2010年に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』で、フェイスブックの共同創始者マーク・ザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグ。ザッカーバーグがドナルド・トランプ大統領と繋がりを強める中、「彼の人生の軌跡を追ってはいません。彼のような人物と関連があると思いたくないからです」と「BBC4」のインタビューで語った。
「偉大なゴルファーを演じて自分も偉大なゴルファーであると思われるのとは、話が違います。この男は問題行為を起こしました。ファクトチェックや安全対策を廃止したのです。この世界で、すでに脅威にさらされている人をさらに脅かす行為です」
Metaは最近、フェイスブックとインスタグラムのコンテンツ管理ルールとコミュニティ基準に変更を加え、言論規制を緩め、多様性推進の取り組みを終わらせることを発表。1月20日(現地時間)に行われたドナルド・トランプ大統領の就任式に出席し、2021年の議事堂襲撃事件を受けて同社運営プラットフォームのトランプ大統領のアカウントを停止したことを巡る裁判で和解し、約2500万ドルを支払うことで合意した。こうしたことに懸念があるかと聞かれ、「ニュースを読む人間として心配している」と答えている。
「『映画で彼を演じた』などと考えていません。記事を読むと、彼らが何十億ドルもの資産を保有していることがわかります。史上類を見ない資産です」。『フォーブス』によると、ザッカーバーグはイーロン・マスクとジェフ・ベゾスに次ぐ、世界第3位の富豪だ。「その金を使って何をしているかというと、ヘイトを説いてまわる人物のご機嫌をとっているわけです」。そしてこう続ける。
「これが僕の考えです。映画で彼を演じた人間ではなく、ニューヨークで障害者の権利を教える女性と結婚した人間として、そう考えています。そして、彼女の生徒たちは今年、さらに厳しい立場に置かれることになりそうです」
Text: Tae Terai