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週に2日だけオープンする、横浜の小さな工房「旅するコンフィチュール」

  • 2016.4.13
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横浜・関内にある「旅するコンフィチュール」は、手作りコンフィチュールの専門店。旬の果物や野菜を使い、小さな工房でていねいに作られる100%天然で無添加のコンフィチュールは、素材そのものの食感と風味が楽しめます。

雑居ビルの1室にある小さな工房

突然ですが、ジャムとコンフィチュールの違いってご存知ですか?

コンフィチュール(confiture)とは、ジャムを表すフランス語。本来は同じものですが、ジャムのように長時間煮込まないので素材の瑞々しさがより強く感じられ、そのままスイーツとしても食べられます。

JR関内駅から海側へ8分ほど。モノ作り系のオフィスが集まる雑居ビルの4階に「旅するコンフィチュール」のキッチン兼ショップがあります。ここでほぼ毎日コンフィチュールや焼き菓子を作っているのは、店主の違 克美(ちがいかつみ)さん。ウェブショップで商品を販売しているほか、毎週金曜と土曜の2日間だけ工房を開放し、コンフィチュールの試食と販売を行っています。

横浜の農家を中心に、各地の生産者から届く新鮮素材を使用

地元の神奈川県産など、各地の生産者さんから直接仕入れた旬の果物や野菜を使うことが「旅するコンフィチュール」のこだわり。商品説明にも「小田原市八木下農園さんの完熟レモン」といったように、生産者名が明記されています。

旬の素材をいかしつつ、フレンチの手法でひと手間加えて作られた違さんのコンフィチュール。ひとさじ口に含むと果物や野菜の旨みと食感がダイレクトに感じられて、ジャムとは明らかに異なる味わいです。

“人参と杏とクルミ”“キウイとバナナ”といったように、意外な素材の組み合わせで新しいおいしさに出合えるのも「旅するコンフィチュール」ならではの楽しみ方です。

「食」に目覚めたきっかけは、NYとパリでの暮らし

以前、ニューヨーク郊外に暮らしていた違さん。まわりに食に関心の高い人が多く“鶏肉ならココ”“野菜はこの農家”というように、素材ごとに直接ファームへ買いに行っていたそうです。

何度も通ったパリでも、マルシェで新鮮な素材を手に入れて、アパルトマンのキッチンでひたすらジャムやお菓子作りをしていたのだとか。地産地消にこだわる違さんのスタイルは、欧米での滞在経験によって培われました。 その後、お菓子好きが高じて、ル・コルドンブルーで製菓ディプロムを取得。パティスリーやショコラトリーで経験を積んだ後にカフェの立ち上げに関わり、2013年に「旅するコンフィチュール」をオープンしました。

「旅するコンフィチュール」というブランド名は、生産者から違さんを経由して消費者に届く商品にかけて命名されたもの。加えて、数々の旅を経てコンフィチュール作りにたどり着いた違さんのバックグラウンドにも由来しています。

幅広いコンフィチュールの使い方

「飲み物や料理にコンフィチュールを加えるだけで、味わいがワンランクアップします」と違さん。工房では、不定期でコンフィチュールのおいしい食べ方を提案する試食会を開催しています。

例えば「キウイとシャルドネ」は、フレンチドレッシングと合わせてホタテや白身魚のカルパッチョに。色みもキレイでホームパーティでも使えそうです。また「レモンのマーマレード」は炭酸で割ってレモネードにしたり、スムージーに加えてもおいしいそうですよ♪

こだわりの焼き菓子はおもたせにぴったり

「旅するコンフィチュール」では、パウンドケーキやマフィンなどの焼き菓子も手作りしています。

今は、小田原産の梅酒をたっぷりとしみ込ませた「梅酒ケーキ」(1本1200円)が人気なのだそう。大粒の梅の実が生地に練り込まれたケーキはしっとりとした食感で大人の味わい。一度にいくつも購入するリピーターが続出している人気商品なので、事前予約がおすすめです。

最近では、遠方から訪れ、おみやげとして「旅するコンフィチュール」の商品を買う人が増えているのだとか。違さんのコンフィチュールが、横浜みやげの新定番になるかもしれません。

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