1月末のパリのオートクチュール・ファッションウィークに合わせて、ショーメはヴァンドーム広場のサロンでハイジュエリーの新作を発表した。10点のピースからなるカプセルコレクションのテーマ「バンブー」には、アジアへのオマージュが込められている。
ナポレオン1世の時代から自然主義のジュエラーとして知られてきたショーメ。1月末、パリ・ヴァンドーム広場本店のサロンで、「バンブー」と題したハイジュエリーのカプセルコレクションを発表した。竹の姿を直線的に表現した10ピースは、これまでとはイメージを一新したグラフィックな表情が新鮮だ。
ホワイトゴールドにダイヤモンドをセッティングした真っ直ぐなラインは、大地から空に向かってまっすぐに伸びる竹の姿。そこに、風に吹かれてそよぐ大小の葉があしらわれている。イエローゴールドの葉にはメゾンが得意とする手彫り細工が施され、ダイヤモンドセッティングの葉の所々にはツァボライトガーネットが添えられてグリーンの色味をプラス。葉脈は艶やかに磨き上げられ、葉のモチーフに自然な丸みを加えている。グリーンとブルーの色が入ったブラックオパールと、青リンゴ色のツァボライトガーネットのふたつがメインストーンとして仲良く並び、竹林の陰影を象徴するかのようだ。
カラーストーンを加えず、ホワイトゴールドとダイヤモンド、イエローゴールドの葉だけをあしらったティアラ、ブローチとイヤリングでは、さらにミニマリストな表現で竹の佇まいのエッセンスを形にした。
自然の姿を描き続けてきたショーメだが、実は、アーカイブにふたつのスケッチを残すだけで、竹はほとんどモチーフとして扱われてこなかったという。アジアの国々で生命力や長寿、誠実、謙虚を象徴し、レジリエンスやサステナビリティに繋がる竹を選んだカプセルコレクションを序章に、7月には植物と自然をテーマにしたハイジュエリーの本編が発表されるというから楽しみだ。
問い合わせ先:
ショーメ
03-5635-7057
text: Masae Takata (Paris Office)