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【50代カメラ女子の猫日記】猫島の魅力とは?リアル宿泊レポートをお届け!

  • 2025.2.28

皆さま、こんにちは。フォトグラファーの野中典子です。今回は私が猫島にハマるきっかけになった、宮城県石巻市にある「田代島」へ上陸!
島の滞在記と、出会った猫たちの写真をお届けします。

島の暮らしを味わいたいなら宿泊がおすすめ

田代島は日帰りでも十分に楽しめるのですが、より深く島の暮らしを味わうなら宿泊がおすすめ!
たくさんの観光客が訪れる日中は、活気があって賑やかなのですが、最終フェリーが出た後、ひと気がなくなって急に静かになるのです。個人的には、日が暮れて静寂が訪れる時間が大好き。この静かな時間には、猫たちもリラックスして思い思いの場所で静かにくつろいでいます。
ぼーっと海を眺めたり、猫と戯れたり、島の人とおしゃべりしたり……。なんだか時間がゆっくり流れる感じがして癒やされます。

さらに日が落ちて、夜が深くなってくると空には星がキラリ。夜空を見上げる時間は極上のひとときですよね。
私も楽しみにしていたのですが、日中はカメラ2台を抱えて、アップダウンのある島を歩き回っていたので足は棒のように疲れ……。身体のあちこちが筋肉痛。すぐに爆睡でした(苦笑)。

そして宿泊者のみが味わえるのが、早朝の港の風景。
漁に出かける船を見送り、漁から帰ってくる漁師さんから魚をもらおうと港でじっと待つ猫たち。
大きな魚を咥えて得意げに歩く猫や魚を取り合う猫を見ていると、漁師さんと猫たちが共存し、穏やかに暮らしてきたことがうかがえます。
ただ、漁師さんも高齢化してきているので、以前に比べて漁に出る船もだいぶ減ってきているそう。こんな静かで穏やかな風景がいつまでも続いてくれますようにと願うばかりです。

島での宿泊は猫の形をしたロッジ「田代島マンガアイランド」へ

田代島には以前、民宿なども数軒あったそうなのですが、高齢化に伴い営業を辞めてしまったところも多い様子。現在宿泊できるのは、「田代島マンガアイランド」のロッジ5棟とキャンプサイトがメインになります。

なんとこちらのロッジは猫の形! さらに内装は里中満智子氏やちばてつや氏など有名な漫画家によって描かれた猫のイラストが楽しめます。
ロッジの近くまで猫が遊びに来てくれることもありますよ。GWや夏休みなどはすぐに満室になってしまうので、早めの予約がおすすめです。

*田代島マンガアイランド
https://www.umimachi-sanpo.com/plan_item/manga_island/

島で過ごす時に気をつけること

今では「猫の島」として、国内外から多くの猫好きや観光客が訪れる島になりましたが、あくまでも観光地ではなく、昔から静かに生活している方達の生活エリアにお邪魔させていただいていることを忘れないようにしなければならないと思っています。
島の方の生活エリアに立ち入らないのはもちろん、猫たちのご飯や健康管理も島の方々がしてくれているので、勝手にご飯やおやつをあげたり、ましてや人間の食べ物をあげたりするのは厳禁です。
島の猫たちはとても人懐っこいので、チュールなんてあげなくても、すぐに近づいてきてくれるし、膝にも乗ってくれます!

島の猫たちに何かしたい!ご飯をあげたい!という場合は、「島のえき」で募金を受け付けていますので、ぜひそちらに募金してくださいね。とにかく猫の数が多いので、ご飯代、医療費代がかなりかかるそうなので、私も訪れる毎に募金しています。

また、石巻市からのフェリーは気象海象により寄港港の変更や欠航、到着時刻が前後する場合があります。フェリーの欠航が続いて島に渡れずに諦めた(涙)という話もよく聞くので、日程には余裕を持って計画を立てるのをおすすめします。

田代島の魅力は猫と人が共存して暮らす昔ながらの風景

田代島で猫が神様として祀られ、大切にされる文化が育まれたのは江戸時代に遡るそう。
かつてはイワシ漁やウニ漁で栄えた島も、漁業の衰退とともに人口が減少。高齢化も進み、島の風景も少しずつ変わってきました。
にも関わらず、猫を大切にするという文化が変わらずに続いているのは、そこで暮らす人々にとって猫がいかに生活に根付いた大切な存在であったかを示すものではないでしょうか。
かつてはどの街でも猫と人が共存して暮らす姿が見られましたが、時代の変化とともに猫に対する考え方も変わり、街で猫の姿を見かけることは少なくなってきました。
だからこそ、昔ながらの漁村風景の中で猫と人が共存しながら伸び伸び暮らす田代島に惹かれるのかもしれません。

もちろん高齢化の進んだ島で、島民より猫の数が多いという現実は、難しい問題を抱えていることも事実です。そんな現実も理解しながら、この島の猫たちがこのまま幸せに暮らし続けられるために私にできることはなんだろうと常に考えています。
今できることは、まずは島のことを知ってもらうために、定期的に訪れて情報を発信し、田代島のファンを増やすこと。
これからも田代島の変わらぬ風景を守るために自分ができることをしていきたいと思っています!
皆さんもぜひ、田代島の猫たちに会いに行ってみてくださいね。

この記事を書いた人

フォトグラファー 野中典子

野中典子

猫と暮らし始めたことをきっかけに「成長の記録を綺麗に残したい」との思いで一眼レフを購入。写真にこだわったブログを始めたところ評判になり、少しずつライター、フォトグラファーとして仕事の依頼が来るようになりました。現在は猫の魅力をより多くの人に伝えたいとの思いで、「猫写真家さくらもえぎ」として雑誌、カレンダーへの写真の提供、写真展への参加など猫愛全開で活動中。

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