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ランチに「最適&最悪」のタイミングがあった?その時刻とは

  • 2025.2.17
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Tatiana

栄養学の専門家たちは長い間、最も健康に良い食生活はどのようなものかについて議論してきた。そして現在、ますます多くの人たちが、重要なのは単に何を食べるではなく、「いつ食べるか」ということだと考えるようになっているという。

それでは、昼食は何時にとるのが最善、あるいは最悪だとされているのだろう?また、食事のタイミングは私たちの“ウエストライン”に、どのような影響を及ぼすというのだろうか?

研究結果が示していること

2022年に発表された研究結果によると、成人485人を対象に実施した臨床試験の結果、一日のうちの早い時間にその日の摂取カロリーの大半をとっていた人の方が、そうではない人たちより多く体重が減少していたほか、血糖値、コレステロール値、インスリン感受性がいずれも良い方向に変化していたという。

また、2019年にジャーナル「ニュートリエンツ」に発表された論文でも、同じような結果が示されている。摂取カロリー量とカロリー消費量、睡眠時間、摂取している栄養素の配分がほぼ同じだった場合、午後3時以降に昼食を食べていた人は、より早い時間に食べていた人たちと比べ、あまり体重が減少していなかった。

さらに、米国医師会雑誌(JAMA)のオープンアクセスジャーナル「JAMA ネットワーク・オープン」に2024年に掲載された論文でも、早い時間に食事をしていた人の方が、より良い体重管理や代謝機能の改善を実現できていたとの結果が報告されている。

遅いランチの問題点とは?

管理栄養士のリナ・バコヴィックは『リアル・シンプル』誌に、昼食をとるのに最適の時刻は、その人の睡眠と活動のサイクルによって異なると説明している。

例えば、午前7時に起床し、8時に栄養たっぷりの朝食をとった場合、その後に空腹を感じるのは、およそ4時間後の午後12~1時くらいになる。また、夕食の時刻に近いほど遅い時間に昼食をとれば、その場合は夕食を抜くことになり、就寝直前に空腹を感じることになるだろう。それは、栄養価が低く、塩分や糖分の多いスナックを食べてしまうことにつながる可能性がある。

また、日によって食事のタイミングが異なることは概日リズム(サーカディアン・リズム)の乱れにつながり、健康に悪影響を及ぼす可能性があるという。体の調子が良いと感じられるようにするためには、睡眠と覚醒のサイクルが一貫していることが重要。そのため、そのサイクルと関連している食事についても、同じことがいえるという。つまり、毎日ほぼ同じ時刻に空腹と満腹の合図を受け取っている方が、体に良いということになる。

Women's Health

ランチに「最悪」の時刻がある?

研究の結果から、代謝と体重管理、全般的な健康のために最も良くない昼食の時刻は、午後3時とされている。それは、この時刻が体にとって、次のようなタイミングとなるため。

  • 代謝が落ち始める
  • インスリン感受性が低下し始め、血糖値を下げる機能が弱まる
  • 体重増加の可能性が高まる(夕方以降に食べ過ぎることになるため)

健康状態を最も良い状態に保つことにつながる昼食の時刻は大まかに、午後 12~1時30分とされている。この時間帯に食事をとれば、食べたものはきちんと消化され、体の自然な代謝リズムと調和がとれた状態を維持することができるという。

また、イリノイ州シカゴにある医療機関、ノースウェスタン・メディシンはウェブサイトで、「昼食は遅くとも午後2時頃までにとるべきだ」として、次のように説明している。

「昼食は、朝食をとってから4~5時間後にとるべきです。午前7時に朝食を食べたなら、午前11時~正午の間ということになります。午後2時まで昼食をとることができない日は、それ以前に間食をとるようにするのがいいでしょう」

From Women’s Health UK


Alice Barraclough
栄養エディター

全国の新聞やライフスタイル雑誌で、印刷物、オンライン、ソーシャルなど、10年近くジャーナリズムの経験を積んだアリスは、健康とフィットネスの分野ですべてを試してきたと言っても過言ではありません。スリランカで極上のアヴェドゥリックの隠れ家へと荷造りをしたり、新しいフィットネスの流行に汗をかいて汗を流したり、ロンドンマラソンを走ったり、70.3のアイアンマンを完走したりと、アリスは今やWHのフードコンテンツの面倒を見ています。「フードファースト」の精神のもと、どの食品があなたの健康に役立つのか、マクロカウント、パスタの置換、断続的な断食、13日間のクレンジングはどれが詐欺なのか、正確に判断するお手伝いをします。熱心なパン職人でありホストでもある彼女のお気に入りのデザートは、パブロバ(もちろんサマーベリーとホイップクリームがたっぷり)です。

Ryoko Kiuchi

翻訳者。学業・仕事のため、5カ国の7都市でおよそ10年を過ごす。帰国後は経済・ビジネス関連の文書やニュース記事の翻訳を中心に、ウェルネス系の専門誌やアート関連の書籍、映像翻訳も手掛けるなど、長年にわたってフリーランスで活動。常に新たな情報に触れる仕事柄、心がけているのは、「浅くても、 何でも広く知ろうとすること」。

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