Text by 奥崎覚(編集部)
2025シーズンが開幕した明治安田Jリーグ。
開幕戦はJ1・J2・J3の30試合で計360,186人を動員。開幕節(第1節)における最多入場者数記録を更新するなど各地で盛り上がりを見せている。
一方で、この開幕をフリー・去就未定の立場で迎えた選手たちもいる。その中でも、日本代表出場歴を持つ3名を紹介する。
権田修一
1989年3月3日生まれ(35歳)
日本代表:38試合
2024シーズン所属:清水エスパルス(J2)
まずは権田修一。言わずと知れた2022年カタールワールドカップの日本代表守護神だ。
昨季は加入3年目の清水エスパルスで35試合に出場。チームのJ1復帰に大きく貢献するも、11月に退団が発表され、最終戦後のセレモニーで1年前にクラブから次の契約更新はないと伝えられていたことを明かし話題となった。
いまだ新天地が決まっていないなか、権田は2月12日に公開された前園真聖の公式チャンネル『おじさんだけど、遊んでもいいですか?』の対談の中で、日本のクラブでプレーする可能性については「ない」と断言。
ヨーロッパでの再チャレンジを実現するため、メインの移籍期間であり来年のワールドカップまで残り1年となる夏まで「半年は所属なしでもいいかな」というくらいの覚悟でいると語っている。
森岡亮太
1991年4月12日生まれ(33歳)
日本代表:5試合0ゴール
2024シーズン所属:ヴィッセル神戸(J1)
続いては、日本代表の10番を背負ったこともある森岡亮太。昨年8月にベルギー1部のシャルルロワから古巣ヴィッセル神戸へ復帰した33歳のMFは、存在が文字通り“消失”している。
昨季J1での出場はなかったものの、天皇杯とACLEで1試合ずつ出場。シーズン後には自身のInstagramにて「リーグ優勝。チームとして最高の形でシーズンを終えることができました。ヴィッセル神戸に関わる全ての方に感謝です。ありがとうございました!」と綴っていた。
ところが、1月8日に発表された2025シーズンのトップチームメンバーに森岡の名前はなく、同じくリスト外でその後シェフィールド・ウェンズデイへ加入した初瀬亮のように「海外移籍交渉中」といった但し書きもなかった。
クラブからも自身のSNSでも音沙汰なしのまま、ついにJリーグは開幕。止まった時間がいつまた動き出すのか非常に気になるところだ。
山瀬功治
1981年9月22日生まれ(43歳)
日本代表:13試合5ゴール
2024シーズン所属:レノファ山口FC(J2)
最後は、山瀬功治。現在も日本サッカー協会(JFA)の移籍リストに登録されており、現役続行の可能性にかける43歳だ。
2023年までJリーグで24年連続ゴールを達成していた偉人だが、昨年ついにその記録がストップ。レノファ山口FCでの3年目は公式戦6試合の出場にとどまった。
退団コメントの中で「最後までプレーする機会を模索した上で、必要とされなくなったら身を引く、というのが一番自分らしい形なのではないかと感じています」と語っていた山瀬。
山口加入の際は、プロデビューしたコンサドーレ札幌でチームメイトだった名塚善寛監督(当時)の存在が大きな後押しとなった。今回は果たして。