第97回アカデミー賞のノミネーションが1月23日(以下、現地時間)に発表され、『サブスタンス』のデミ・ムーアが主演女優賞の候補に選ばれた。40年超のキャリアで初めてオスカーにノミネートされたデミは、「オスカーにノミネートされたことは、信じがたいほどの名誉です。この数カ月の間、夢にも思わなかった経験をしています」と声明で伝える。「候補入りしたこの喜びと感謝を、表す言葉がありません。私だけでなく、この映画が表現することに対する評価だと思い、謙虚な気持ちで受け止めています」
そして、今も収束を見せていないロサンゼルスの山火事に触れ、こう続けた。「(お祝いムードとは)対照的な状況にありますが、私の心は、ここロサンゼルスに暮らす友人や家族、隣人、そしてコミュニティにとともにあります。火災は多くの人々に打撃を与えましたが、コミュニティが団結している姿を見ると、危機的状況から立ち上がる力や思いやりが私たちを形作っていることがわかり、畏怖の念を覚えます。団結した我々が、いかに素晴らしい存在であるか、思い起こさせてくれました」
フランス出身のコラリー・ファルジャが監督と脚本を⼿がけた本作は、第77回カンヌ国際映画祭で脚本賞を獲得。デミは年齢と容姿の衰えから仕事を失い、ある新しい再⽣医療に⼿を出す俳優の主人公エリザベスを演じ、1月5日に開催されたゴールデン・グローブ賞で女優賞(コメディ&ミュージカル)を初受賞するなど、快進撃を遂げている。
第97回アカデミー賞の授賞式は3月3日(日本時間)、ハリウッドのドルビー・シアターにて、コナン・オブライエンの司会で開催される。
Text: Tae Terai
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