あまりスポットライトが当たらない食材のえのきたけですが、どういうわけか最近いろいろな料理人がえのきを使っているのを目にします。安い上に焼いても炒めてもおいしいえのきですが、そのえのきで笠原シェフは「無限えのき」を発明したようです。「これでスーパーのえのきは売り切れる」と言ってYouTubeで紹介していましたので、さっそく作ってみました!
笠原シェフの「無限えのき」の材料と作り方
【材料】※6人分程度
えのきたけ…3パック
青ねぎ… 5本(かいわれや青じそでも可)
にんにく…2かけ
マヨネーズ…大さじ3
塩…少々
白こしょう…少々
かつお節…10g
しょうゆ…大さじ1
砂糖…小さじ1
青ねぎは小口切りにしておきます。
にんにくはみじん切りにしておきます。
【作り方】※調理時間:15分
1. えのきは根元をぎりぎり(1cmくらい)で切り落とし、根元付近がくっついた状態で1株を10等分ぐらいに分けます。
2. ボウルにかつお節、しょうゆ、砂糖を入れて混ぜ合わせます。
3. フライパンにマヨネーズを入れて弱火で溶かします。
4. フライパンに1のえのきを敷き詰めます。
5. 塩と白こしょうを振ってにんにくを散らし、弱火と中火の間でえのきを押しつけながら焼きつけます。
6. ある程度焼き目がついたら上下を返します。
7. 塩と白こしょうを振って火を強め、全体に焼き目をつけます。
8. 器に盛り、かつお節を所々にのせ、青ねぎを散らして出来上がりです。
部分的にきつね色に焼けたえのきを口に運ぶと、ジャキジャキとしたえのき特有の歯応えと、焼いたことで出てきたえのきの旨味や調味料の持つ風味がひとつになって、知っているえのきを超えたえのきになっていました。油の代わりにマヨネーズを使ったり、にんにくで香りをつけたりといったひとつひとつの技はこれまでも見てきましたが、簡単な手順でこんなにえのきがおいしくなるというのは驚きです。また味のアクセントになっているかつお節ですが、砂糖としょうゆで味が濃くなっていますのであまりのせすぎない方がおいしく食べられます。
えのきは他のきのこに比べるとクセがないので、鍋や炒め物の具のひとつとしてよく使われます。見た目も白いので栄養がそれほど含まれていないように見えますがそんなことはなく、種類が多いきのこ類の中でもビタミンや食物繊維が多く含まれています。そのくせ糖質やカロリーは少ないのでダイエットに向いているとも言われていますが、1日の摂取適量はえのきパックの1/4から半分程度だそうですから、いくらおいしいと言っても食べ過ぎには注意しましょう。
そう言えばペースト状にしたえのきを製氷皿などで凍らせておいて、食べるときに解凍してみそ汁などに入れるという「えのき氷」もありましたね。長野県中野市発祥の食べ方ですが、そもそもは鍋のイメージが強くて夏にはあまり消費されないえのきを、何とかしたいと思ったのが発端だそうです。ほぼ偶然の産物に近いとのことですが、凍らせてえのきの繊維を粉砕したことで栄養素を摂取しやすくなったというのですから何が幸いするか分かりません。
焼き目が適度についたえのきは見た目も味も抜群ですので、ぜひ作ってみてください!