夫は起業し、日夜忙しく働いています。家族のために頑張ってくれていますが、娘の幼稚園行事などには本当に無関心で……。父親が来てくれないことを悲しむ娘の姿を見て、心を痛めています。小学校の入学式には来てほしいと伝えると、何とかすると言ってくれました。
おかげさまで、夫の仕事は順調そのもの。義父も経営者として活躍していましたが、今は引退しています。夫は、その義父にいろいろと手助けをしてもらっているようです。顔の広い義父から取引先を紹介してもらったり、融資を受けたりとさまざまな恩恵にあずかっています。
家族をないがしろにする夫。入学式当日に…
3月は繁忙期。夫は卒園式に出られませんでした。無駄な期待はさせないように娘にはきちんと話しておきましたが、それでもやっぱり寂しかったようです。卒園式を終えた夜、「パパに来てほしかった……」と言いながら娘は泣いていました。
会社を立ち上げたばかりで忙しいのはわかるのですが、もう少し家族との時間を大切にしてほしいと思っています。土日も、取引先との飲み会やゴルフで潰れてしまい……。
夫と交渉したところ、小学校の入学式には絶対出るという約束を取り付けました。娘は絶対喜ぶはず。私も久しぶりに夫婦そろって行事に参加できてうれしいです。
しかし、事件は起こりました。入学式当日の朝になって、夫はドタキャンをしてきたのです。
「入学式、始まるよ?」
後から追いかけると言っていた夫ですが、学校になかなか現れません。不安になって連絡すると……。
「俺がいなくてもいいでしょ」
娘が悲しむと伝えると、「別にいい」と言われてしまいました。そして、人生は思い通りにいかないことが多いと学べるだろうと……。入学式に父親が来ないくらいで泣くな、甘えるなとも伝えておけと……。
そんなに言うなら「うん。いない方がいいね」と返信すると。
迷いが消えた私は…ある人物に連絡
夫からは「え…!?」と返ってきました。夫には何を言っても無駄なので、孫LOVEの義父を呼ぶことにしました。義父なら、大喜びで来てくれますから。これまでもいろんな場所へ一緒に出かけています。
じつは卒園式の後に義父と話し、夫が入学式に来れない場合は義父が駆けつけてくれることになっていたのです。私も義父も、夫をあやしんでいたので……。
仕事のためなら家族を犠牲にすることもいとわない夫。話し合ってきましたが、夫には「養ってもらっている分際で、文句を言うな」と言われました。「今の生活ができるのは俺のおかげだ」と言われたときには、夫への愛が一気に冷めて……。
入学式が終わった後、夫に言われたことを義父に話すと義父は大激怒。夫は義父にしかられました。仕事を言い訳にして家族と向き合うことから逃げているだけだと。ちなみに義父は義母との約束で、子どもの学校行事にはほとんど参加していたそうです。
会社の経営状況を義父に聞いたところ
会社のために働かなくてはならないと言う夫ですが、義父によると、そんなえらそうにできるほど夫は満足な結果が出せていないと言います。悪評が義父の耳まで届いていると聞いてびっくり。業績を伸ばせていない上に、取引先に対して失礼な態度をとっているのだそう。無理難題を押しつけたり、ミスをしても謝らなかったり……。
家でも外でも評判の悪い夫を見て、義父は自分が甘やかした結果だと受け止めたようです。今後は夫を助けない、援助しないことを宣言した義父。それを聞いて、私もある決断をしました。
それは、夫との離婚です。話を切り出すと、「行くところもないくせに……」と軽んじられましたが、心配無用です。義父から自身が所有する物件を提供され、また私か娘のどちらかが義父と養子縁組することを提案されました。当面の生活費もサポートしてくださるそうです。夫からの養育費は期待できそうにないので本当に助かります。
結局、夫の会社は倒産こそしていませんが、ずいぶん傾いてしまったそうです。私と娘は義父に守られ、幸せな日々を送っています。父親はいなくなりましたが、元気いっぱいの娘を見て安心しています。
◇ ◇ ◇
夫の言動を振り返ると、今回のような結末になっても仕方ないのかもしれません。夫婦は本来平等なもの。お互いに尊重しつつ、夫婦生活を送りたいですね。
【取材時期:2024年11月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
ベビーカレンダー編集部