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「『PASMO持ってます』と宣言して乗り込んだバスで残高不足。運賃を払えない私に後ろに並んだ乗客が...」(50代女性)

  • 2025.2.14

海外在住の50代女性・Mさんは先日、半年ぶりに日本に帰国した。

飛行機の到着時間が早まったり、荷物をタイミングよく受け取れたりしたおかげで、スムーズに空港からのバスに乗り込むことができたのだが、その降車の際にハプニングが発生して......。

<Mさんからのおたより>

先日、半年ぶりに日本に帰国した際の出来事です。

普段は羽田の国際線ターミナルへ到着するのですが、その時は日本の別の空港を経由したフライト。国内線を乗り継いで羽田空港国内線ターミナルに到着しました。

ここ数年は国際線ターミナルを利用してばかりで、国内線ターミナルの利用は久しぶりでした。

飛行機を降り、荷物を受け取り、大急ぎでバス停へ

昔の記憶から、国内線ターミナルからはバスのほうが便利だということを思いだしたので、地方空港に到着した時に羽田のバスの時刻表検索したところ、羽田到着時刻の19分後にバスがあり、その次はその1時間後だとわかりました。

パスポートコントロールは地方空港で済ませているので時間はかからないものの、荷物も預けているし、「さすがに19分だと間に合わないか。でも羽田のバス停は到着ロビーの目の前だしもしかしたら間に合うかも?」と予想しながら国内線に搭乗。

羽田に到着したのは、偏西風にのったことで予定時刻の10分前。しかも荷物が一番最初に出てくるというミラクルが重なり、荷物をターンテーブルから受け取った時点で、バスの出発まであと5分ありました。

「これは間に合うかも?」

そう思って、乗車券も買わずに急いでバス停へ。もう出発しそうな勢いのバスに手を挙げて止まってもらい、係の人に「ICカードお持ちですか?」と聞かれ「はい、PASMOもっています」と返事をしてぎりぎりセーフで乗り込みました。

そうして無事、終着駅のバス停についたのですが、そこで大問題が発生。PASMOが残高不足で、しかも現金をまだ日本円に交換していなかったのです。オートチャージも、バスでは使えませんでした。

銀行でおろしてくると伝えると...

「カードで払います」と伝えましたが、「カード払いはできないよ」。

在住している国ではほぼ現金を持ち歩かないでカードで生活していますが、日本でもコンビニやスーパーやレストランはどこもカードで払えるので、うっかりしていました。

「あそこに見える銀行でお金をおろしてきます」というと、「そんなに待てない」と運転手さん。

いったいどうしたらよいのかと悩んでいると、私の後ろに並んでいた方の一人が「私が払いますよ」と言って、私の分を払ってくれたのです!!

その金額は650円! 確かに大きな金額ではないですが、いざ自分の前にそんな人がいたら「なんて迷惑な人だ」「650円も持ってないの? そのくらい持ち歩くべきでしょ」と思うだけで、他人事・自己責任として通り過ぎてしまいそうです。

自分が立て替えてあげようなんて言う発想や思いやりを持ち合わせているかどうか......。私はびっくりして「え~! イヤあそこの銀行でおろしてきますのでちょっとお待ちを」と言ったのですが「大丈夫ですよ」と言ってさわやかに電車の駅に向かって走って行かれました。

年のころ30歳くらい。その時思いついた最大限のお礼として「あなたの幸運を祈っています!」と言って盛大に手を振りました。

本当に! ぜったい、あなたにはいいことがある! その思いやりで大きな幸せをつかむことでしょう。

自分のドジは棚に上げて、私もすごくハッピーな気分になりました。この顛末を友人に話しまくっていますが、みな最初は驚いて、そして喜んでくれます。「え~払ってくれたの? すごい!」と。

あの時はありがとうございました!

(※本コラムでは読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。プライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください)

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