日本のレストランでも、中国語で表記されることが多い中華料理の料理名。漢字を見ればなんとなくどんな料理か想像できますが、ランチメニューでけっこう人気でありながら字面から想像できないのが「回鍋肉」です。材料が少なくて簡単にできそうなのに、案外コツが必要な料理でもあります。その回鍋肉を、和食の料理人である『賛否両論』の笠原シェフがYouTubeでなぜか紹介していましたので、さっそく作ってみました!
今回挑戦するレシピは、東京にある日本料理店『賛否両論』の主人・笠原将弘さんのYouTubeチャンネル『【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道』で紹介されていました。回鍋肉は中華料理、笠原さんは日本料理の料理人なのに、なぜ… ?と思いましたが、なんと回鍋肉を和風にアレンジしたレシピなのだそう。家にある調味料で作れるよう工夫されたレシピなので、家でも笠原さんの味を再現しやすいところがうれしいですね♪
笠原シェフの「和風回鍋肉」の材料と作り方
【材料】※2〜3人分
豚バラ薄切り肉…200g
キャベツ…1/4個
長ねぎ…1/2本
にんにく…2かけ
ピーマン…2個
サラダ油…大さじ1
片栗粉…適量
白こしょう…少々
みそ…大さじ2
砂糖…小さじ2
しょうゆ…大さじ2
酒…大さじ1
みりん…大さじ1
一味唐辛子…少々
【下準備】
豚肉:10cmくらいの長さに切ってほぐしておきます。
キャベツ:ざく切りにして、芯の部分は細かく薄切りにしておきます。
長ねぎ:斜めの薄切りにしておきます。
にんにく:薄切りにしておきます。
ピーマン:種とヘタを取り、縦に細切りにしておきます。
【作り方】※調理時間:15分
1. 豚肉に片栗粉を薄くまぶします。
2. ボウルに、みそ、砂糖、しょうゆ、酒、みりんを混ぜ合わせておきます。
3. フライパンでお湯を沸かし、キャベツを30秒ほど茹でてザルに上げておきます。
4. 豚肉も30秒ほど茹でてザルに上げておきます。
5. フライパンのお湯を捨てて水気を拭き、サラダ油を引きます。にんにく、長ねぎ、ピーマンを入れ、にんにくの香りが立つまで中火で炒めます。
6. 油がなじんだら豚肉を加え、さっと炒めて焼き目を少しつけます。
7. 具を寄せて空いたところに2を鍋肌から入れ、ひと煮立ちさせます。
8. キャベツを入れて、手早く全体を絡めます。
9. 白こしょうを振ります。
10. 器に盛り、一味唐辛子を振って出来上がりです。
出来上がりは若干色薄めの感じでしたが、キャベツと肉を一緒に口に入れてみると、知っている回鍋肉とは全然違うおいしいみそ味が待っていました。
しかも炒めた後にひと煮立ちさせていますので、もしやこれはみそ煮?という感じさえしましたが、味がみそだからなのか、肉とキャベツがとても相性がいい上に、とてもやさしい味わいで、箸が止まりませんでした。
回鍋肉は普段よく作りますが、ピーマンを入れたことはなく、どうなるのかと思っていましたが、ひと煮立ちさせた分、キャベツとはまた違った、少しやわらかめの食感が味わえました。
町の中華料理屋で回鍋肉を注文すると、店によって甘かったり辛かったりと味がさまざまですが、この回鍋肉は笠原シェフが「和風」と言っている通りに、しっかりとみそ味の和風回鍋肉です。最初にレシピを見て驚いたのは、中華料理に使う調味料を全く使わないところでした。これは果たして回鍋肉なのか?とさえ思いましたが、あえて「和風」と強調しているので、これはこれでありなのだなと思います。
中華調理はけっこう字面から料理が想像できますが、回鍋肉はそのままだと肉を鍋の中で回す?というように解釈できてしまいます。わたしもいったいなぜこの名前?と疑問でしたが、YouTubeで笠原シェフも話していた通り、一度調理した食材をもう一度鍋に戻して調理することからついた名前なのだそうです。すでに出来上がっている豚肉を鍋に戻して炒めるということですので、たぶん下ごしらえとは違って既に料理として出来上がっているのに、あえてもう一度手を加えているという意味なのでしょうね。
普段と違ってみそ味ですがとてもおいしい回鍋肉ですので、ぜひ作ってみてください!