店側や周囲の人に迷惑を及ぼす「客の行き過ぎた行為」。できれば遭遇したくありませんが、そのときは突然やって来るものです。今回は筆者の知人から聞いた「スーパーで目撃した迷惑過ぎる客」のお話をお届けします。
セルフレジにて
ある日、私がスーパーでレジ待ちをしていると、一人の中年女性がセルフレジに長居していました。
最初は「レジの使い方が分からず、苦労しているのかな?」と思ったのですが、周りの人たちは女性を異様な目で見ていました。どうやら常連の客らしいのですが、なかなかのクレーマーで困った人物なのだとか。
気になった私は遠くの方から女性を見てみることに。女性は何かを入れたビニール袋を握りしめ、何やら頭を悩ませている様子。セルフレジの画面を見ながら立ち尽くしていました。
袋の中身の正体
なかなか会計が進まないので、心配した店員が「どうかしましたか?」と女性のもとにやってきました。すると女性はセルフレジのエラー表示を指差し、ため息をつきながらこう言ったのです。
「たまった小銭をここで全部使おうと思っているんだけど、うまくいかないのよね」
なんと女性は袋に入った大量の小銭を、セルフレジに全部投入しようとしていたのです。これには店員も驚きを隠せません。
「お客様! 小銭は使える限度枚数が決まっているんです。これ以上は入れられません」
店員がこう説明しているうえに、硬貨の枚数を制限する貼り紙もあるにもかかわらず、女性は聞く耳を持ちません。そして最悪の行為に及んだのです。
店員を無視した結果
「今日は小銭しか持ってきていないのよ。とりあえず全部ここに入れるわね!」
女性はありったけの小銭を全てセルフレジに投入しました。
次の瞬間「ギギギギギ……」と鈍い音を鳴らしたセルフレジ。なんと小銭が機械の中で詰まってしまったのです。その結果、他の店員もセルフレジの修理の対応に追われることになりました。
迷惑客を一蹴
「いつも弊店をご利用いただいておりありがとうございます。しかし、今後大量の小銭を無理やり機械に入れることはご遠慮ください。ほかのお客様のご迷惑にもなりますので、どうかご理解をお願いいたします」
その後、店長と思われる方が女性客に対ししっかりと話をしている姿を見かけました。
周囲の目もあり、さすがに観念したのか、女性は何も言い返せませんでした。
それからはさすがに行くのが恥ずかしくなったのか、そのスーパーに女性が姿をあらわすことはなくなったそうです。女性の迷惑過ぎる行動に、ただただ驚きを隠せなかった出来事でした。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。