風邪かと思っていたら重大な病気に罹っていた、なんて話を聞いたことはありますか?
「まさかこんな病気が隠れていたなんてびっくりした」と話してくれたのは筆者の知人A子。
今回は、10代の女性に多いと言われている、とある病気に関するエピソードをどうぞ。
起きられない娘
私の娘は高校に進学してから急に朝起きられなくなりました。
「もう朝だから起きなさい」
「早くしないと遅刻するわよ!」
そう何度も大声で言ったり体を揺さぶったりしても、目を覚まそうとしない娘。とにかく眠気とだるさが酷いようでした。
結局10時過ぎに起きてボーッとしたまま午前中を過ごし、午後から学校に行くことも度々あったくらいです。
イジメ?
はじめは『何かイジメなどを受けていて学校に行きたくないのかも』と心配していた私。
でも、娘は夜になるにつれてとても元気になり、友達関係も良好そうな様子。イジメられているとは到底思えませんでした。
そのため、SNSやゲームをして夜更かしした結果、寝不足なのではないかと疑うようになるも、娘は全否定。
「毎日夜10時~11時には寝ているよ」
「夜中起きることもない」
「私も起きたいのに起きられないの」
そんな日々が1か月も続いてしまい、だんだん不安になってきた私。
『もしかして何かの病気かも?』と思って病院に行くと、まさかの診断が!
病気だった!
「起立性調節障害でしょう」
医師によると、自律神経が成長に伴ってアンバランスになることによって生じる症状。朝起きられない・立ちくらみやめまいが起こりやすいといった症状があるのだそう。
「環境が大きく変わったことで、ストレスを感じて発症する子が多いですよ」
「患者としては10代の女性が大多数を占めています」
そう医師から伝えられ、ようやくはっきりした原因が分かり胸をなでおろしました。
娘よ、ごめんね
「私にずっと問題があると思っていた」
「病気と分かって本当によかった」
これまでずっと悩んでいたという娘はホッとして泣きだしてしまうほど。その涙を見て、これまで責めてしまったことを後悔し、しっかり謝罪しました。
今は治療を受けているということもあり、だんだん症状も回復しています。
【体験者:40代・女性パート主婦、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。