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ガイ・ピアース、『L.A.コンフィデンシャル』撮影中にケヴィン・スペイシーのターゲットにされた

  • 2025.2.19
Guy Pearce attends the 2025 EE BAFTA Film Awards

ガイ・ピアースが、1997年公開の『L.A.コンフィデンシャル』撮影中にケヴィン・スペイシーのターゲットにされたと告発した。『ブルータリスト』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされるているピアースは、『ハリウッド・リポーター』のポッドキャスト「Awards Chatter」で、「僕は性的暴行や性的虐待を受けたわけではありませんが、不快な思いをさせられました。今になって公表することを悔やんでいます」と語り、こう続ける。

「僕はケヴィンが恐ろしかった。彼はひどく好戦的な男で、そして……極めて魅力的で俳優としても輝かしかったし、本当に存在感があり、とにかくすごかった。その場にいる人々の心を捉えていた。僕は若くて多感だったから、彼のターゲットにされた。間違いない」

L.A. CONFIDENTIAL - James Cromwell, Guy Pearce, Kevin Spacey; back: Russell Crowe, 1997

ジェイムズ・エルロイの小説を映画化した『L.A.コンフィデンシャル』は、ラッセル・クロウやジェームズ・クロムウェル、キム・ベイシンガー、デヴィッド・ストラザーン、ダニー・デヴィートらが出演し、アカデミー賞で2部門に輝いた。ピアースによると、自分より「10倍素敵な」サイモン・ベイカーの撮影がある日は、スペイシーの照準が彼に移り、「あっさり見限られた」ために唯一安心できたそうだ。撮影には当時の妻ケイト・メスティッツも同行しており、彼女にも打ち明けていたと明かす。

「被害者」という言葉は使いたくないそうだが、2017年に#MeTooムーブメントが起きたことで、当時は「大したことではない」と思うようにしていた記憶が、初めて蘇ったという。「ケヴィンについて、ニュース記事という形でいわば正式に話を耳にした。ロンドンで仕事をしていたときに聞き、泣き崩れて涙が止まらなかった。あの経験が自分に与えた影響や、いかに忘れ去ろうとしていたか、そのときになって初めて理解したと思う。これ以上ない警鐘となった」

ピアースは、2018年にも地元オーストラリアの番組のインタビューで、「ケヴィンとは非常に困難な時を過ごした。彼は手出しする男だ」と告白しているが、長い時を経て告発した理由をこう語る。「この問題がことさら注目を集めるのは嫌だったが、同時に彼が何も罰を受けずに逃げ切るのが許しがたかった。今はただ、もっと正直にあろうとし、ありのままに話そうと心がけているだけです」

スペイシーは2017年に俳優のアンソニー・ラップから、14歳のときに不適切な性的行為を行ったとして告訴されたほか、イギリスでは複数の男性に性的暴行をしたとして刑事告訴された。ラップの告発を受け、主演ドラマ「ハウス・オブ・カード」から解雇され、番組制作に損害を与えたとしてプロデューサーに3100万ドルの支払いを命じられたが、ラップの訴訟では勝訴、イギリスの裁判でも無罪を勝ち取った。

ピアースの発言を受け、スペイシーはX(旧ツイッター)で「大人になれよ、ガイ・ピアース。君は被害者じゃない」と記して自ら語る映像を公開。メディアに語るのではなく、直接自分に言うべきだと話し、『L.A.コンフィデンシャル』の撮影から1年後、ピアースが『Midnight in the Valley of Good and Evil(原題)』をジョージア州サバンナで撮影中のスペイシーを訪ねて来て、一緒に過ごしたことはメディアに話さないのかと反論。

「28年の時を経て、君は使命感に燃えている。私はこの数年、地獄を経験して戻ってきたが、この悪党がカムバックするのをギリギリのタイミングで阻止してやろうとでも思っているのか。なぜ今になって話すのだ。馬がガス欠だったとでも言うのか。私と話がしたいなら、いつでもどこでも構わない。君が望めば、Xでライブ配信することもできる。私は逃げも隠れもしない。だがガイ、君は大人になるべきだ。君は被害者ではない」

Text: Tae Terai

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