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美容に欠かせない「睡眠」… “質”だけじゃなく“長さ”も大事!ショートスリープがもらたすリスクとは?

  • 2025.2.20

薬剤師が解説、「良質な睡眠」とは?

健康や美容に欠かせない睡眠
健康や美容に欠かせない睡眠

毎日、当たり前に取っている睡眠。あなたの睡眠は、健康、ひいては美容にもつながる時間になっているでしょうか? 今回は、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を基に、現役薬剤師である筆者が適切な睡眠時間について解説します。

適切な睡眠が取れているかどうかは、どのように判断すればよいのでしょうか。朝起きたときに「疲労が取れた感覚」があるかが、良質な睡眠が取れている目安です。起床時における疲労感が残っている、スッキリ感を感じないといった場合は、良質な睡眠が取れていない可能性があります。

良質な睡眠 = 睡眠の量(睡眠時間)× 睡眠の質(朝にスッキリ感が感じられるか)と考えられます。つまり良質な睡眠のためには、睡眠の質を高めることに加えて、しっかりと睡眠時間を取ることが重要です。

睡眠が足りないと、体にどのような悪影響があるのでしょうか。睡眠時間が極端に短い場合、肥満や高血圧、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、認知症、うつ症などの疾患の発症リスクを高めると報告されています。

例えば、働く日本の男性を14年間調べた研究では、1日の睡眠が7~8時間の人と比べ、6時間未満の人は、心血管疾患の発症リスクが4.95倍だったことが明らかになりました。

大人の適切な睡眠時間は6~9時間程度だと考えられています。しかし、適切な睡眠時間は個人差が大きく、6時間未満の睡眠が適切と感じるいわゆる“ショートスリーパー”もいれば、10時間以上の睡眠を必要とする“ロングスリーパー”もいます。

良質な睡眠を取るために、まずは自分に適切な睡眠時間を探ってみることから始めましょう。

平日の睡眠をおざなりにしている分、週末は好きなだけ寝る、いわゆる寝だめ。しかし寝だめは、睡眠の“貯金”にはなりません。

体にとって寝だめは、毎週末、時差のある土地への旅行を繰り返している状態と同じです。そのため世界では寝だめを「社会的時差ボケ」と呼ぶこともあります。

社会的時差ボケの問題点は、週末の長時間睡眠が必要なほどの慢性的な睡眠不足が考えられる、体内時計のずれが頻繁に起こる、の2点。

寝だめは肥満や糖尿病、生活習慣病をはじめとする、さまざまな健康へのリスクを高める原因です。日頃から疲労をためない程度の睡眠時間を確保し、週末もできるだけ同じ睡眠リズムで、寝起きすることを心掛けましょう。

あまりに短い睡眠時間は、健康へさまざまな悪影響がもたらされる要因となり得ます。充実した毎日を過ごすためにも、自分に必要な睡眠時間を確保しましょう。

また、睡眠の質をどんなに高めても睡眠時間が足りなければ良質な睡眠には至りません。良質な睡眠のための第一歩として、自分に合った睡眠時間の確保から始めてみませんか。

<参考資料>健康づくりのための睡眠ガイド2023

(みち89)

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