幼少期の子供と過ごす期間は、かけがえのない幸せな時間ですが、ときには大変なこともありますよね。今回は、筆者の知人が【子供のイヤイヤ期】で窮地に陥った時、親友から言われて「また頑張ろう、と思えた言葉」をご紹介します。
“イヤイヤ期”が始まり、愛おしいはずの息子といるのがつらい
これは20年ほど前、私が新米ママとして幼い息子の育児に奮闘していた頃のお話です。
旦那は仕事が忙しく、実家も遠方で、いわゆる【ワンオペ】状態。ただでさえ息子から目を離せず疲弊している時に、息子の“イヤイヤ期”が始まってしまったのです。
可愛くて愛おしいはずの息子といるのがつらい……。やつれた私を見かねて、旦那が「少し実家に帰ってきたら?」と言ってくれました。
その言葉に甘えて実家に帰ると、母が息子を預かってくれて、高校からの親友・A子と久しぶりに会うことに。
A子は既に2人の子供を育てていたので「A子は先輩ママだし、私の気持ちに同調してくれるに違いない」と思い、A子に今のつらい状況をぶちまけた私。
するとA子はにっこり笑って「とにかく今は頑張れ!」と一言。それを聞いた時、私は「頑張っても頑張ってもつらいから悩んでるのに、こんなに軽く返されるなんて」とA子に心底失望しました。
しかし、その後のA子の言葉を聞いて、私の心境は180度変わったのです。
親友の言葉に号泣しながら「帰ったら、また育児頑張ろう」と思えた
A子は微笑みながら「だって、愛情って“積み重ね”じゃん」と言いました。
続けて、「私も子供たちから逃げ出したくなったり、つらすぎて一人で泣いたりすることあるから、よくわかるよ。でも、どんな時も愛情を持って育児を続けたら、いつかその愛情に子供たちが気づいてくれて、報われる時が絶対に来るから。そう信じて、毎日子育てしてるよ」と。
その言葉に、私は号泣しながら「帰ったら、また育児頑張ろう」と思うことができたのでした。
あれから20年が経ち、息子は社会人になって実家を出ていきましたが、毎年私の誕生日にはプレゼントを贈ってくれるような優しい大人になりました。
「一生懸命、愛情を込めて子育てして本当に良かった」と思う、今日この頃です。そしてあの時私を立ち直らせてくれたA子に心から感謝しています。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。