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中島裕翔「Hey! Say! JUMP は“民主主義”なんです」、琉晴のような “良い人すぎる”メンバーも明かす<映画『366日』>

  • 2025.1.30
映画『366日』でヒロインの幼馴染・琉晴を演じた中島裕翔にインタビューを実施。 撮影=山田健史

【写真】中島裕翔、撮りおろしショット(3枚)

沖縄出身のバンド・HYの名曲をモチーフに誕生し、赤楚衛二と上白石萌歌が演じる男女の20年の時を超えた切なすぎる純愛ラブストーリー、映画『366日』(全国公開中)。本作に出演する中島裕翔が演じるのは、天真爛漫でひたむきなヒロイン・美海(上白石)の幼馴染・嘉陽田琉晴。美海を優しく見守り続ける琉晴への思いや撮影の裏側、身近な“良い人”のエピソードやグループ活動についてなどを中島に語ってもらった。

琉晴のような人に憧れも、「美海にとって『こういう人がいてほしいだろうな』という人になりたかった」

――「本当にこういう人がいてくれたらいいのに」というほど、優しい男性の役でしたね。

それは演じながら僕も思っていました。琉晴を通して、美海にとって「こういう人がいてほしいだろうな」という人になりたかった。僕自身、そういう人に憧れるところもあるんです。本当にすてきな役をいただきました。ただ琉晴は“良い人すぎる”ところがあるので、それをいかに嫌味なく表現できるかというところはチャレンジングでもありました。

――ロケ地の沖縄にも溶け込んでいらっしゃいましたね。

それはきっと、みっちりついてくださった方言指導の方のおかげですね。うれしいです。方言指導の方にいただいた音源を元に、役へ落とし込んでセリフを言うわけですが、その時の琉晴の感情によって方言が変わることもあったので、方言指導の方と相談しながら一緒に作り上げていきました。たくさんの方に「違和感がなかった」と言っていただくことはできましたが、なかなか難しかったです。

――東京との違いは感じましたか。

東京にいるとせっかちな気分になることも多いですよね。琉晴のシーンは1日の撮影が午前中で終わるようなこともあったので、今回の撮影では沖縄観光をする時間が多く持てたんです。沖縄の方々を見ていると、やっぱり東京とは時間の流れが違うんですよね。すごくゆっくりというか、おおらかというか。僕は「現地の方の空気感を感じたい」ということを口実にして、観光していました(笑)。

映画『366日』より (C)2025映画「366日」製作委員会

「誰も傷つけない」「本当に優しい」…Hey! Say! JUMPの“良い人すぎる”メンバーは?

――“良い人すぎる”琉晴ですが、「優しさ」と「自己犠牲」のバランスについて、中島さんの考えを聞かせていただけますか。

人が良すぎたり優しすぎたりするが故に、自分を犠牲にしてまで人の幸せを願ってしまうような性(さが)ってありますよね。夢を壊すようなことを言うつもりはないんですが、僕はアイドルという仕事もどこかそういうところがある気がしているんです。年末なんかもすごく忙しいけれど、それはテレビで見てくれる皆さんのためだと思ったら頑張れる、ある種の自己犠牲かもしれない…。そういう意味では、琉晴と似ているところもあるのかもしれません。

――中島さんの周りで“良い人すぎる”人はいますか。

うちの有岡(大貴)は、本当に優しいんですよ。他人の話を聞く姿勢、他人に意見をする姿勢が誰も傷つけないんです。意見を言う時って、議論になることもあるじゃないですか。いわゆる「No, but」になってしまいがちだと思うんですが、彼は「Yes, and」なんですよね。「いいね、じゃあ」という話の進め方をするんです。すごく優しいなと思う。ただ、本当に興味がない話をされた時には、急に聞き方が下手くそになるんですけどね。「そうなんだ、へー」って(笑)。

――人数が多いグループだと意見がぶつかることもきっと多いですよね。

結構ありますね。そういう時に有岡は、飲み込んだ上で自分の意見を言うことができる。「違う、俺はこう思う」と言うんじゃなく、「それもいいね、じゃあこうしてみない?」って。否定しないんですよね。常に肯定してから次の意見を言えるので、すごく大人だなと思います。それでも本当に決まらないような時は多数決で決めています。うちは民主主義なんです(笑)。

――中島さんご自身は、グループ内で意見を出すような時に意識していることはありますか。

「これがいいと思う!」と言うのは苦手なんです。だから「これとかどう?」「してみない?」という提案の仕方が多いと思います。選択肢としてちょっと出すくらい。僕は0から1を生むのが得意ではないので、そういうところは他のメンバーに任せていて、ライブとかで自分が意見できるようなところがあれば言っています。ブレーンが多すぎるとよく分からないことになっちゃうので、基本的にバランスを見るようにしています。

――そういう一人ひとりの意識によってグループが長く続いているわけですね。

そうですね。衝突することもあっていいと思うんですけど、最終的に気持ち悪がられるくらい仲が良いのは(笑)、たぶんそういうことなのかなと思います。

中島裕翔 撮影=山田健史
映画『366日』より (C)2025映画「366日」製作委員会

2024年の “忘れられない1日”を語る

――劇中では赤楚さん演じる湊が音楽に救われる場面があります。これまでに中島さんが「音楽に救われた」と感じた出来事はありますか。

どんな形であっても「発散させてくれる」のが音楽ですね。落ち込んでいる時に明るい曲を聴いて気分がちょっと上向く、とか、ストレスが溜まっている時にゴリゴリのロックを聴く、とか。僕はドラムをやるので、そういう曲をドラムで演奏するとさらにストレス発散できたりするんです。役者の面では、『#マンホール』(2023年)という映画で演じた役のテーマソングのようなものを熊切和嘉監督に教えていただきました。ガッチャガチャにヘビーな曲だったんですが、役作りの上で助けられた、ということもあります。自分たちが歌う曲で元気になったという声を聞くこともあるので、やっぱり音楽には力があるんだなと感じます。

――中島さんにとって、2024年の思い出深い1日を教えてください。

グループで、「SAPPORO MUSIC EXPERIENCE 2024」という札幌ドームの音楽フェスに参加させていただいたんです。僕は以前、フェスに参加ができなかったことがあるので、初めてフェスに参加することができてすごく楽しかったです。色んなアーティストさんのファンがいる中でパフォーマンスをするということで緊張しましたが、皆さんすごく盛り上がってくれて。全然違うジャンルの人たちが一致団結して一緒に会場を盛り上げるという一体感がすごくすてきで、忘れられない1日でした。ご飯も美味しかったし、楽しかったです。

――2025年はどんな1年にしたいですか。

映画『366日』も公開されましたし、ドラマも始まります。ライブも年末からやったので、良いスタートが切れているなと毎年思わせていただけていることがありがたいです。引き続き、良いご縁があったらいいなと思っています。

◆取材・文=山田健史

映画『366日』より (C)2025映画「366日」製作委員会
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