プチプラ雑貨を使って、もっと暮らしと花を楽しんでみませんか? 100均などのプチプラ雑貨とフラワーアレンジを日々楽しむ、フラワーデザイナーの川守由利子さんに、旬のプチプラな手作りアイデアを教えていただきます。
花と合わせたい100均のペンダントライト
冬になると作りたくなるのが、キャンドルなどの灯りと一緒に楽しむアレンジ。夜が長くなること、そして季節的に温かいものが欲しくて、毎年作りたくなるアイテムです。花と灯りの相性のよさもあるかもしれません。
先日100均に行って、花と合わせてみたい! と思ったのが「ペンダントライト」。
単4の電池3本を入れて使います。これなら好きな場所に電球をぶら下げられるので、部屋の中で灯りが届きにくく少し暗いと思っていた場所を明るくすることができそうです。
私は、パーテーションを置いている場所がいつも暗くて気になっていました。そこで、ここにぶら下げてみることに。
コードを引っ張ることで、灯りをつけたり消したりできる仕組みです。
無機質なこのペンダントライトに、花を合わせてかわいくできたら……。100均に売られているものやドライフラワーを、このライトに装飾してみることにしました。花のペンダントライト作りに挑戦です。
※ここで使用する「SMD電球」は発熱が少ないタイプです。
レースやドライフラワーなど可燃性の素材を使う場合は、発熱しない電球をご使用ください。また、長時間の点灯や目を離しての利用にはご注意ください。
用意した材料と、自分でドライにした花
花のペンダントライトを作るために、買った材料はこちらです。
左から、レースのハギレ、そしてペンダントライト、ドライのラグラスはダイソーで買いました。ラグラスは薄いピンクに染められたものが7~8本入って100円です。このラグラスには、さまざまな色がありました。今回はガーリーにかわいく仕上げたかったので、ピンクをチョイス。
ほかにはドライフラワーとファーンブッシュというグリーンを用意。
今回使うドライフラワーは自作です。スーパーの束売りで買ったものを、自分でドライフラワーにしました。買ったのは、クリーム色のスプレーバラとスターチスがセットで498円の束。
スプレーとは、1本の茎に複数の花がついているものをいいます。購入したスプレーバラは、1本につぼみを含めて5輪の花がついていました。これって、お得ですよね。スプレータイプの花は、プチプラで花を楽しむときの強い味方です。
バラもスターチスも、ドライフラワーにとても向いています。今回はこの飾っていたドライフラワーも使うことにしました。
生花で飾って、そのあとにドライフラワーにできる花は、長く楽しめてお得な気分になれます。また長く飾っていると不思議と愛着が湧いてくるので、それを使った作品はもっと愛着が湧きそうです。
レースのハギレでランプシェードを作る
花で作るペンダントライト、土台部分を作っていきます。
今回、少しガーリーな雰囲気に仕上げたかったのと、また花部分を取り外せるように作りたかったので、レースのハギレを活用します。このハギレでペンダントライトにデコレーションする土台部分を作っていきます。
まずはレースのハギレをハサミで細くカットします。
次にペンダントライトの長さに合わせて、レースをカット。こちらは少し幅が広めです。
最初にカットした細いレースに、ペンダントライトの幅に合わせてカットした幅の広いレースをグルーで固定します。
このとき、幅広のレースは、上部にタックを寄せて接着しました。
2つのレースを接着したパーツを、ペンダントライトのコードに結んでいきます。
結んだのは、細いレースです。
これでペンダントライト全体を、ふんわりと包むことができました。レースのランプシェードです。
細いレースは結んだあと、長さを揃えず、そのままにしておきます。それも装飾の一部になるんです。レースを使うことで無機質なペンダントライトがやわらかい雰囲気になり、自分好みにすることができました。またレースを活用することで、花の量もプチプラで仕上げることができます。
デコレーションする材料でそれぞれ下準備
それぞれの材料は、茎の部分を短くカットしておきます。
ファーンブッシュは1枚ずつに小分けにしました。さらに、1枚の葉を真ん中くらいでカットしました。
残っていたレースも活用します。細い幅でカット。
カットしたレースは、さらに短くカットします。写真のように端と端をグルーで留めて、パーツを作ります。
フラワーアレンジを楽しむときは、材料の準備もとても大切です。準備をしっかりしておくと、このあとのアレンジの作業をスムーズに行うことができます。
感動的! 完成したライトにスイッチを入れる瞬間
アレンジをしていきます。
まずはだいたいの材料をペンダントライトにのせて、完成を頭の中でイメージします。完成のイメージが固まったらアレンジスタートです。
まずファーンブッシュからアレンジしていきます。
下のほうには長めのものを、上のほうには短めのものを。コードとライトがついている部分から葉が出ていくようなイメージでグルーで留めました。
その上に、スターチスやラグラスをアレンジ。
こちらも最初にアレンジした1点から、花材が外側に向かうようにアレンジしていきます。
どんどん重なるように花をアレンジし、グルーで留めていきます。
ドライフラワーのバラやバラの葉、そしてレースのパーツも同様にアレンジしました。
ラグラスは少し短いものも使いたかったので、ハサミでカットし、アレンジに加えました。
上に重ねるようにアレンジしたら完成です。
吊り下げてみました。
そしてスイッチon!
電気がつくと思わず「わあ」と声が出ました。ガーリーなペンダントライトのできあがりです。少し暗かった部屋のコーナーが明るくなり、さらに花があるのでかわいくなったのも嬉しいです。
ドライフラワーが傷んできたら、また別の花でデコレーションしてみようと思います。
今回の材料のご紹介
- ドライフラワー(束売り)…498円
- ラグラス(ドライフラワー)…100円*ダイソー
- ファーンブッシュ(葉)…100円*ダイソー
- ペンダントライト…100円*ダイソー
- 単4電池…100円*ダイソー
- レースのハギレ…100円*ダイソー
合計998円(税抜)
ほかに、ハサミ、グルーとグルーガンを用意。
自分好みの花雑貨でもっと居心地よく!
ペンダントライトは直接本体に花などをグルーでつけると、少し滑ったりしてうまくつかない場合があるかもしれません。一方、私は、直接アレンジして失敗したらどうしよう、なんて思ったので、今回はレースを活用しました。レースの代わりに、布のハギレやフェルトなどを使って、花をアレンジしてもよいでしょう。
ドライフラワーはもちろん、100均には造花も豊富なので、ぜひ、好きな花で作ってみてください。
どんな花にしよう…。グリーンだけもかわいいし…とあれこれ考えながら材料を選ぶのも楽しい時間です。そのうえ、部屋の中が明るくなるペンダントライトは実用的。お気に入りの花雑貨で、部屋をもっと居心地のよい空間にできるのは嬉しいですね。
Credit
写真&文 / 川守由利子 - 『ブーケ・ドゥ(Bouquet Doux)』主宰。 -
かわもり・ゆりこ/花店勤務を経て、2006年に独立。『花時間』第6回フラワーアーティストオーディションに優勝し、現在、東京・自由が丘にて花教室を主宰している。アトリエ名は、“甘くやさしい花束”という意味の仏語から。その名のとおり、心なごみ笑顔になる、柔らかな印象のアレンジを中心に、雑誌やwebでも活躍中。手作りが得意で、プチプラ雑貨と“花”を組み合わせて楽しむアイデアを連載中。