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60歳女性起業家トリニー・ウッドールのフィットな体は、どのように作られた?

  • 2025.1.21

英国のファッションアドバイザーとしてキャリアを積み、50代でスキンケア&コスメブランドTrinny Londonを創設したトリニー・ウッドール。現在60歳の彼女は心身共に超パワフル。でも、ずっとそうだったわけではなく、本人も「自分の体との関係は、“自分をどのくらい好きか”によって変化してきた。自分が好きになれないときは、自分の体をないがしろにしていた」と『Glossy』誌に語っている。

けれど「私は、自分自身を愛することがいかに大切かを学んだ。年を重ねて体に何が起きようと、それは私の一部。脇の下のたるみも、不安定なヒザも全部。私は自分の体を本当に大切にしたいから、その月ごとに体のニーズを考えるようにしている。『今月は何が必要かな?』って。自分の体は、心と同じようにケアして強くしてあげないと。私たちは自分の体に支えてもらう必要があるからね」

自分自身を愛することがいかに大切かを学んだ

トリニーのインスタグラムをフォローしている140万人以上のファンは、彼女の内面が外面に現れていることを知っている。そうでない人は、最近のレッドカーペットイベントで撮影された下の写真を見てほしい。

Women's Health

世間の話題をさらったのは、言うまでもなく、その力強い腕だった。45歳で閉経したトリニーは、更年期の症状を管理するためにテストステロンを使用しており、年に「3回、お尻に注射を打っている」ことを『The Times』誌に明かしている。でも、すでに実証されている通り、閉経によってホルモンバランスが変化すると、筋肉の減少(サルコペニア)が加速するはず。また、一般的に女性は、下半身より上半身の筋肉が少ないとされている。

それならトリニーはどうやって、あの見事に鍛え抜かれた腕をキープしているのだろう? 彼女のパーソナルトレーナーを5年以上務めているナタリー・ヘイワード氏に話を聞いた。

トリニー・ウッドールが強く健康でいるためにしている6つのこと

1.週5日のトレーニングを続けている

「55歳のときに私とトレーニングを始めて以来、トリニーは毎週、月曜日、火曜日、水曜日、金曜日、土曜日に必ずトレーニングをしています」とヘイワード氏。「内容は次のような感じです」

月曜日:ダンベルとレジスタンスバンドを使った全身の筋力&コンディショニングワークアウトx45~60分

火曜日:ヨガクラスx60分

水曜日:ダンベルとレジスタンスバンドを使った全身の筋力&コンディショニングワークアウトx45~60分

木曜日:休養日

金曜日:ピラティスの器具とダンベルを使った筋トレx45~60分

土曜日:休養日

日曜日:ヨガクラスx60分

「腕は全身筋トレの中で鍛えていますが、ヨガも上半身の筋力強化に効果的です」

この記事の最後では、ヘイワード氏が考案したトリニーのトレーニングプランから上半身ワークアウトを2つ抜粋して紹介している。忘れずにチェックして!

2.重量を少しずつ増やしている

「私たちは、筋肉が特定の重量に慣れてきたらウエイトの重量を増やすというプログレッシブオーバーロードのアプローチを取っています。増やすと言っても、トリニーがケガをすることなく正しいテクニックでエクササイズを行えるよう、5年かけて少しずつです。次のエクササイズでは、特に重量が増えましたね」

トライセプスエクステンション:最初は片側2kg、現在は片側5kg

ベントオーバーロウ:最初は片側4kg、現在は片側12kg

ショルダープレス:最初は0kg、現在は片側8kg

バイセップカール:最初は片側4kg、現在は片側8kg

「トリニーは、身体能力を高めて、もっと健康になるために私とトレーニングを始めました。最初はウエイトトレーニングに消極的でしたが、いまは長生きに筋力が欠かせないことを理解しています。年と共に加速する骨粗しょう症(骨量の減少)とサルコペニア(筋肉量の減少)を防ぐことが、身体的・心理的に重要であることも十分に分かっています」

「最近のトリニーは、旅先でスーツケースを頭上に持ち上げ、90歳になっても瓶のふたを開けられるようになりたいと言っています。彼女の究極の目標は、自分の体と頭で自立した生活を続けること。そのためには、見た目を良くすることよりも、自分は強いと感じられることのほうが何倍も重要です」

3.少なくとも週に2日は体を休める

「これはトリニーにとって不可欠なこと。筋肉は、しっかり回復させてあげないと成長しません。彼女が最も良い状態でトレーニングに臨めるよう、休息日は連続ではなく、間を空けて取るようにしています。週2回のヨガも、筋肉と認知機能の回復に役立ちます」

「トリニーは、筋肉の回復を促すため、マグネシウム配合のバスソルトも定期的に使っています。毎週日曜日にはリフレクソロジーサロンに通い、ときどきマッサージも受けていますね。こうした計画的なリカバリーと休息のおかげで、今日も彼女はワークアウトに全力を注げています」

