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【神尾楓珠】「ペンフレンドにするなら共通の趣味の人がいいな」【sweet web独占】

  • 2025.2.11

爆風スランプの1985年にリリースした名曲「大きな玉ねぎの下で」からインスピレーションをされた映画『大きな玉ねぎの下で』。
本作で桜田ひよりさんとともにW主演を務めた神尾風珠さんに映画のこと、ファッション計画など根掘り葉掘り聞いちゃいました!

――名曲「大きな玉ねぎの下で」からインスピレーションを受け、歌詞にもあるペンフレンドがキーワードの本作ですが、脚本をはじめて読んだ時にどう感じましたか?

神尾楓珠(以下、神尾)「ペンフレンドを通して2つの物語が並行して進んでいるんですが、現在パートと過去パートが最終的に繋がった時に、おぉ!って。読んでいてこうなるんだ!って僕自身もワクワクしました」

――神尾さんが演じた堤 丈流(つつみたける)は見栄っ張りなところがあったり、そんな自分を崩していたり、わりと感情の波があったと思うんですが演じがいはありましたか?

神尾「演じがいはもちろんありましたし、総じて難しかったですね。就活生の等身大のリアルな姿だなって思ったのですが、僕は就活をしたことがなくて。でも就活したことないけど、見栄を張っちゃう気持ちとかは分かるのですごくやりがいがありました」

――とくに難しかったシーンは?

神尾「沢山あるんですが、やっぱり桜田さん演じる美優(みゆう)との関係性が今回の役では1番大事ものなので、そこはやっぱり1番悩みました。お互いいがみ合ってるけど、いがみ合っているのも人として気になってるからで、見え方としてちゃんとこの2人が可愛く見えるようにしたいって監督がおっしゃってたので、どうしたらそう見えるのか自分なりに考えながら演じました」

――1番印象に残ってるシーンは?

神尾「丈流と美優が一緒に出かけてお酒を飲んでちょっと酔っ払って、『大きな玉ねぎの下で』を歌うシーンがあるんですけど、そこが印象に残ってますね」

――見ていてキュンとしました。

神尾「本当ですか?キュンというより、2人の関係性が可愛らしく見えたらいいなって思っていました」

――アクションでというより心で感じるキュンポイントが多いなと映画を見て感じましたが、手応えはいかがでした?

神尾「キュンポイントありますか?(笑)。今回キュンは意識せず演じてました」


――では神尾さん自身は丈流のどこに1番共感を感じてましたか?

神尾「丈流が就活のことがあって自分が上手くいっていないとか、そこに対して強がっちゃってる部分とか、将来に希望が持てないってちょっと捻くれてる部分とか、僕もそういう時期があったなって。自分が上手くいってないことに対して、自分を守る為に強がって友達に対して弱いところを見せれないとかは過去にあったから共感しましたね」

――それはこのお仕事をはじめてからですか?

神尾「学生時代にサッカーをやっていた頃もそうですし、この仕事をはじめた最初の頃もそうでしたね」

――素を見せられるようになったり、虚勢を張らずにすむようになった実感はありますか?

神尾「当時よりはあります。前より自分を過大評価しないようになりましたね。そうしたらまわりの人に頼れるようになったし、全部自分でやらなきゃとか全部を背負ってた感じがなくなったかなって」

――それは演技にいい影響を与えてますか?

神尾「そうですね。強い自分でいなきゃって思わなくなりました」


――監督からこうしてほしいとか、ここが芯だよって話とかありましたか?

神尾「監督とご一緒するのが2回目なんですけど、今回はインスパイアを受けた楽曲はあるけど丈流という人物の元はなくてオリジナルだからどうしようかな?って悩んでいたら監督に‟今回は素の神尾くんが撮りたい“って言ってもらえて。前回ご一緒したときに見た、役じゃなく普通に笑っている神尾くんを撮りたいから今回は素に近い神尾くんでやってほしいって言われたので、そこをベースにしました。もちろん丈流っていう人物のキャラクターとかは意識していましたけど、そこまで作り込まずにやっていたかなって思いますね。だから逆に難しかったです。今までの作品の中では1番素に近いのかなって思います」

――爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」をこの話をもらう前から知っていたと言っていましたが、世代的には違うこの曲をどうして知ってたんですか?

神尾「世代は全然違いますけど、テレビで流れていたりして知っていました。サンプラザ中野さんももちろん知っていましたし。でも楽曲をフルで聴いたり、歌詞を見ながら聴いたのは初めてでした。聴いていて新鮮ではありましたし、ストーリー性がすごくあるのですんなり歌詞の主人公の感情が入ってきました」

――歌詞自体も役作りに関係してますか?

神尾「そうですね。美優との関係性の中ですごく大事な曲だったので、撮影中も聞いてました」


――武道館に馴染みはありましたか?

神尾「武道館って象徴的なものとして僕らの世代にもちゃんとあるので知ってはいますが、行ったことがなくて。今回近くで撮影しましたけどオーラがあるなって思いました(笑)」

――お客さんが帰る中、立っている群青シーンがありましたけど難しかったですか?

