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【60代ヘルスケア】睡眠は年齢とともに浅くなるって本当?日常のちょっとした工夫でできる眠りの改善法とは?

  • 2025.3.16

 

「睡眠が浅い」「ぐっすりと眠れない」という睡眠の悩みはありませんか?睡眠時間は年齢とともに短くなるといわれます。また、不眠症状に関しては、日常生活の過ごし方を工夫することで対処することができます。
 
今回は、60代以上の不眠の原因や、睡眠を改善するための方法を解説します。

年齢とともに睡眠時間も短くなるって本当?

人は、年齢とともに睡眠の質や時間に変化が生じ、徐々に睡眠時間が短くなる傾向があります。とくに、還暦を迎えたあたりから基礎代謝や活動量が低下し、必要な睡眠時間も減少傾向に。 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、以下のような睡眠時間が推奨されています(※1)。 ・小学生 9~12時間
・中高生 8~10時間
・成 人 6時間以上 ただし、この推奨時間はあくまでも目安です。睡眠は個人差が大きく、必要な睡眠時間も人それぞれ異なります。また、高齢者の場合、長時間横になることが逆に健康リスクを高める可能性があるので、床上時間(寝床で過ごす時間)が8時間以上にならないことも大事です。

60代以上の不眠の原因は?

夜によく眠れず、日中に強い眠気を感じるといった場合、不眠傾向にあるといえるでしょう。
ここからは、60代以上の不眠の主な3つの原因についてみていきましょう。
 
 

【1】日中の活動量の低下

定年を迎えて社会活動から遠ざかると、若いころと比べて日中の活動量も低下します。その結果、体が疲れ切っておらず、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりするのです。
 
また、外出の機会が少なくなると、日光を浴びる機会が減り、体内時計にズレが生じます。これは、睡眠時間のコントロールがうまくいかなくなる原因にもなります。
 

【2】病気や身体機能の低下

病気や体の衰えが、不眠の原因となることがあります。
たとえば、心疾患、糖尿病、皮膚疾患、夜間頻尿など、多岐にわたる要因が挙げられます。また、精神的なストレスが原因で、不眠を引き起こしている場合もあるでしょう。
 

【3】薬の副作用

一部の薬には、不眠作用をもたらすものがあります。たとえば、降圧剤や、ステロイド製剤、気管支拡張剤、抗パーキンソン病薬などが挙げられます(※2)。
 
また、高齢者の場合、腎臓の分解能力が低下しているため、薬の副作用があらわれやすいことも不眠の一因となるのです。

日常生活のちょっとした心がけでできる睡眠改善法3選

ここからは、いますぐ簡単に実践できる睡眠改善方法をご紹介します。
 

【1】朝に日光を浴びる

朝、起床とともに日光を浴びることで、睡眠ホルモンのメラトニンの材料であるセロトニンの分泌を促しましょう。
 
セロトニンは、太陽の光を受けて活性化されます。それから12~14時間後にメラトニンが分泌されるので、朝に日光を浴びることが重要です。

【2】運動習慣

定期的に体を動かすことで運動量を増やし、夜の寝つきを改善しましょう。激しい運動ではなく、ウォーキングや軽いジョギングのような負担の少ない運動がおすすめです。
 
とくに、野外で行う運動は、日光を浴びることで体内時計の調節を助けるだけでなく、気分転換にも役立ちます。
 

【3】昼寝は15~30分以内に

昼寝をする場合は、15~30分程度にとどめましょう。それ以上の昼寝は、夜間の睡眠を妨げ、不眠につながります。また、昼寝をするタイミングは、12時から15時の間にして、それ以降の時間帯は控えましょう。

不眠症状におすすめの漢方2選

睡眠の悩みには、漢方薬をとり入れる方法もおすすめです。漢方薬は、体のバランスを整え、体質改善を図ることで、慢性的な不調にアプローチします。体調を整えることで、睡眠の悩みが改善される場合もあります。
 
さらに、漢方薬は植物や鉱物など自然由来の生薬でできていて、西洋薬に比べて副作用のリスクが低いといわれています。毎日服用するだけで手軽に試せる点も、漢方薬の大きなメリットといえるでしょう。
 
不眠に対しては、「自律神経の乱れを調整し、ストレスが原因の疲労や睡眠の質を改善する」「イライラや興奮を鎮めて寝つきをよくする」「血流をよくして中枢神経の機能を回復する」「栄養を全身に届けて、心とからだを元気にする」などの作用をもつ漢方薬を服用しましょう。

不眠の悩みにおすすめの漢方薬

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
神経の興奮を鎮め、ストレスやからだの緊張を緩めます。睡眠の途中で何度も起きてしまう人におすすめです。

● 加味帰脾湯(かみきひとう)
自律神経のバランスを整え、イライラなどを抑えます。睡眠が浅く、熟睡できない人におすすめです。 漢方薬は、体質との相性が重要です。体質に合っていない漢方薬を使っても、効果は見込めません。医師や薬剤師に相談し、適切な漢方薬を提案してもらいましょう。 最

生活習慣を整えて不眠症状のケアを

年齢とともに必要な睡眠時間は減少していく傾向にあります。日中に眠くなったり、夜に寝つきが悪かったりなどの不眠症状が目立つ場合は、朝に日光を浴び、定期的な運動習慣を身につけ、昼寝は短時間で済ませるといった点を意識して、生活習慣の改善を図ってみましょう。  

<参考文献>
※1 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023
※2 高齢者の不眠症と治療について

教えてくれたのは 小原水月さん

管理栄養士・健康食育シニアマスター。社員食堂で300以上の料理を修得、ダイエット合宿所・特定保健検診の業務に携わり600人以上の食事と生活習慣改善を個別サポート。 自身の出産後の体調不良から食事と漢方で体調改善/増進の経験を生かし、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。「心も体も食べたものだけで作られる」をモットーに簡単で時間もお金もかけずに元気になれるレシピを発信中。 症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

この記事を書いた人 素敵なあの人編集部

「年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い」をテーマに、ファッション情報のほか、美容、健康、旅行、グルメなど60代女性に役立つ情報をお届けします!

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