4.タンパク質と複合糖質を重視している

「30歳を過ぎると、使われていない筋肉が毎年1%ずつ減っていきます。体内で合成されるタンパク質の量も加齢と共に減少するため、外からタンパク質を摂取する必要性が高くなります。そのため、トリニーには(最近の研究結果をもとに)1日約120gのタンパク質を摂取するよう勧めています。そうすれば、お腹が満たされて甘い物に手が出ることもありません。タンパク質は筋肉の回復と成長にも役立ちます」

「トリニーは独学で栄養に関する多くの知識を身に付けました。朝は、卵3~4個とブロッコリーとダークライ麦パンのトーストを食べています。昼食は鶏肉と野菜、もしくはスープ。間食には、総カロリーとタンパク質の摂取量を増やす目的で、ケフィアかプロテインシェイクを勧めています(筋肉のもと!)。夕食では、魚などのタンパク源に野菜を組み合わせることが多いですね」

5.モビリティエクササイズを欠かさない

「私たちは筋トレの最初と最後に必ず、背骨・肩・股関節のモビリティ(可動域)エクササイズをしています。可動域を最大限に広げれば、エクササイズが効果的に行えるようになり、筋肉の増強が進みます。逆に可動域が狭いと、重量を増やせません。例えば、肩の可動域が狭い人に重いオーバーヘッドプレスは無理でしょう」

6.スーパーセットとトライセットで効率を上げている

「とても多忙なトリニーは、スーパーセット(2種類のエクササイズを休憩なしで続けて行う手法)とトライセット(3種類のエクササイズを休憩なしで続けて行う手法)を用いることでワークアウトの効率を上げています。どちらも休憩が少ない分、短い時間で多くのことができるんですよ。また、この方法では筋肉に負荷のかかる時間(タイム・アンダー・テンション)が長くなるため、筋肉が最大限に鍛えられ、筋肥大(筋肉の成長)が加速することも証明されています」

「スーパーセットとトライセットを使うと、ワークアウトがダイナミックになりますし、いつも以上に楽しくなります。ストレートセット(エクササイズとエクササイズの間で休む方法)では、トリニーがすぐに飽きてしまいますしね」

トリニー・ウッドールの上半身ワークアウト

ここで紹介する2つのワークアウトは、ヘイワード氏が考案したトリニーのルーティンの一部。次の上半身トレの日にトライしてみて!

40分間の上半身ワークアウト① トライセット

ウォームアップ:上半身のモビリティとアクティベーションx5分

胸と背中のトライセット:次のエクササイズを立て続けに行って、1セット終えたら60秒休む。これを3回繰り返す。

A1)ダンベル付きベンチプレスx10~12回(ベンチがない場合はフロアプレス)

A2)ダンベル付きベントオーバーロウx10~12回

A3)サイドプランクx左右で30~40秒ずつ

60秒間の休憩

肩と上腕三頭筋のトライセット:次のエクササイズを立て続けに行って、1セット終えたら60秒休む。これを3回繰り返す。

B1)アーノルドプレスx10~12回

B2)リバースフライx10~12回

B3)仰向けのトライセプスエクステンション(別名スカルクラッシャー)x10~12回

60秒間の休憩

タバタフィニッシャー:1つ目のエクササイズを20秒、10秒の休憩を挟んで次のエクササイズを20秒。これを4分間繰り返す(計8セットになる)。

C1)プッシュアップ(難しい場合はスーパーマン)x20秒

C2)マウンテンクライマーx20秒

クールダウン:チャイルドポーズ、肩のストレッチ(伸ばしたいほうの腕を反対の腕で抱え込む)、上腕三頭筋のストレッチ(伸ばしたいほうのヒジを頭上に持ってきて、反対の手で横に引く)、首回し、オープンブックストレッチ

40分間の上半身ワークアウト② スーパーセット

ウォームアップ:上半身のモビリティとアクティベーションx5分

スーパーセット1:次のエクササイズを立て続けに行って、1セット終えたら60秒休む。これを3回繰り返す。

A1)レネゲードロウx14~16回

A2)トライセップディップx12~15回

60秒間の休憩

スーパーセット2:次のエクササイズを立て続けに行って、1セット終えたら60秒休む。これを3回繰り返す。

B1)プッシュプレスx10回

B2)プランク・アップダウンx30~45秒

60秒間の休憩

トライセット:次のエクササイズを立て続けに行って、1セット終えたら60秒休む。これを3回繰り返す。

C1)手幅の狭いベンチプレスx10~12回

C2)スーパーマンホールドx30秒

C3)プランクパイクからの足首タップx45秒

60秒間の休憩

スーパーセット3:次のエクササイズを立て続けに行って、1セット終えたら60秒休む。これを2回繰り返す。

D1)バイセップカールx左右交互に12~14回

D2)ラテラルレイズx12回

60秒間の休憩

※この記事はイギリス版ウィメンズへルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

Text: Birdie Wilkins Translation: Ai Igamoto

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