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誤字脱字は、5回は見直さないと──「完璧」の呪いに追い込まれていた私に → 上司が『強烈な一言』

  • 2025.2.10

自他ともに認める、完璧主義のA子は、時間がかかっても一切仕事の手を抜けませんでした。目の前のことにとらわれすぎていた彼女でしたが、上司の一言で、仕事本来の目的を見つめ直します。ときに柔軟になることも、私たちには必要なんですね。

完璧主義な私

私は、超がつくほど完璧主義です。
仕事でも、資料は限界までブラッシュアップし、メール送付時は誤字脱字がないか5回は見直します。

「こんなものでいいか」という仕事は、自分のポリシーに反するのです。
常に100%の力を出し切りたい。完璧にこなしたい。その想いに取りつかれながら、深夜まで残業する日々でした。

上司の強烈な一言

その日も、同僚たちが定時で帰るのを横目に、私は遅くまでデスクに向かっていました。
「これで完璧!」と納得できるまで帰れません。

目の下に大きなクマを作りながら、エナジードリンク片手に奮闘する私を見て、「そこまでする必要ないのに」とみんなが言っていることは知っています。
でも、これが私のやり方なのです。

おもむろに、上司に声をかけられました。
「顔が真っ青だよ。もう今日は帰りなさい」

「大丈夫です。これを仕上げてから……」

「A子さん、あなたは完璧を求めすぎだよ」
反論する私を、上司はすばやく遮りました。

大切なのは、トライアンドエラー

「たしかに、A子さんの仕事は誰よりも完璧だ。でもね、あなたが完璧にこなしているのは、資料を作るという小さなタスク。このタスクは、結局なんのためのもの? 本来の大きな目標を俯瞰して見れなければ、本当の完璧な仕事とは言えないんだよ」

「えっ?」

上司は続けます。
「私たちの大きな目標は、最速でいい結果を多く出す、ということ。そのための仕事が、例えば資料作りだね。でも、ここに時間をかけすぎていては、最速で結果を出すことはできない。それは完璧な仕事とは言えない。ただの自己満足なんだ」

わたしのやってきたことが、完璧ではなかった?
私は激しく動揺しました。

「1回で100点を目指すより、スピーディーに70点以上の仕事をする訓練をしよう。30点足りない仕事でトライアンドエラーを重ねることで、最速で100点を目指してはどうだろう」

まるで目の前の霧が晴れたような感覚でした。
こんなにもエネルギーを費やしていたのに、私は大きな空回りをしていたのかもしれない――。

まとめ

そもそも完璧な人間なんていない。
完璧にタスクをこなしたところで、それが決め手で、会社の仕事全てがうまくいくわけでもない。

不完全な仕事をチームで補い合い、トライアンドエラーを重ねて、最速で前に進む。
それが「仕事」だったんだ。
上司の教えを受けて、そう思うようになった私。

今では、70点でも80点でも、とにかく前に進むことを選んでいます。
余裕ができた分、新しいアイデアを考えたり、同僚とコミュニケーションを取ったりする時間が増え、結果、仕事の質が上がりました。

あの日上司に声をかけられなければ、私はいまだに完璧主義の呪縛に縛られていたかもしれませんね。

【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。

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