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『エミリア・ぺレス』ジャック・オーディアール監督、カルラ・ソフィア・ガスコンの発言は「許し難い」

  • 2025.2.7
"Emilia Pérez" Photocall In Madrid

映画『エミリア・ぺレス』の監督と脚本を担ったジャック・オーディアールが、過去にSNS投稿していた差別発言が物議を醸しているカルラ・ソフィア・ガスコンについて言及した。彼女は本作で性別適合手術を受けたメキシコの麻薬カルテルのリーダーを演じ、ゾーイ・サルダナセレーナ・ゴメスらとともにカンヌ国際映画祭で女優賞を受賞。また、初めてトランスジェンダー俳優としてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。だが、過去にイスラム嫌悪や人種差別、多様性への批判、さらには当時すでに共演が決まっていたセレーナに向けたヘイトをツイート(現X)していたことが発覚。

同作は本年度の賞レースで有力視されていたが、ガスコンの件が「非常に残念なことに話題を独占してしまい、とても悲しい」とオーディアール監督は『デッドライン』のインタビューで語る。「カルラ・ソフィアとの仕事を振り返るのは辛い」「撮影現場は、ほかにはない空気感で満ちていて、まさに信頼の上で成り立っていました。そんな関係を築いていたのに突然、その中の一人が過去に発言した、憎しみに満ち、また憎むべき言葉を読むことになった。私たちの関係に影響するのは当然です。まるで穴に落ちたかのようで。カルラ・ソフィアが言ったことは、許し難いことだからです」

発覚後にガスコンは謝罪し、Xのアカウントを無効化したが、「CNN」のインタビューで「私は罪を犯したわけでないし、人に危害を与えたわけでもないから、アカデミー賞候補を辞退することはできません。私は人種差別主義者でもないし、私がそうであると誰かが人々に信じ込ませようとしている何者でもありません」と涙ながらに発言。あたかもキャンセルカルチャーの被害者であるかのように語ったことで、さらに批判が高まった。

82nd Golden Globe Awards Trophy Room

ガスコンと連絡を取っているかとの質問には、「彼女とは話していないし、話たくもありません」と答え、こう続ける。「今、彼女には自分の言動を振り返り、責任を負うための時間が必要だから、私は連絡を取っていない」「彼女は、私にはどうしようもない自己破壊のループに入っている。彼女が続けていることが、まったく理解できない。なぜ自分を傷つける行為をするんだ? 彼女が自分を被害者かのように語るのには驚かされる。まるで言葉は人に危害を与えないと思っているかのようだ」

Text: Tae Terai

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