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雪下ろしはどうしたらよい? 安全なやり方や注意点を紹介

  • 2025.2.3

雪が多く降る地域では、屋根に積もった雪を取り除く「雪下ろし」を行う場合があります。

雪下ろしは建物の損壊や落雪による事故を防ぐ役割がある一方、作業は危険を伴うため、事故やトラブルに注意しなければなりません。

この記事では、雪下ろしの注意点や心得、やり方を解説します。

雪下ろしとは

雪下ろしとは、屋根に積もった雪を落として除去する作業のことです。

雪が屋根に多く積もると、その重さによって建物が倒壊したり、屋根の端からせり出した雪の塊(雪庇) が落下して、下にいる人が巻き込まれたりするリスクがあります。
このため、屋根の積雪が増えた場合には雪下ろしが必要になる場合があります。

雪下ろしが必要なケース

雪下ろしが必要になるのは、基本的に積雪によって建物の倒壊リスクがある場合です。

積雪にある程度耐えられるつくりの建物であれば雪下ろしは必要ありません。雪下ろしは、毎年死亡事故が発生 している危険な作業であり、状況によっては雪下ろしをするほうが、事故やトラブルのリスクが高まるためです。

雪が多い地域では雪下ろしが不要な無落雪屋根や耐雪型の住宅が普及 しており、このような住宅では、事故を防ぐためにも不要な雪下ろしは避けたほうがよいでしょう。

ただし、一般的な木造住宅の場合や、記録的な大雪で積雪が急増した場合などは、雪下ろしが必要になることもあります。

雪下ろしの必要性を判断する際には、防災科学技術研究所が提供している「雪おろシグナル」が便利です。雪おろシグナルでは、地域に降り積もった雪の重さに基づき、危険度が色分けされています。

例えば、地図上で紫 色や赤色、オレンジ色になっている地域は、家屋の倒壊リスクがあるため、建物の状態や状況によっては雪下ろしを行ったほうがよいと判断できます。

雪下ろしの注意点と心得

雪下ろしの作業には、足元の滑りや屋根からの落雪、転落など、様々な危険が伴います。
事故やトラブルに巻き込まれないためにも、雪下ろしの注意点を知っておきましょう。

ブルーシートがあると落雪のリスクが高まる

被災地などの、ブルーシートで屋根が覆われた住宅の雪下ろしは危険を伴います。
ブルーシートは滑りやすく、雪下ろしをすると転落するリスクがあるためです。

また、ブルーシートに積もった雪は滑って落雪しやすいため、軒下に人が近づかないように配慮する必要があります。

ブルーシートで屋根が覆われている場合は雪下ろしをせず、軒下に人が入らないようにロープを張ったり、立ち入り禁止にしたりなどの対策が有効 です。

安全な装備を身につける

屋根からの転落などの事故を未然に防ぐためには、安全な装備が必要です。雪下ろしの際は、必ずヘルメットを着用し、命綱として使用するロープをつけるためにハーネス(墜落制止用器具)を装着しましょう。

命綱は強度があるクライミング用のロープがおすすめです。また、命綱をハーネスやアンカー(命綱を家屋に固定する金具)につなぐカラビナ も用意しましょう。

作業は2人以上で行う

雪下ろしの作業は2人以上で行いましょう。

1人で作業をしていると事故が発生した場合に発見が遅れる可能性があるためです。家族や知人など複数人での除雪作業や、近所や地域コミュニティと協力して行うのがよいでしょう。

はしごを固定する

はしごは転倒しないように、必ずしっかりと固定しましょう。
屋根に落雪防止用金具があればロープを回して固定し、上部の固定が難しい場合は、下をほかの人が支えます。

はしごは斜めに立てかけず、はしごの説明書に記載されている適正な角度(75度程度) にして軒先から少し高く立てます。また、はしごの上で雪庇を落とすなどの作業をするとたいへん危険ですので、絶対にやめましょう。

携帯電話を身につける

雪下ろしの際には携帯電話やスマートフォンを身につけておきましょう。

事故やトラブルなどの緊急時に、家族や医療機関にすぐに連絡を取るために必要です。
また、いざというときに携帯電話やスマートフォンの操作が難しい場合もあるため、笛も持っておくとよいでしょう。

足場の確認をする

トタン屋根の場合は滑りやすいため、つなぎ目に足を置いて足場を作りましょう。

雪庇がある場合は屋根の端を確認し、軒下に流・融雪溝がある場合は、蓋がきちんと閉まっているかも確認します。
また、晴れていて気温が高い日は雪が溶けて滑りやすくなるため特に注意が必要です。

周囲に雪を残す

雪下ろしの際には、家屋のまわりに雪を残しておく必要があります。

その理由は、屋根から転落してしまった場合に、雪があればクッションになって体へのダメージを減らせるためです。
雪下ろしが終わったら、忘れずに住宅回りの除雪を行いましょう。

雪下ろしのやり方

雪下ろしのやり方と流れは次のとおりです。

1. 作業エリアの安全を確認する
2. ハシゴの固定と足場の確認をする
3. アンカーの強度を確認する
4. アンカーと命綱 、ハーネスをつなぐ
5. 雪下ろしをする

屋根から雪を下ろす際は、落下場所を毎回チェックしましょう。雪は重いため、自転車や車に落としてしまうと破損する危険性があります。また、道路に面している場合は歩行者がいないかどうかも確認しましょう。

また、雪下ろしは重労働であるため、こまめに休憩を取りながら作業を行うことも大切です。体調が優れない場合は無理をして雪下ろしを行わないようにしましょう。

〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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