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12歳の少女も!若者に「ビキニの日焼け跡」が流行。皮膚がんのリスクを高める危険なトレンドと医師が警告

  • 2025.2.14

ヘルシーな印象を与えてくれる小麦肌は、Y2Kトレンドの後押しもあり、ここ数年若者の間で人気に。特に「ビキニの日焼け跡」は、“アクセサリー”としても注目を集めており、意図的に日焼けをしている人も。しかしこのトレンドに対し、医療専門家たちはとても危険な行為であると警告している。

ビキニの日焼け跡に夢中になる若者たち

2024年の夏には、頬や鼻に大胆にチークを入れたヘルシーな「日焼けメイク」がトレンドとなり、中国版『GQ』がモデルたちの顔だけでなく、体にまで日焼け跡を施した写真は、セクシーだと世界中で話題に。

日焼けは美容トレンドとしてここ数年注目を集めており、なかでもビキニの日焼け跡は、“アクセサリー”としても人気となり、TikTokには日焼け跡を披露しているユーザーも多くいる。

主にホルターネックタイプのビキニの日焼けが最も人気なようで、日焼け跡を見せるためにチューブトップなどのデコルテが露出できるトップスを着用している人も。多くの若者が日焼けに夢中になっているものの、医療専門家たちは美容トレンドとして美化されているこの状況を憂慮しているという。

皮膚がんのリスクを高める危険なトレンド

現在、夏真っ只中のオーストラリアでは、ビーチで日焼けをしようとする若者が増えているため、この美容トレンドに警鐘を鳴らしているメディアも多い。

『Yahoo News Australia』によると、皮膚がん専門医のプリヤ・チャガン医師は「健康的な日焼けなど存在しない」と警告しており、オーストラリアの若者に対し、皮膚がんのリスクに身をさらす前によく考えるよう促している。

また、皮膚がんの一種である「メラノーマ(悪性黒色腫)」で父親を亡くしたオーストラリア人のベル・バウワーさんは、ビキニの日焼け跡のために太陽を浴び続ける危険なトレンドを非難し、このように語った。

「この2年間、私はSNS上で非常に悩ましい変化が起きていることに気づきました。オーストラリアの若い女性たちが再び日焼けを美化しているのです。ビキニの日焼け跡は再び人々の誇りとなっており、たった12歳の少女たちも夢中になっています。先週、ショッピングセンターを歩いていたときには、日焼けした胸を自慢げに見せている若い女の子を数え切れないほど見かけました」

オーストラリア人の3人に2人が皮膚がんにかかる?

『News.com.au』によれば、 オーストラリアはUVA(紫外線A波。波長が長く、肌の深いところまで届く紫外線のこと)のレベルが非常に高いため、オーストラリア人の3人に2人が一生のうちに皮膚がんにかかると言われているとのこと。さらにこの割合は、世界で最も高いという。

Women's Health

紫外線予防のために取るべき行動を示す「Slip, Slop, Slap(長袖の服を着よう。日焼け止めを塗ろう。帽子をかぶろう)」は長年オーストラリアの文化に定着しているものの、最近のデータによると3つ以上の日焼け防止策をとっているオーストラリア人は、わずか半数(53.9%)しかいないことが明らかに。

オーストラリアを代表するがん慈善団体「Cancer Council Australia」が行った同調査では、紫外線のピーク時に屋外で適切な日焼け止めを使用する割合が45〜54歳は61.6%なのに対し、15〜24歳の若いオーストラリア人は39.4%と低く、最も危険にさらされていたとのこと。

またオーストラリアの若者の5人に1人(20.6%)が過去1年間に日焼けをしようとしており、若い男性(15.3%)よりも若い女性(26%)の方が日焼けをしていることも明らかとなった。

「皮膚がんは自分には関係ない」と信じている若者も

日焼け止めを塗らないオーストラリアの若者も多く、ティリー・ドーソンさん(23歳)もその一人だという。『Yahoo News Australia』のインタビューに応じた彼女は、シワを最小限にするために毎日日焼け止めを塗ってはいるものの、「日焼けを防いでしまうかもしれない」という考えから、日焼け止め効果の高い製品は避けているとのこと。

ティリーさんはもちろん、周囲の人々も日焼けが体に悪いことはわかってはいるものの、自分を含め多くの人は「皮膚がんは自分には関係のないこと」と感じていると説明している。

「多くの若者は自分のことを少し無敵に感じているから、『そんなことは自分には起こらない』と思っているのだと思います」

また同メディアによるとある新しい研究では、若者の50%が日焼けするためだけに太陽の下に座っており、37%が日焼け止めを意図的に使用していないと答えたとのこと。

日焼けだけに限らず、さまざまな美容トレンドが生まれ、SNSを中心に発信されている昨今。何も情報を得ずにただ流行に流されるのではなく、その行為にどんなリスクが潜んでいるのかをしっかりと確認していきたい。

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