誰かになるのではなく、その人自身の骨格や輪郭を際立たせるメイク=ディファインメイクを提唱するメイクアップアーティストの水野未和子さん。「年齢に抗いたいと思う人が多いけれど、人って、傷ついたり、喜んだり、泣いたりetc. そういった経験値が私は人を美しく見せると思っているんです。だからメイクは。その人が持つ魅力を引き立たせるものでなければいけない」と断言する水野さんが、誰もが簡単に美しく仕上げられるメイクツールを作りたい……という思いを形にした「ディファインブラシ」を発売しました。
みずのみわこ/メイクアップアーティスト。アメリカへの留学後、イギリスに渡りメイクを学ぶ。卒業後、フリーランスのメイクアップアーティストとしてロンドンでキャリアをスタートし、帰国後は多くの雑誌や広告、CMなどを手がける。人によって違う、その人だけの魅力をディファイン(明確に)するメイクで、数々の女優やモデルが厚い信頼を寄せる。そのメソッドをまとめた著書『ディファインメイクで自分の顔を好きになる “私だけの魅力”が絶対見つかる自己肯定メソッド』(講談社刊)が好評発売中。
眉は人相に語りかけるパーツ 他人の正解が自分の正解ではないんです
左から:スクリューブラシ001 ¥4,180、べントアイブロウブラシ S002/牛
革キャップ付き ¥5,720、ベントアイブロウブラシ L003/牛革キャップ付き¥6,380、リフトアップ ブロウワックス 5g ¥3,190
昨年の1月、第一弾として発売をされたのが、眉を美しく描くための3種のブラシとワックス。なぜデビューが眉アイテムだったんでしょう?
「眉って、顔の中で最も人相を表す重要なパーツ。一人一人骨格が違うように、眉毛は生え方も形が違います。だから他人の真似をしても、それがその人にとっての正解には絶対にならないんです。私は一般の人のメイクレッスンをすることもあるのですが、やはりメイクの悩みでダントツに多いのが眉。ある程度のテクニックはもちろん必要ですが、誰もが自分自身の毛流れを、そして個性を生かした眉が描けるツールを作りたかったんです」(水野さん)
数々の撮影の現場をこなしてきた水野さんの“こういうものがあったら……”を形にした「ディファインブラシ」は、使用している素材や形状全てに並々ならぬコダワリが詰まっています。例えば眉を描くためのツール類。鏡を正面に見ながら左右どちらの手でも使いやすいように、絶妙な角度で曲げられていたり、長く使うことで手の平の温度や脂でなじんで飴色に変化していくような白樺を使った柄だったり、ポーチの中で穂先を守るために牛革のキャップが付いていたりetc. 自分自身の顔を愛して、魅力を引き出すディファインメイクのレガシーをまさに体現したアイテムです。
スクリューブラシには20°の角度が。左右どちらの手でも、正面に鏡を見ながらササっと煩わしくなくとかしあげることができます。
生命力や影etc. 顔の中の魅力を掘り起こすカラー&ブラシ
上から:マルチユースフェイスカラー 01 ¥5,500、ブラッシュブラシ006/牛革キャップ付き¥15,400、ベントスマッジブラシ004/牛革キャップ付き ¥5,940、マルチユースブラシ005/牛革キャップ付き¥6,050、ディファインブロウパウダー&カラードワックス 01 ¥5,940
※全て2月6日発売
そして2月6日(木)に、ディファインメイクをより楽しむためのアイテム第2弾が発売されます。眉だけでなく、アイシャドウやフェイスカラーに最適なブラシが3種と、頬や目元、唇とマルチに使える自然な血色を宿すためのフェイスカラー、自然に眉を仕上げるためのパウダー&ワックスの計5アイテムのラインナップ。
特に注目したいのが、フェイスカラー。水野さんがメイクにおいて大切にしている「血色」を、ジェンダレスに肌の色関係なく叶えてくれるまさに“マルチ”なアイテム。「若く見せる必要なんて全くないけれど、若々しく、生き生きしている人はやっぱり魅力的。そう見えるために必要なのが血色です。血色って、笑顔を助けてくれる存在でもあると思うんです。だから年齢性別関係なく不可欠なもの。これはやり過ぎ感なく、その人が元々持っている温度を足すようなフェイスカラーなので、内側から自然と頬が温まったように魅せられます」。
アイシャドウベースとして目周りに入れると自然と目元にくすみが晴れて、イキイキとした表情に、頬に乗せると顔を優しく温めてもらったような自然な高揚感が、リップブラシで載せると縦ジワすらも洒落て見える絶妙な発色。ちなみにアイブロウパウダーは、自然に影が作れるパウダーと、1本1本の毛を描けるワックス。血色も眉の色も人それぞれ違うけれど、どちらも「どんな肌色の人でもジェンダーでも使えるユニバーサルなものを作りたかった」という水野さんがこだわりにこだわり抜いて仕上げたアイテムです。
「他人の顔に、正解はないんです。だから、もっと自分の顔と向き合ってほしいなって思います。あなたにしかない魅力を引き出す、メイクはその手助けをしてくれるもの。ディファインブラシが、あなたを輝かせる、その手助けになったら嬉しいです」(水野さん)
text:HIROKA AMANO