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たまご1パックが約1,648円!? 納豆は日本の約3倍【2025年】日本食材の日米価格を徹底比較

  • 2025.2.19

アメリカ・シカゴに2年間住み、現在は日本でフリーアナウンサーをしている渋佐和佳奈さん。これまではシカゴから現地の最新事情を伝えてくれていましたが、これからはアメリカと日本、両国で暮らしたからこそ気づくトピックスを独自の視点で伝えてもらいます。今回は2025年の日本でもリアルに悩ましい「たまごの価格高騰」問題。東京では1パック300円に悲鳴が上がっていますが、アメリカはそれどころじゃ、ないみたいなんです!

2月に入り寒さも一段と厳しくなりましたが、日本では今年も野菜の高騰のニュースを目にしない日はないほど。この冬は「キャベツ1玉1000円」というニュースには驚きました。最近は「エッグショック」再来か? なんていう報道もよく耳にします。たまごの価格高騰が止まりません。

日本だけじゃない!アメリカも「エッグショック」再来!?

前回のエッグショックは2023年の春~夏にかけてでした。私は当時シカゴに住んでいて、渡米時(2022年4月)に2ドル台だったたまごが1年後には2倍以上に値上がってびっくりしたのを覚えています。2025年の今はいくらなのかなと思い、興味本位でシカゴ在住の友人に尋ねてみたら、さらに驚くことになりました……!

なんと、たまご売り場だけガランと何もない状態で「SOLD OUT」の文字が……。品質のいい商品をお安く買え、日本人にも大人気のTrader Joe’sにて2025年2月初旬撮影。

価格調査どころか、たまご自体がありませんでした……! 鳥インフルエンザの感染拡大によって大打撃を受けているアメリカは価格の高騰にとどまらず、この数カ月間は供給不足により棚からたまごが消えているスーパーもあるそう。かなり深刻な状況です。そんな中、友人が人気オーガニックスーパーWhole Foods Marketにも行ってくれたところ、ここでもたまごだけがほぼ売り切れ。ようやく見つけたのがこちらだと、写真を送ってくれました。

なんと、12個入り10ドル99セント (約1,648円)! 高過ぎる……!

12個入り10ドル99セント (約1,648円)はWhole Foodsで売られている一番高いたまごですが、一番安いものでも4ドル39セント(約658円)です。十分高い! たまごの価格は日本でもじわじわ上がっていて、最近は我が家の近所の食料品店で10個入り300円を超えましたが、こうしてアメリカと比べると私は正直、気持ちが折れずに済みます(アメリカ在住の方、申し訳ありません)。アメリカはもともとのインフレとのダブルパンチで、とんでもない金額になっているのです。

『USA TODAY』2025年2月5日の記事によると、今年は食品全体の価格は約2.2%上昇すると予測されていますが、卵の価格は約20%上昇すると予測されているそうです。

やはりアメリカでの生活はなかなかお金がかかっていたのだと、懐かしささえ覚えます。
 
そんなアメリカから帰国した私はスーパーマーケットに買い物に行くと、「納豆が100円で買える〜!」「調味料たちがお手ごろに買える〜!」と、妙にテンションが上がることが多々あります。というのも、日本でおなじみの食材が、アメリカだと高い高い!! アメリカでは外食価格がすこぶる高いので基本的には自炊していたのですが、肝心かなめの日本食材がなかなか「いいお値段」でしたので、毎回悲鳴を上げながら買い物していました。
 
今回は、そんな日本食材がアメリカでいくらで売られているのか、日本の価格と徹底比較してみました。シカゴにあるアジアスーパーの最新情報を、引き続き現地に住む友人から教えてもらいました。ぜひ価格を想像しながら、お読みいただけたら嬉しいです。
 
(価格は2025年2月初旬時点。1ドル150円で概算しています)
 

1.【納豆】はセールで3つ入りで約283円!

アメリカでも『おかめ納豆』が売られているのです! おなじみのパッケージには安心するけど、価格は1ドル89セント(283円)と油断できません。

日本では100円前後、安売りの日には80円程度で売られていることもある納豆。アメリカでは基本的に、3倍の約300円です……。でも、これで驚いてはいけません。この1ドル89セントはかなり安いほうで、たいてい1パック2ドル99セント(約448円)で売られています。毎朝納豆派な私。アメリカ生活中は納豆のありがたみを噛み締めながらいただくと共に、この出費には地味~に苦しめられました(納豆を我慢すればいいだけの話なのですが……笑)。アメリカに住む日本人の中には、お豆から発酵させてお手製納豆を作るツワモノもいました!!
 

2.【醤油】日本では300円→アメリカでは約1,000円!

