中国で感染者数が増加した「ヒトメタニューモウイルス感染症」。日本でも、毎年3月から流行が始まり6月まで続くといわれているようです。主に1~3歳の幼児の間で流行するとされる、同感染症について、eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに、どんな病気で、どんな症状が出るのか、聞きました。
判別方法は専用の検査キットのみ
Q.「ヒトメタニューモウイルス感染症」とは、どのような病気なのでしょうか。
市原さん「風邪の原因ウイルスとして、以前から知られているウイルスです。発熱、咳や鼻水、咽頭痛などの呼吸器症状が出たりします。乳幼児の感染が多いのですが、大人も感染します。気管支炎や肺炎を引き起こすこともあるため、乳幼児や高齢者の感染には注意が必要となります」
Q.風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス、マイコプラズマ肺炎といった病気と症状で見分けるのは難しいのでしょうか?
市原さん「今冬、流行した呼吸器感染症はどれも発熱や咳、咽頭痛、鼻汁などの症状があります。そのため、これらの症状だけで見分けるのは困難です。ヒトメタニューモウイルス感染症では専用の検査キットを使うことで判明します」
Q.罹患した場合、どのような治療がされるのでしょうか。
市原さん「特効薬がないため、症状に合った薬で対症療法を行います」
発熱をはじめ、喉の痛み、咳、鼻汁などの症状が出たら、病院へ行き、正しい薬の処置など対処するようにしましょう。朝晩の冷え込みはまだまだ続きそうです。こじらせて長引くと生活に支障が出ます。体調不良を感じたら、しっかりと療養し、完治させるよう心掛けましょうね。
オトナンサー編集部