しても効果が見られなかったり、A社の風邪薬を使い切ったため薬局で購入しようとしたところ、品切れだったりしたとします。この場合、代わりにB社の風邪薬を服用するといったように、他社の風邪薬に切り替えても問題はないのでしょうか。
真部さん「服用した日数で対応が異なります。市販の風邪薬を3~5日ほど服用した場合で効果がなければ、市販薬では対処できない状態になっている可能性があるので、使用を中止して医療機関を受診してください。効果が見られる場合は、成分量・内容が同じため、できればA社の薬を続けて飲んでください。なければB社の薬でも可能です。
市販の風邪薬を1~2日ほど服用した場合で効果がなければ、薬と症状が合っていなかった可能性があるので、B社の薬でも服用可能です。効果が見られる場合は、成分量・内容が同じため、できればA社の薬を続けて飲んでください。なければB社の薬でも可能です」
Q.風邪薬は何日程度飲み続けてもよいのでしょうか。
真部さん「市販薬によって異なりますが、『3~5日』『長期連用は避けること』などの記載がある製品が多いです。また、市販薬の添付文書に『○回服用しても改善が見られない場合は服用を中止し、医師や薬剤師にご相談ください』と記載があります。服用しても症状の改善が見られず、悪化した場合は早めの受診をお勧めします」
Q.ちなみに、A社の風邪薬とB社の風邪薬を交互に飲むといったように、両社の薬を併用した場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。副作用の危険性も含めて教えてください。
真部さん「成分名が違っていても効果が同じだったり、成分が重複することで過剰摂取になったりする危険があります。さまざまな副作用が出る可能性や、胃や肝臓などに負担がかかる可能性が高まるので、違う会社の風邪薬を交互に飲んだり、併用したりするのは絶対に避けてください。不安なときは薬剤師に相談しましょう」
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市販薬を3~5日ほど服用しても効果が見られない場合、市販薬では対処できない状態になっている可能性があるので使用を中止し、受診するのがよいということです。状況に応じて、適切に対応するようにしましょう。
オトナンサー編集部
真部眞澄(まなべ・ますみ)
薬剤師東京薬科大学を卒業後、日商岩井(現・双日)に勤務。結婚、出産後、調剤薬局に23年間勤務をしながら「お薬だけに依存させない薬剤師」として活動中。現在お薬を飲み始めた40代・50代の女性に、薬だけに頼らない改善策をアドバイスしている。薬を勧めるはずの薬剤師が薬だけに依存させないことを目指すのは、多くの患者の10年後、20年後の薬の量が2倍、3倍になるのを見てきたから。初期に「より踏み込んで改善策を伝えていたら減薬や維持ができたのでは」と後悔し、これを目指すきっかけとなった。公式ホームページ(https://m-inflore.com/)。