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ブライダルシューズがより多様に。歩きやすさ抜群のフラットシューズにローヒール、色鮮やかなパンプスがトレンド入り

  • 2025.2.20

これまで結婚式に履く靴といえば、ジミー チュウJIMMY CHOO)の「Azia」やマノロ ブラニクMANOLO BLAHNIK)の「ハンギシ」、ソフィア ウェブスター(SOPHIA WEBSTER)の「Wifey for Lifey」などといったヒールに、シャンパンカラーやホワイトのカラーがお決まりだったかもしれない。最近で言えば、リアーナお墨付きのアミナ モアディAMINA MUADDI)の「Begum」も新たな定番として加わっているが、今は「ブライダルシューズ」という明確なカテゴリーにとらわれず、「挙式後にも使えるかどうか」が重要視されているようだ。

快適さと安心をもたらすフラットシューズ&ローヒール

ヴィンテージ好きのUS版『VOGUE』エディター、ティッシュ・ワインストックはアーカイブの3つのブライダルルックにミュウミュウのバレエシューズを合わせた。

もちろん、この流れを作ったのはミウッチャ・プラダミュウミュウMIU MIU)の2022-23年秋冬コレクションに登場したサテンのバレエシューズがシーンを席巻したとき、プレ花嫁たちはこれなら快適に過ごせるだろうと考えた。US版『VOGUE』エディターのティッシュ・ワインストックもその一人で、「(式の前に)ヒールでつまずく姿が頭をよぎった」という彼女は、3着のヴィンテージガウンをこの一足とスタイリングすることに。後に「フラットシューズのほうがずっと安心だった」と話している。

Laura & AndyファッションPRのローラ・リンデンはモリー ゴダードのドレスにミュウミュウのバレエパンプスをスタイリング。

ファッションPRのローラ・リンデンもまた、ダンスフロアで踊れるかを優先し、同じミュウミュウをチョイス。白ではなく淡いピンクの色合いを選び、モリー ゴダードMOLLY GODDARD)のボリューミーな白のドレスとのコントラストを効かせた。

UK版『VOGUE』編集長のチオマ・ナディは、元DJのサラ・エル・ダビにグッチのスリングバックを勧めた。
フローリストのクリスティー・リー・コーバリーも同じく、グッチのスリングバックに。

クリスタルのGGロゴがあしらわれたグッチGUCCI)のメッシュスリングバックも、インサイダーたちの支持を得ている。UK版『VOGUE』編集長のチオマ・ナディは、彼女の友人である元DJのサラ・エル・ダビにこの一足を贈ったそうで、エル・ダビはヴィンテージドレスと合わせた。GGロゴの繊細な煌めきは程よいアクセントを添えるのにちょうどよく、フローリストのクリスティー・リー・コーバリーも同じスリングバックを選んでいる。挙式からダンスパーティーまでセシリー バンセンCECILIE BAHNSEN)による1ルックを纏い、このローヒールを履いて過ごしたそうだ。

ルー・ストッパードが選んだのは、可愛らしくも実用的なアライアのパンプス。
実際の式では、シモーン・ロシャによるデコラティブなシルバーのメッシュパンプスにチェンジ。

もう少しの煌めきを加えたい場合は、作家でキュレーターのルー・ストッパードが選んだ二足をお手本に。彼女は挙式前の朝食パーティーのためにイッセイミヤケISSEY MIYAKE)のプリーツドレスとアライアALAÏA)のスタッズ付きメリージェーンを、挙式用にはドレスと同じシモーン・ロシャSIMONE ROCHA)のパールやリボンで飾ったデコラティブなメッシュパンプスを用意。どちらも安定感のあるフラットシューズでありながら、ヒールに引けを取らない華々しさがある。

カラフルなデザインの人気も上昇中

レイン・アレン=ミラーはグリーンのアミナ モアディのヒールからヒョウ柄のアディダス×ウェールズ ボナーのコラボレーションスニーカーに履き替えた。

控えめな色合いのフラットシューズやローヒールとは対照的に、カラフルなデザインの人気も上昇中だ。映画監督のレイン・アレン=ミラーは、コーリー スタジオ(CAWLEY STUDIO)のドレスにアミナ モアディによる爽やかなグリーンのブロックヒールを合わせた後、アディダスADIDAS)×ウェールズ ボナーWALES BONNER)のコラボレーションスニーカーへ履き替えた。

アーティストのローズ・エレクトラ・ハリスはシモーン・ロシャのドレスにジュゼッペ・ザノッティのハートモチーフミュールでガーリーに仕上げた。
ROSE & BENモリー ゴダードのレッドドレスはクリスチャン ルブタンとともに。
芝生の上ではシモーン・ロシャのプラットフォームシューズで歩きやすく。

一方、3つの異なるスタイルを用意したのはアーティストのローズ・エレクトラ・ハリス。まず、一着目のシモーン・ロシャのドレスにはハートのモチーフが中央に配されたジュゼッペ・ザノッティGIUSEPPE ZANOTTI)のミュールを、そして二着目のモリー ゴダードのレッドドレスにはクリスチャン ルブタンCHRISTIAN LOUBOUTIN)のメタリックピンクのミュールを、後により歩きやすいシモーン・ロシャの黒のプラットフォームシューズへと履き替え、足もとのおしゃれをシーンごとに楽しんだ。

クラシックな靴も、スタイリング次第でモダンに

キャサリン・オーメロードのレセプションルック。ジミー チューの「サカリア」プラットフォームヒールは挙式後もパーティールックに使える。
フィービー・トンプソンとノエル・ニッカがそれぞれ選んだのは、ジミー チューのクリスタルストラップが付いたヒールとシャネルのアーカイブミュール。

定番のジミー チューも、かつてのクラシックなガウンとは一線を画す新しいウエディングドレスと組み合わされるようになっている。ジャーナリストのキャサリン・オーメロッドは、アンダーウェアがあらわになったアニーズ・イビザ(ANNIE'S IBIZA)のミニドレスをパールが散りばめられた「サカリア」のプラットフォームサンダルと合わせた。スタイリストのフィービー・トンプソンとホームレンタルサービスを運営するノエル・ニッカは、それぞれヴィンテージミュールをセレクト。「ふたりともかなりクラシックなものを好むタイプなので、ブライダルルックはクラシックに、でも小物でモダンな要素を取り入れたかった」というトンプソンの言葉通り、カール・ラガーフェルド期のシャネルCHANEL)のドレスをコンテンポラリーに魅せている。

ここで取り上げた花嫁たちの靴のように、挙式後に何度も繰り返し履けるものとなれば投資価値は大。それに何人かの例を見れば、一足に絞らなくてもよさそうだ。

Text: Alice Newbold Adaptation: Motoko Fujita

From VOGUE.CO.UK

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