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手付かずの自然が残る「レイクオハラ」。カナディアンロッキーに隠された秘境へ

  • 2025.1.21

カナダ西部にあり、手付かずの雄大な自然が残るカナディアンロッキーには、息を飲むほどの絶景が数多く存在しています。

そんなカナディアンロッキーの地には、「聖地」「秘境」などと呼ばれ、簡単には辿り着くことのできない絶景が……。

その名も「レイクオハラ」。

この記事では、カナダ随一の観光名所であるバンフ国立公園でツアーガイドとして働き、カナディアンロッキーの絶景の数々を見てきた私が、レイク・オハラの魅力を紹介します。

レイクオハラってどこ?

「レイクオハラ」はブリティッシュ・コロンビア州のヨホー国立公園内にあり、東のアルバータ州バンフ国立公園に隣しています。

州境に聳える山脈の麓にひっそりと存在するレイクオハラは、標高2,020メートルに位置し、ハイキングスポットとして大人気。

オハラ湖から出発し周辺の湖を回るトレイルは、ピカ(ナキウサギ)などの野生動物と出会えたり、日本では考えられないほど雄大な大自然を見られるなど、ハイカー憧れの地です。

レイクオハラが"秘境"と呼ばれる理由とは

レイクオハラは多くのカナディアンやハイカーにとって憧れの地であるにも関わらず、訪れたことのある人は多くなく"秘境"と呼ばれています。

その理由は、環境保護を最優先にしているエリアであり、入山制限がかけられているため。

マイカー規制がされており、車ではスタート地点である登山口にすら行くことができません。

登山口まで行くには指定の駐車場に車を停め、そこから事前予約制のバスに乗る必要があるのですが、そのバス予約は「宝くじに当たるより難しい」ともいわれています。

予約が難しいバス

1日の定員はわずか38名。申込者の中から抽選で選ばれるのですが、カナダ中どころか世界中から申し込みがあるため、当選するのはかなりの難易度!

とはいえ、この予約に関しては裏技があるのですが……それは後述します。

バスの予約が取れなかった場合、指定の駐車場から登山口まで徒歩で行くことも可能ですが、なんと片道11kmも歩く必要があるのです……。とくに綺麗な景色でもない道を往復で22km。

登山口についてからがハイキングの始まりですので、相当体力に自信のある人以外にはオススメできないのが正直なところですよね。

レイクオハラが"秘境"と呼ばれる理由がお分かりいただけたでしょうか。

レイクオハラでやりたい3つのこと

そろそろ皆さんもレイクオハラが気になってきましたか?

ここからは"秘境"と呼ばれるレイクオハラに着いたらやっておきたい3つのことをご紹介します。ぜひ皆さんもトライしてみてくださいね。

(1)レイクマッカーサーでランチ

レイクマッカーサー

レイクオハラのハイキングコースで1番人気なのが、レイクマッカーサーまで歩くルートです。

カナダでツアーガイドをしている間に数多の絶景を見てきましたが、青々としたレイクマッカーサーの絶景は忘れることができません。

太陽に照らされて見事なエメラルド色に輝くレイクマッカーサーと、氷河のある逞しい山々、そして美しく澄んだ青空。

この絶景を見れば、ハイキングの疲れなんかは吹き飛んでしまいます。

私はおにぎりを作って持参しました

ぜひ湖の畔でランチタイムを過ごしてみてください。

ただのサンドイッチでさえも、絶景というスパイスによって絶品になること間違いなしです。

(2)レイクオハラで宿泊

予約がかなり難しいといわれるレイクオハラロッジ

レイクオハラにはキャンプ場、ハット、ロッジといった宿泊施設がいくつかあります。

私自身は宿泊することができなかったのですが、旅程に余裕がある人は予約にトライしてみては。

レイクオハラのハット

ロッジの宿泊予約はリピーター優先の予約システムで、限られた人しか泊まることができないため、トライするならキャンプ場かハットが狙い目。

といってもキャンプ場もハットも「予約ができたらかなりラッキー」なほど狭き門ですが、トライする価値はあるでしょう。

宿泊予約があれば登山口へのバスにも乗ることが出来ます。

(3)野生動物に出会う

野性のピカと雷鳥

環境保護に力を入れているだけあって、レイクオハラには野生動物が多く生息しています。

ピカ(ナキウサギ)や雷鳥、マウンテン・ゴート、マーモットなどと出会える確率が高い場所ですので、景色はもちろんのこと、動物に対するアンテナも張っておきましょう。

確率は高くありませんが、グリズリーベア(熊)と遭遇する可能性もありますので、ベアスプレーの携帯は忘れずに。事前にバンフの街などで購入しておきましょう。

レイクオハラに行くなら早めの行動を

レイクオハラに行きたいなら、"とにかく早めの行動"が大切です。

その年の夏のキャンプ場の予約は、例年年明け数週間後に行われます。2025年は1月23日の午前8時(MT)に予約が可能とのこと。ハットの予約は、前秋の抽選で行われます。

もっとも多くの人が予約を狙うシャトルバスは、例年3月上旬に始まります。2025年の抽選申し込みは3月3日午前8時から3月24日午後11時59分まで(MTD)。

予約に関して困ったらプロに任せるのもひとつの手(裏技)です。

バンフをはじめとして、カナディアンロッキー周辺に拠点を置く日本語対応のツアー会社はいくつかありますので、一度相談してみることをおすすめします。

とくにシャトルバス予約に関しては「ツアー会社枠」というものがあり、個人で予約するより競争率が低いといわれています。

宝くじより難しいといわれているシャトルバス予約ですが、レイクオハラのツアーを催行する会社が少ないため、世界中から申し込みが殺到する一般予約よりもチャンスがあるわけです。

一生に一度は行きたいレイクオハラ

手付かずの自然が残るレイクオハラ周辺は、カナディアンロッキーの魅力をギュッと詰め込んだような場所。

それでいてシャトルバスの予約さえ取れてしまえば、周辺へのハイキングはそこまでハードではないので、初心者であっても十分楽しむことが出来ます。

そのうえ、1日の入山制限がされているとあって特別感も……。

ぜひあなたも今夏はカナダのレイクオハラに行ってみませんか?

All photos by Keiko Kawanami

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