神尾「難しかったです。普段そんな状況はないので、どうやって立っていたらいいんだろう?って思いました(笑)。素が出ちゃうとソワソワしちゃいますけど、本番は丈流なんで美優を待つっていう覚悟がちゃんと持てて立っていられました」

――撮影中や合間のエピソードがあったら教えてください。

神尾「本当に何を話していたかまったく覚えてないんです(笑)。基本的にはふざけてました! (桜田)ひよりちゃんも結構ボケたりしてたんで、たわいもないことでしょうもないボケしてツッコんでみたいな感じで楽しかったです。劇中では険悪だった原田さんとも裏側ではまったく仲悪いとかもなく仲良くしていただきました。これといったエピソードは覚えてないですけど(笑)。たわいもない話をして楽しく過ごしてました」

――今作はペンフレンドというのがキーワードになっていましたが、今の時代に馴染みのないペンフレンドにどんな印象を持ちましたか?

神尾「今の時代だと考えられないし危ないなって思いますけど、マッチングアプリとかはそれに近いのかなって思うので、そういうものに置き換えて考えたら身近に感じられました。マッチングアプリやったことないですけど(笑)」

――神尾さんがペンフレンドをするならどんな方としたいですか?

神尾「共通の趣味がある人がいいなって思いますね」

――実際に神尾さんがやられたことのある文字や手紙に関するエピソードはありますか?

神尾「高校の時に転校したことがあるんですが、その時にクラスのみんながメッセージカードを集めたアルバムを手書きでプレゼントしてくれて。転校先に行くのが不安だったけど心強かったです」

――映画の中では丈流と美優は近いけどお互いの顔は知らないという形で恋に落ちていくという感じですが、神尾さん自身はそういう恋に憧れはありますか?

神尾「顔を知らない相手との恋愛に憧れはないですけど(笑)。でもノートのやり取りで距離が縮まっていくみたいなのはすごくロマンチックだと思います。今は気軽に連絡取れちゃうけど、手紙だと届くまでに時間もかかるし、一枚に言いたいことを書かなきゃいけないから一回一回を無駄にできないっていう価値観は素敵だなって思います。ファンの方から手紙を貰う機会もありますけど、今はSNSで伝えてくださる方が多いのでわざわざファンレターを貰うと嬉しいですね」

――神尾さん自身は手書きで何かを渡すことはありますか?

神尾「(小声で)まったくないです。これから!取り入れていきたいなと思いました(笑)」


――神尾さんの思い出の一曲は?

神尾「転校する時にもらったメッセージアルバムで、先生が歌詞を引用していた曲があって。ONE OK ROCKの『キミシダイ列車』のCメロの部分なんですけど。『もういいや このまま死んだって』…って思うほどバカに生きてるからっていう歌詞なんですけど。明日死んでもいい、このまま死んでもいいって思えるような後悔のない人生を歩んでいってくださいってことが書かれていて、そこからその曲が思い出の一曲になりました」

――カラオケの十八番を教えてください。

神尾「十八番⁈ 十八番かぁ。カラオケは行ってて昔は激しめの曲を歌ってたんですけど、最近はバラードばっかりですね。一曲分の体力が持たなくてついていけなくなっちゃって(笑)。桑田佳祐さんの『明日晴れるかな』って曲は、大人気ドラマの主題歌だったし歌いやすいっていうのもあるのでよく歌います」

――これから挑戦してみたい役は?

神尾「いただいた役を演じるというスタンスなので考えたことがないんですけど……。悪役とかやったことないんですよね、だからやってみたいです。正義感のあるヤンキーとかはやったことあるんですけど、見てる人も同情できないくらいの悪役をやってみたいです(笑)」

――これから着たいファッションアイテムを教えてください。

神尾「色んな人にニットを着た方がいいよってすすめられてて。それでついにニットのカーディガンを買ったのでここから挑戦していこうと思います(笑)」

――ニットを着ていないのはめずらしいですね。

神尾「普段パーカーばっかりだったので。買ったカーディガンの色は黒じゃなくて黒め(笑)。グレーも混ざってるような色です。柄のニットとか可愛いじゃないですか? 手入れが大変でニットを選んでこなかったのでパーカーだけに頼らず挑戦しようかなって思ってます(笑)」

――最後にsweet読者にsweetな一言をお願いします♡

神尾「甘めなメッセージ?(笑)。この作品を観たら、心が温かくなるようなエモーショナルな気持ちになれると思うし、恋愛したいと思ってる人に見てもらえたら背中を押せると思うので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。……うーん、甘くないですか?(笑)」

―ありがとうございました!

●CINEMA info.
映画『大きな玉ねぎの下で』

story:同じ場所にいるのに会ったことがない2人。丈流と美優は、夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いている。夜と昼を繋ぐのは、連絡用のバイトノートだけ。会ったことがないからノートの中では素直になれた2人だが、実は顔見知り。しかも全くそりが合わず関係は最悪。お互いの素性を知らないまま、2人は大きな玉ねぎの下(武道館)で初めて出会う約束をするが……。

Inspired by 爆風スランプ「大きな玉ねぎの下で」監督:草野翔吾、配給:東映 2月7日より公開


photo : NAOKI MURAMATSU
styling : MINORI OUCHI
hair & make-up : SHINJI OKUYAMA(barrel)
text : MEGUMI KANDA
edit : sweet web

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