こちらも日本人にはおなじみ、「キッコーマン」さんの醤油。450mlボトルで6ドル99セント(約1,048円)

日本では300円程度で売られている醤油はなんと、約3倍の1,000円近く……! ただし、醤油は他の調味料に比べてアメリカ国内にも浸透しているため、Whole FoodsやTrader Joe’sなどの現地スーパーでもプライベートブランド商品を出していて、3ドル程度(約450円)で購入することはできます。それでもやはり風味や深みが異なるため、現地では高くても慣れ親しんだ日本メーカーを選んでいました。日本人として、お醤油は妥協できません。

3.【みりん】もあるけど日本の3倍以上!

1,000mlボトルで8ドル99セント (約1,348円)。日本の3倍の価格!

日本では350円ほどで買えるみりんも、アメリカ価格は約3倍以上。「Mirin」という名前でWhole Foodsなど現地スーパーで見かけるようになったものの、まだまだ割高です。

4.価格差ナンバーワンは【料理酒】日本の約5倍!

1,000mlボトル 8ドル99セント(約1,348円)。

アメリカに住んでいたころ、お値段に一番びっくりしたのがこちら! 日本ではだいたい250円くらいで売られている、おそらくご家庭に1本はあるだろう料理酒は、アメリカだと5倍以上です。他の調味料は2〜3倍で済んでいたのに、料理酒だけ頭ひとつ抜けて5倍(しつこくてごめんなさい)! あまりに割高に感じるため、周囲では白ワインや飲料用の低価格の日本酒で代用する人も多かったです。

5.【お米】はまさかの日本よりも安い!

アメリカのスーパーでよく見かける商品をピックアップしました。無洗米6.81kgで18ドル99セント(約2,848円)。この店ではちょうどセールでしたが、私が在米時によく利用していたアジア系食品のネットスーパーをのぞいてみると、レギュラープライスがさらにお安めでした。

なんと、意外と安いのがお米! 日本でよく売られている5kgに価格を換算すると約2,079円。日本では2024年夏に始まった「令和の米騒動」によって、今やブランド米ともなれば3,500~4,000円超えはあたりまえのお米。アメリカではだいぶ安く買えてしまうのです。ただ、味はやはり日本のお米と同じとはいきません。ちなみに、アメリカ在住の日本人に人気のブランド米『田牧米』や、日本からの輸入米は現在も30ドル程度(約4500円)なので、お米だけは今の日本とほぼ変わらないという事実にも驚きです。

6.【味噌】マルコメみそ「料亭の味」は約1,198円

「The 日本の味」としてつねに冷蔵庫に入れておきたいお味噌は、750gで7ドル99セント(約1,198円)です。高級品~!

日本では400円程度で売られているお店は、3倍の値段。言うまでもなく、高い~! 価格も料亭みたい。しかし、海外で飲むお味噌汁は一段と落ち着く……というか、むしょうに美味しく感じたんです。なので、お味噌はどれだけ高く感じても、買わずにはいられませんでした。

7.日本が誇る味。キューピー【マヨネーズ】も価格は2.5倍

日本が世界に誇る『キューピーマヨネーズ』。450gで6ドル99セント (約1,048円)です。

日本では400円程度で売られていますが、比較すると2.5倍します。アメリカブランドのマヨネーズは現地のスーパーでももちろん、たくさん売られているのですが、日本のマヨネーズとぜんぜん違うのです! アメリカのマヨネーズはコクがなく、日本人からすると今ひとつもの足りない印象。そんななか、現在はアメリカでも『キューピーマヨネーズ』の美味しさは注目を集めていて、現地スーパーでも販売されたり、シカゴでも大人気レストランのシェフが愛用していたりするほど。日本ブランドが世界に愛されるのは、日本人としてとても誇らしかったです。

陳列がダイナミックなアメリカのスーパー。そして、売られているこれらはすべて、たまねぎ。食材も商品も種類が多すぎて、いつも買い物に時間がかかります(それもひっくるめて楽しいんですけどね)。

今回は日本の定番食材や調味料の日米での販売価格を比較してみました。アメリカではそもそも全般的に物価が日本の2倍近いので、「輸入品だもん、このくらいの値段はするよね」と思いますが、「料理酒は5倍もする」「お米は意外と安い!」などの情報は、アメリカに旅行や赴任を予定されている方や、アメリカ在住の方へのおみやげを探している方にご活用いただけると幸いです。
 
そして、もしかしたらこれから「トランプ関税砲」(第2次トランプ政権がアメリカに輸入されるものへの関税を引き上げること)の影響が、今日お伝えした商品にもあるかもしれません。そのあたりにも注目して、今後も価格情報をチェックしておきます!

text:WAKANA SHIBUSA

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