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冬は「ぎっくり腰」になりやすいって本当??なってしまったときの対処法は?【作業療法士が解説】

  • 2025.2.11

痛みを和らげる対処法とは

冬はぎっくり腰になりやすい?
冬はぎっくり腰になりやすい?

寒い季節に、急に襲ってくる腰の痛み「ぎっくり腰」。実は、冬はぎっくり腰が起きやすい季節です。なぜ、寒いと腰に負担が掛かるのでしょうか? この記事では、寒さによるぎっくり腰のリスクや原因、症状、そして痛みを和らげる対処法について作業療法士が解説します。

冬場は寒さによって筋肉が硬直し、柔軟性が低下します。その影響で腰に負担が掛かり、ぎっくり腰が起こりやすくなるのです。ぎっくり腰の原因は人によってさまざまですが、次のケースが多いとされています。

・筋肉の疲労: 睡眠や栄養不足、運動不足によって筋肉が疲労し、許容範囲を超えたときに痛みが出る。・骨格のゆがみ: 長時間の不自然な姿勢で筋肉が緊張し、骨格がゆがんで痛みが生じる。・急な過負荷: 腰の関節や軟骨、筋肉などに突発的な負担が掛かり、捻挫や損傷によって強い痛みが起こる。

特に急な過負荷は、日常生活の中でのちょっとした動作が引き金になることがあります。例えば、くしゃみやせきで前かがみになった、重い物を持ち上げた、布団から起き上がろうとした、腰を急にひねった、など。このような動作がきっかけとなり、腰に鋭い痛みが走って動けなくなることも少なくありません。さらに冬は、寒さや季節特有の要因からぎっくり腰のリスクが高まります。

寒さで血行不良や運動量の減少で筋力低下になり、腰に負担が掛かりやすくなる、寒さで体を丸めた姿勢(猫背)になりやすく、腰に負担が集中する、大掃除や雪かきなど、冬ならではの作業で腰に急激な負荷が掛かる……。 こうした理由から、冬にぎっくり腰になる人が増えるのです。

ぎっくり腰になったら無理に動かずに、深呼吸して全身をリラックスさせましょう。痛みが落ち着いたら、少しずつ体を動かして安静にしてください。

安静にするときのおすすめの姿勢は、横向き(横を向いて膝を前に出し、腰を軽く曲げて「くの字」に寝る)、うつぶせ(お腹の下に枕や座布団などを入れて寝る)、あおむけ(首の後ろと膝の下にタオルなどを入れて寝る)です。

発症後48時間は炎症を抑えるため、冷やすのが効果的とされています。その後は、血行を促進するために温めると良いでしょう。ただし、冷やすか温めるかは個人差があるため、やってみて「気持ちいい」と感じる方を選んでください。

痛みが和らいだら、無理のない範囲で日常生活に戻りましょう。安静にする期間は、長くても4日までが目安です。再発が心配でも、適度に体を動かす方が早く回復すると言われています。

ただし、下肢に痛みやしびれ、力が入らないなどの症状がある場合は、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの可能性があります。気になる症状がある場合は、早めに医師に相談しましょう。

寒さが引き起こす、ぎっくり腰のリスクや対処法を解説しました。後編では、冬場のぎっくり腰を防ぐストレッチや生活習慣を見直すコツを紹介します。

<参考資料>一般財団法人 茨城県メディカルセンター「冬場に増える腰の痛みは、正しい「姿勢」で予防しよう(2009年11月)」日本大学生物資源科学部 SportZERO「NO.116ぎっくり腰の対処法」日本大学生物資源科学部 SportZERO「NO.44今回はぎっくり腰に注目!!」日本整形外科学会「ぎっくり腰」日本大学生物資源科学部 SportZERO「NO.117ぎっくり腰ストレッチ」日本医学柔整鍼灸専門学校「腰痛(ぎっくり腰)の対処法」労災疾病等医学研究普及サイト「新 職場の腰痛対策マニュアル」

(奏かえで)

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