中華料理では、豆板醤や甜麺醤など醤という文字が入った調味料をよく使います。中でもXO醤は高級食材を贅沢に使った醤なのですが、これをなんと家庭で手作りするレシピを中華料理の御大、脇屋シェフがYouTubeで紹介していましたよ。これはスルーできませんよね。さっそく作ってみました!
脇屋シェフの「鮭ときのこのXO醤」の材料と作り方
【材料】※たっぷり出来ます
生鮭…200g(切り身2枚が目安)
きのこ…250g (エリンギ、しめじ、マッシュルームなどお好みで)
ホタテ水煮缶…2缶(1缶約140gが目安)
にんにく…20g
唐辛子…10g(生が無ければ鷹の爪1本)
きのこは1cmくらいの角切りにしておきます。
にんにくはみじん切りにしておきます。
唐辛子は輪切りにしておきます。
太白胡麻油…200ml
塩…小さじ1と1/2
グラニュー糖…小1
七味唐辛子…適量
花椒…適量
白こしょう…適量
紹興酒…小さじ1
【作り方】※調理時間:40分
1. 生鮭は2%(200gの鮭なら4g、分量外)の塩を振って焼き、皮も身もほぐします。
※塩鮭を使う場合は、塩は不要です。
2. 鍋に太白胡麻油を入れて弱めの中火にかけ、油が冷たいうちににんにくを加えます。
3. 温度が上がってチリチリしてきたら、唐辛子を加えて混ぜながら加熱します。
4. きのこを加えます。
5. 1の焼いてほぐした鮭も加え、弱めの中火のまま沸いた状態で混ぜながら5分煮ます。
6. ホタテ水煮を汁ごと加えます。
7. 塩、白こしょう、紹興酒を加えて、混ぜながら5~6分煮ます。
8. グラニュー糖と七味唐辛子を加えて混ぜます。
9. 火を止めて花椒を振り、よく混ぜて出来上がりです。
香ばしく焼いた鮭ときのこに加えてホタテの汁の匂いが立ち上ってきて、それだけでも食欲がそそられます。煮詰めていくほど強くなる香りをかぐと、それぞれの食材が持つ旨味が互いに浸み込んでいるのが見えるような錯覚に陥ります。不思議です。XO醤として作りましたがそのままちょっと食べてみると、口の中が旨味の集合体で大変な状態になりました。醤なのに、このままご飯の上に乗せて食べても間違いなくおいしいはずです。
今やスーパーの調味料コーナーでも売られているXO醤ですが、そもそもXOはブランデーの等級を表す言葉「eXtra Old」が元になっています。ブランデーでは言葉の通り熟成期間が20年以上というとても長いものに与えられるのですが、XO醤の場合は「ブランデーのXOのように高級」といった意味で名付けられたものです。そのため熟成年数は全く関係なく、干し貝柱や干しエビなどの高級食材を使った醤という意味です。
中華料理では一般的に干し貝柱をよく使いますが、一度干すことで生の何倍もの旨味を持つようになるのですから不思議です。水分が抜けて旨味が凝縮するからおいしくなるのは分かりますが、水で戻したらプラスマイナス0じゃないの?と思いきや、干すことでたんぱく質がアミノ酸に変化して旨味がアップするのです。なのでホタテ水煮缶でもかなりおいしいのですが、干し貝柱を使う方が何倍もおいしいらしいので次回は干し貝柱で作ってみようと思います。
YouTubeで脇屋シェフが豆腐に乗せてもおいしいと言っていましたので、実際に作ってみました。個人的には豆腐に塩とオリーブオイルをかけて食べるのが好きですが、せっかくですのでゴマ油を少量かけた上にXO醤を乗せてみました。食べてみるとたんぱくな豆腐がXO醤の旨味とゴマ油の香りと一緒になって、これだけで一品料理になっていました。とにかく旨味がすごいので、豆腐やご飯などによく合います。
豆腐だけでなくいろいろと使えるXO醤ですので、ぜひ作ってみてください!