料理は苦手だという人がよく「思ったようにおいしくできないから」と言いますが、炊飯器なら火加減も自動なので失敗しなくて済みますよね。確かにその通りと思っていたら肉屋さんのYASUさんが炊飯器で作る豚角煮をYouTubeで紹介していました。「肉のプロが言うことなら間違いない」ということで、さっそく作ってみました!
『肉屋が教える肉料理』YASU考案「炊飯器で作るトロトロ豚角煮」の材料と作り方
【材料】※4人分
豚バラ肉ブロック…500g(脂身の少ないものがおススメ)
水…400ml
酒…100ml
しょうが…1かけ
長ねぎの青い部分…1本分
豚肉はフォークで刺して穴を開け、好みの大きさにカットしておきます。(今回は5cm角くらいです)
しょうがは薄切りにしておきます。
長ねぎは青い部分と白い部分に切り分けます。
長ねぎの青い部分は、炊飯器に入るように手で折っておきます。
ゆで卵…4個
しょうゆ…大さじ5
砂糖…大さじ3
蜂蜜…大さじ1
長ねぎの白い部分…1本分
長ねぎの白い部分は1cm幅で斜めに切っておきます。
ゆで卵は12~15分程度茹でておきます。(今回は12分茹でています)
【作り方】※調理時間:20分+炊飯時間:1.5時間
1. フッ素樹脂加工のフライパンに油を引かずに中火で熱し、豚肉を脂身を下にして焼きます。
2. 脂身がカリカリになるまで焼いたら、他の面を焼きます。
3. 全面に軽く焼き色がついたら、一旦取り出しておきます。
4. 3のフライパンの余計な脂を軽く拭き、長ねぎの白い部分を入れて焼き色がつくまで焼きます。
5. 炊飯器に豚肉、水、酒、しょうが、長ねぎの青い部分を入れ、炊飯モードで1時間炊飯します。1時間経過したら長ねぎの青い部分、しょうが、浮いている脂をすくって取り除き、ゆで卵、しょうゆ、砂糖、蜂蜜、長ねぎの白い部分を加え、炊飯モードで30分炊飯します。
6. 鍋に移し、冷まして味を染み込ませます。
7. 食べる直前に中火にかけ、タレにとろみが付くまでグツグツ煮詰めます。
器に盛りつけて出来上がりです。
炊飯器からいい匂いが漂ってくるだけで期待が高まりましたが、フタを開けるとそこには見事に茶色い角煮の姿がありました。これだけでもとてもおいしそうでしたが味見は我慢して、味を染み込ませてから煮詰めると、さらにとろみをまとって一段とおいしそうに変身しました。そして、できたての香りを楽しみながら箸を肉に入れるとすっと入り、落ちてしまいそうな角煮を慎重に口に運ぶとそこには幸せな食感と甘みが待っていました。肉はとても柔らかい上に味がちゃんと入っていますし、よく焼いた脂の部分はプリプリで、これほど失敗無くできるなら炊飯器で充分です。
このレシピでは長ねぎの青い部分を肉と一緒に煮込んでいますが、これは長ねぎに含まれている硫化アリルという物質が肉独特の臭いを緩和してくれるためです。よく「臭み消し」と言いますが、臭みが消えているわけではなく硫化アリルによって分からなくしていることによります。この硫化アリルは玉ねぎやにんにく、ニラなどにも含まれていて、玉ねぎを切ると涙が出るのもこの硫化アリルのせいです。名前がいかにも化学物質っぽいのですが、よく言われる「玉ねぎを食べると血液がサラサラになる」のように血液の凝固を防ぐといった役割も持っています。薬味として長ねぎはよく使われますが、まさに薬ですね。
材料を入れてボタンを押すだけで調理してくれるため、炊飯器料理はとても人気があります。鍋やフライパンはないけど炊飯器だけは持っているという人でも調理できますし、レシピによっては一緒におかずも調理できますので一度経験してしまうとクセになるかもしれません。但しそもそもが炊飯器ですので、なんでも調理できるわけではありません。使うときは、取扱説明書を確認することをおススメします。
失敗せずにトロトロの豚角煮ができますので、ぜひ作ってみてください!
※1歳未満の乳児には、ぜったいに蜂蜜を与えないでください。腸内環境が未熟なため、「乳児ボツリヌス症」を発症する危険性があります。
参考WEB:
日本農業法人
https://hojin.or.jp/files/agbiz00616.pdf