「こんな店が近所に欲しかった」そう思える神泉にある個人宅を改装して誕生した『ANDs.』
ひとりでも気ままに立ち寄れる気軽さが嬉しい。
大人の夜をこの隠れ家が教えてくれる
シェフの実家である看板屋さんが手がけた店名サインが目印で、神泉駅北口から徒歩1分もかからない立地だが、夜は少し薄暗い路地にいつの間にか『ANDs.』はできていた。
最近よく食べ歩く神泉での話。初めて訪れたのは、オープンして間もない頃だ。
店内を覗くと広々としたカウンターがあって、席間もゆったり。
この街に多いビルに潜む小さなイタリアンだけど、ここはちょっと落ち着いているかも。そう思いひとり、入ってみたのが始まりだった。振り返れば、この決断は正しかった。
スタッフは美男美女ばかりで皆、優しく小さめのポーションの料理もあって、あれこれ食べたい欲を満たしてくれる。
湯むきしたトマトを昆布と椎茸、鰹節の出汁に漬けた「出汁トマトとブラッタチーズ」¥1,400。
目の前で食べやすいサイズに切り分けてくれる。
グラタンの中には、なかやま牛のハンバーグが!
自家製で仕込んだベシャメルとトマトのダブルソースをかけてオーブンで焼き上げた「なかやま牛のグラタンバーグ」¥2,100。
溶けたチーズが濃厚でワインが進む。
何より、大好きなワインが白も赤も、グラスでいろいろあって、相談しながら選べるのがいい。
今日は薦められるままお初のヴェルメンティーノにしてみる。味わうと意外とふくよかな味。柑橘系の香りもあってまぐろのタルタルと合う。
「タルタルはハーブが決め手。何を使うかは教えられませんよ(笑)」とシェフ。
会話も楽しいが、読書しに来ることもあり、そういうときはスタッフもそっとしておいてくれる。こういう距離感ってつくづく大事だと思う。
唯一の気掛かりは最近、じわじわと人気が広まりつつあり、もう秘密基地とは言えなくなってしまうのではないかということ。
今日は帰り際に来週の女子会の予約を入れる予定。ここに通う習慣は当分、やめられそうにない。
【Time schedule】ほろ酔い読書は22時くらいがちょうどいい
コアタイムは予約が必須。平日は仕事帰り、週末はカップルの客が多い。
遅い時間は1軒目から流れてきた客で立ち飲みもいっぱい。
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