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フルーツだけを夕食に摂り続けるとどうなる? 専門家が健康効果や注意点を解説

  • 2025.1.26

フルーツだけの夕食は太るのか?

フルーツだけの夕食を週に数回取り入れることは、デトックスやダイエットの手段として広く知られているが、その効果や適切さには疑問が投げかけられている。特に、習慣化すると逆に太るのではないかという懸念も。たまに取り入れるのは、食べ過ぎや胃の不快感を感じたときの選択肢として悪くはないが、栄養バランスが不十分で満足感も得られにくいため、あまり推奨されない。

栄養士のサンドラ・ロルデン・アルバレス氏は、「フルーツだけの夕食は、たんぱく質や良質な脂肪など、体に必要な他の栄養素が不足する可能性がある」と指摘する。これにより、満腹感が得られず、翌日に過食してしまうリスクが高まるという。フルーツの健康効果は高いが、この習慣を取り入れる際は、その影響やバランスを十分に考慮することが重要だと語る。

さらに、アルバレス氏は長期的な影響にも警鐘を鳴らす。フルーツはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富だが、同時に天然の糖分も多く含まれている。特に、高GI値(グリセミック・インデックス)のフルーツを大量に摂取すると、血糖値が急上昇し、インスリンの過剰分泌を引き起こす。これが長期間続くと、インスリン抵抗性や代謝異常のリスクが高まる可能性があるという。

また、栄養士のチャールズ・オリコ氏も、「フルーツは健康的だが糖分が多いので、夕食をフルーツだけにするとインスリンが急上昇し、そのエネルギーが消費されなければ脂肪として蓄積されます」と注意をうながす。フルーツは健康的な食品であるが、適度な摂取と栄養バランスが重要だ。

fresh salad with tomatoes, cucumber and greens

フルーツを夕食に取り入れる場合に、気をつけたいこと

夕食にフルーツを取り入れたい場合、たんぱく質や良質な脂肪と組み合わせることが栄養士から推奨されている。アルバレス氏は、「フルーツを夕食に取り入れるのは健康的だが、ヨーグルトやナッツなど、たんぱく質や良質な脂肪を含む食品と組み合わせることで、血糖値の急上昇を防ぎ、よりバランスの取れた満足感のある食事になります」と説明する。

また、低GI値のフルーツ(ベリー類、イチゴ、ブルーベリー、洋ナシ、リンゴなど)を選ぶことで、血糖値の上昇を緩やかに抑えることができるとのこと。さらに、ダイエットを意識する場合には、たんぱく質中心の夕食がより効果的だとレオ・セルルド医師は提案する。「フルーツは健康的ですが糖分が多いため、食べるなら昼食までに取り入れるのが理想的。水分や食物繊維が豊富で、糖分が少ないフルーツを選ぶことが、太らないためのポイントです」

健康と体重管理のために最適な夕食の選び方

夕食を抜くことは、健康やダイエットにおいて効果的な方法ではない。しかし、夕食の時間を早めることは、健康的な習慣として推奨されている。薬剤師/栄養士のボティカリア・ガルシア氏は、著書『Tu cerebro tiene hambre(あなたの脳は空腹だ)』の中で、「これまでの研究では、日中に食事を集中させ、夜遅くの過剰な食事を避けることが望ましいことがわかっています」と述べている。

ガルシア氏は、クロノニュートリション(時間栄養学)がまだ新しい研究分野であるとしながらも、夜遅い食事がメラトニンの分泌と重なることで、コレステロールの増加や安静時のエネルギー消費の低下、糖代謝の悪化を引き起こす可能性があることを指摘している。そのため、夕食は早めに済ませることが、健康維持や体重管理のためには最善の選択と言えるだろう。

Text: Ana Morales Translation: Makiko Yoshida

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