卓球の「天皇杯・皇后杯 2025年全日本卓球選手権大会」が21日から26日にかけて東京体育館で行われる。日本一をかけた戦いには期待が高まる。
激しい争いが予想される女子シングルスの争いの中で初優勝を狙うのが大藤沙月(ミキハウス)。昨年国際大会で飛躍を遂げた20歳がどのような活躍を見せるのかは注目される。
■昨年平野に敗れスタイルを模索
大藤は昨年の全日本で平野美宇(木下グループ)相手に0-4で敗れ6回戦で敗退。2023年10月から指導を仰ぐ坂本竜介コーチのもと、定評のあった守備から攻撃的なスタイルに変更し、24年の国際大会で飛躍を遂げてきた。
大藤が得意とするのは「これだけ振れる選手は女子にはあまりいない」と本人も言及する鋭いバックハンド。昨年10月の「WTTチャンピオンズモンペリエ」では平野、伊藤美誠(スターツ)、張本美和(木下グループ)をそれぞれ下して優勝し、磨きをかけた攻撃的なスタイルで一気に花を咲かせた。
世界ランキングを7位まで上げた大藤は、今回の全日本では早田ひな(日本生命)や張本美らに続く存在として優勝争いも期待される。同じブロックには昨年ベスト8の長﨑美柚(木下グループ)がおり6回戦で戦う可能性が。また、昨年ベスト4入りしたダブルスでペアを組む横井咲桜(ミキハウス)とは準々決勝で対戦の可能性があり、同世代の実力者相手に大藤がどのような姿を見せられるかは興味深い。
スタイルチェンジに成功し、一気に世界的な選手へと変貌を遂げた大藤。多くのライバルが揃う女子シングルスの争いのなかで20歳が磨きをかけた攻撃的な戦いを武器に初優勝を掴むのか。