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「なんで私は…」夢見ていた赤ちゃんとの幸せな生活。私が苦痛を感じることになった、思いもよらない展開とは

  • 2025.2.9

雑誌や本やSNSなどの写真で見る、幸せそうな授乳の時間。一生懸命おっぱいに吸いつく赤ちゃんと、それをにこやかな笑顔で見つめる母親。そんな幸せな光景を思い描いていたのですが……!?

母乳で育てたいという憧れ

私は、初めての出産のためにいろいろな母親教室へ通いました。そこで話題にあがることが多いのが、母乳育児でした。

母乳育児だと、子どもの免疫力があがったり、スキンシップがとれたり、母親も幸せホルモンが出て子宮の収縮を促すなどのメリットがあるという話でした。私は、母親教室に通い始めてから、可能なら母乳育児をしたい!という憧れを抱きました。

無事に出産。母乳育児をスタートすると…

無事に子どもが生まれ、念願の母乳育児のスタート。産後の入院中は、母乳と育児用ミルクの混合で、退院後は、母乳メインでいけるほど母乳の出は良くなっていました。

しかし、退院から3週間ほど経ったころから、どうも左の胸が痛く、飲ませるときにも痛みが生じるうえに、子どもの飲みも悪いため、右の胸ばかりを吸わせていました。右乳ばかり吸わせていたことが悪かったようで、訪問助産師さんに相談したところ、左胸が乳腺炎になっていることがわかりました。

激痛に耐え続けていた私

痛くても飲ませ続けたほうが良いと訪問助産師さんに教えてもらいました。中止してしまうと、母乳の流れを滞らせてしまって、乳腺炎が悪化することがあるからだそうです。そこで、痛みに耐え泣きながらも授乳し続けていましたが、2日ほどが経つと40度の発熱が。左胸はブルーベリーのような赤紫色に変色していました。

再度、訪問助産師さんに相談すると、症状から、産婦人科の母乳外来を受診するようアドバイスを受けた私。それから2週間ほど、2日に1度のペースで通院することになりました。服薬と助産師さんからの母乳マッサージを続けましたが、皮が自然と裂け、自然排膿してしまいました。

自然排膿してからは、外科へ行き、乳腺の奥へ溜まっている膿を出すためのドレーンを差し、5日ほどでドレーンを抜いて縫合し、その後はいつも通りに授乳していいとのことで、左胸の授乳を再開。

母乳をあげるほほえましい写真のようにはならず、痛みに耐えながら、歯を食いしばって泣いた私の授乳時間。それでも頑張って母乳を飲んでくれた子ども。お互い頑張ったねと、子どもが6歳になった今ではその時間すら愛おしく、結果、幸せな時間だったのかなと思っています。

◇ ◇ ◇

助産師さん曰く、乳腺炎の場合も、乳汁うっ滞を悪化させないよう、授乳を継続することが推奨されるそうです。ただし、痛みが強い場合には、一時的な搾乳による授乳など、授乳方法の変更を検討する必要があるとのこと。また、高熱が続く場合や、乳房の強い痛みや赤み、腫れがある場合、全身に倦怠感がある場合、乳房から膿が出る場合などは医療機関を受診する必要があるそうです。適切なケアをおこなえば改善されると言われている乳腺炎。判断に迷ったら、医療機関や自治体の助産師さんなどに相談すると安心ですね。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

著者:佐々木 しおり/30代女性/2018年と2022年生まれの男の子のママ。長男とKPOPの推し活中。自然に囲まれながらの育児を楽しんでいる。

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年1月)


監修者・著者:助産師 松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

ベビーカレンダー編集部

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