5歳の娘を連れてファストフード店に行ったときの話です。義父母からもらったお小遣いで、自分でシェイクを買いたいと言って意気揚々と入店した娘。念願叶って、バニラのシェイクを自分で注文してお金を払ったのですが……。
注文成功♪ルンルンの娘にハプニング！
注文したシェイクを受け取ったあと、席に着く直前に転んでシェイクを全部ぶちまけてしまいました。床にぶちまけてしまった初めて自分で買ったシェイクを見つめて、今にも泣き出しそうな娘。転んだ痛みよりもショックが大きかったのか、どこかを痛がるそぶりもなくうつむきながら立ち上がりました。
そんな娘のところへ、店員さんが駆け寄ってきて「大丈夫？ お洋服汚れなかった？」と気にかけながら、床を片付けてくれたのですが……。
私は「新しいシェイク買ってあげるね」と、落ち込む娘に声をかけましたが、「自分で買ったのがよかった」と言って顔を曇らせたまま。どうしようかと私が困っていると、先ほど片付けてくれた店員さんが「お待たせしました！ 実は今だけシェイクは2個セットなんですよ。お姉ちゃん、どうぞ！」と新しいシェイクを持ってきてくれたのです。
その言葉を聞いた娘の顔は、パーッと晴れてニッコニコに。店員さんのやさしさと、機転の利いた言葉に、私はとても温かい気持ちになりました。
後日また同じ店に行ってみましたが、残念ながらそのときの店員さんはいませんでした。店長さんがいらっしゃったので、改めてお礼を伝えました。私と娘の感謝の気持ちが、あの店員さんに伝わるといいなと思います。それから私たちは引っ越してしまい、あのお店には行けていないのですが、同じファストフード店を見るとあのときを思い出して今でも温かい気持ちになります。
著者：佐久間 明子／40代・女性・保育士。兄と妹、2児の母。
イラスト：きょこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています（回答時期：2024年12月）
ベビーカレンダー編集部