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【健康診断】糖代謝「B」判定 もしかして糖尿病予備軍!?専門医が説く“今すぐやるべき対策”

  • 2025.2.18
健康診断の糖代謝検査で「B」と判定された場合、改善できる?(画像はイメージ)
健康診断の糖代謝検査で「B」と判定された場合、改善できる?(画像はイメージ)

2月から3月の間に健康診断を受ける人は多いと思います。健康診断では糖尿病かどうかを診断するために「糖代謝検査」と呼ばれる検査が行われます。例年は糖代謝で「A」(異常なし)判定だったのに「B」(軽度異常)と判定されることがありますが、この場合、糖尿病予備軍の可能性はあるのでしょうか。また、糖代謝を改善することは可能なのでしょうか。

注意点や対策も含め、「eatLIFEクリニック」(横浜市旭区)院長で、内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。

生活習慣の改善で糖代謝の改善は可能

Q.そもそも、健康診断で行われる「糖代謝検査」とは、どのような検査なのでしょうか。検査の目的や検査方法について、教えてください。

市原さん「糖代謝検査とは、糖尿病かどうか、または糖尿病予備軍と言われる『境界型糖尿病』の可能性があるかどうかを血液と尿で調べる検査です。『HbA1c(NGSP)%』『血糖mg/dl』『尿糖定性』という項目があります。

血液検査では、過去1~2カ月間の血糖値の平均を反映した数値である『HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)』のほか、空腹時の血液中の糖の濃度である『空腹時血糖』を調べます。糖尿病学会では『HbA1c:6.0%未満』『空腹時血糖値:1デシリットル当たり100ミリグラム未満』をそれぞれ正常としています。

また、尿で尿糖の有無を調べます。結果は『-』『±』『1+』『2+』『3+』『4+』などで示され、このうち『1+』『2+』『3+』『4+』だと尿糖陽性に該当します」

Q.例年、健康診断の糖代謝で「A」判定だったのに「B」と判定された場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。

市原さん「『HbA1c(NGSP)%』『血糖mg/dl』『尿糖定性』のうち、1つでも基準値を超えた場合、糖代謝に異常があるとしてB判定となります。また、超えた程度によってはC判定、D判定になります。

糖代謝異常の主な原因として、肥満や運動不足、過食、睡眠不足などが挙げられます。また、家族に2型糖尿病の人がいる人も糖代謝検査で異常が出る傾向にあります」

Q.健康診断の糖代謝で「B」と判定された場合、糖尿病予備軍の可能性はあるのでしょうか。

市原さん「医療機関によって判定方法が異なるため、一概には言えません。基本的に、機器による自動判定、もしくは医師か数値結果を見て判定を行っており、これらの判定を比べると、評価が違ってくるからです。

糖尿病の診断基準の一つにHbA1cが6.5%以上、かつ、空腹時血糖値が1デシリットル当たり126ミリグラム以上という条件があります。境界型糖尿病が疑わしくなるのは、次の2つの条件を満たす人です」

・HbA1cが6.0%以上、6.5%未満・空腹時血糖値が1デシリットル当たり110ミリグラム以上

境界型糖尿病は、10時間以上絶食した状態で採血し、血糖値を測定する「ブドウ糖負荷試験」をしないと診断できません。そのため、先述の2つの条件を満たす場合は糖尿病専門医に相談し、ブドウ糖負荷試験を受けることをお勧めします。

Q.健康診断の糖代謝で「B」と判定された場合、糖代謝を改善することは可能なのでしょうか。

市原さん「Bであれば軽度の異常なので、改善は可能です。Bと判定された時点で、まずは『体重が標準体重より多くないか』『普段から食べ過ぎていないかどうか』『適度に運動しているか』など、現状の生活習慣を見直しましょう。その上で食事量を減らし、栄養バランスの取れた食事を行うとともに、適度な運動で適正体重を維持するなど、日々の生活習慣を改善する必要があります」

オトナンサー編集部

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