1. トップ
  2. 恋愛
  3. 対面英会話より手っ取り早くて安い…スタンフォード博士直伝「無料・独学」で上達するChatGPT必勝プロンプト

対面英会話より手っ取り早くて安い…スタンフォード博士直伝「無料・独学」で上達するChatGPT必勝プロンプト

  • 2025.1.17

AI時代を活かした英語独学法とは何か。『脳を活かす英会話 スタンフォード博士が教える超速英語学習法』(朝日新書)を上梓した星友啓さんは「英会話レッスンに必須なアウトプットの環境づくりは、生成AIが最適。スマホとChatGPTさえあれば、自分に合った英会話が独学しかも無料で可能になる」という――。

チャットGPTモバイルアプリ
※写真はイメージです
今すぐダウンロードするべき無料の“英会話講師”

対面での英会話アウトプットがベストなのはわかっているが、時間もお金もかかりがち。もっと手っ取り早く、しかも安く、アウトプットの機会を作れないものか?

本書(『脳を活かす英会話』)でここまで紹介してきたキラーフレーズだって、実際にいろいろ試してみたい。リアルなアウトプット現場に行く前に、リラックスした状態で練習できないものか? しかも明日英会話カフェに行くので今すぐやりたい……。

そんなお悩みがあったとして、10年前なら残念ながら、「申し訳ありませんが、そんな方法はありません」と、少しイラつきながら答えなくてはいけなかったと思うのですが、ここ数年でガラッと様相が変わってきています。

そうです、生成AIです。

ChatGPTなどの登場で、これまで簡単にはできなかったことがだいぶ簡単にしかも無料でできるようになりましたが、英会話もその一つ。

スマホと生成AIさえあれば、自分に合った英会話が独学しかも無料で可能になります。さらに、どんなところが良かったか、どこを改善したらいいかなどというフィードバックまでしてくれます。

百聞は一見にしかず。まずはさっそく試してみましょう。

無料ですから、ためらう必要はありません。

会話練習の必勝プロンプトの基本

まず、スマホの準備から。次の3ステップです。

①ChatGPTのアプリをダウンロード
②マイクマークを押して「こんにちは」と話してみよう
③認識されたことを確認

さあ、準備ができました。さっそく新しいチャットを開いて、以下のように日本語で伝えてみましょう。

「私は英会話の初心者です。今日はあなたと英会話の練習をさせてください。まず初めは、英語で挨拶しますのでその後、自然に会話を続けてください。会話を終えたいときは私のほうから『終わり!』と言いますね」

私が実際に実験してみた英会話のプロンプトは以下のようになります。ChatGPTの返答からご覧ください。

「もちろん、了解しました。それでは始めましょう。こんにちは! How are you today?」

「I’m fine, thank you.」

「Great to hear! What have you been up to today?」

「I have been working long today and I’m tired, so I would like to go home soon.」

「I can understand that. Do you have any plans for when you get home, or will you just relax?」

「I will just relax, what about you?」

「I don’t have plans like that. I’m here to chat with you and help however I can. What do you like to do when you relax at home?」

「終わり」

「わかりました。お疲れ様でした!」

このように、会話内容を実際に文字で見ることができるので、聞き取りにくかったところなどを復習するのにとても便利です。

【図表1】ChatGPTとの英会話レッスン
出典=『脳を活かす英会話 スタンフォード博士が教える超速英語学習法』(朝日新書)
各場面設定による実践英会話レッスン

さて、これは序の口。次に以下のプロンプトのように、各場面を設定しながら実践英会話の練習をしていきましょう。

星友啓『脳を活かす英会話 スタンフォード博士が教える超速英語学習法』(朝日新書)
星友啓『脳を活かす英会話 スタンフォード博士が教える超速英語学習法』(朝日新書)

「私は英会話の初心者です。今日はあなたと英会話の練習をさせてください。レストランでの会話を試したいので、あなたがウェイター、私がお客さんの設定で話してください。会話を終えたいときは私のほうから『終わり!』と言いますね」

「私は英会話の初心者です。今日はあなたと英会話の練習をさせてください。明日英会話パーティーがあるので、知らない人に話しかける練習がしたいです。私が話しかけるので、そこから会話を続けてください。会話を終えたいときは私のほうから『終わり!』と言いますね」

このようにいろんな場面を設定して、英会話を試すことができます。本書でもいろんな場面設定でのフレーズをリストアップしていますので、それぞれの場面を想定して練習してみてください。

生成AIが教えてくれる自分の長所と短所

さらに、英会話が終わったら、自分の会話のどこが良かったのか、また、どこを改善していけばいいのかを生成AIに聞くことができます。

会話が終わってから、「今の英会話で、私の良かったところと改善するべきところを教えてください」などと聞いてみましょう。すると参考になるコメントが返ってきます。

先ほどの会話の後に、改善点を聞いてみたときに返ってきた答えは、以下です。

「もちろんです。あなたの英会話の良いところは、挨拶や基本的な返答がスムーズである点です。自然に会話を進めることができましたね。

改善点としては、少しだけ具体的な情報を追加すると、会話がもっと豊かになります。例えば、仕事の内容についてもう少し詳しく話すと、会話が広がりやすくなりますよ。全体的にはとても良かったです!」

チャットGPTホログラムでスマートフォンを持つ女性の手
※写真はイメージです
日常英会話のレッスンプロンプト9選

生成AIを使って英会話を練習するとき、より具体的な実践の場面を想定することが効果的です。このセクションの締めくくりに、実践力を上げる英会話の場面設定プロンプトを紹介していきましょう。まずは、日常会話編です。


①レストランでの注文:食事を注文したり、おすすめを聞いたり、注文の間違いに対応したり、支払いをする練習をします。

②ショッピングモールでの買い物:顧客と販売員の役を交代で行い、商品や価格について尋ねたり、値引き交渉などの練習をします。

③店舗でのクレーム:商品を返品したり、欠陥について説明したり、返金や交換を求めたりする練習をします。

④道案内:道を教えたり尋ねたり、異なるルートを説明する練習をします。

⑤保護者面談:自分の子どもの進捗状況について聞いてみたり、アドバイスを求めたり、目標を設定する練習をします。

⑥就職面接:面接官の質問に答えたり、自分の資格について話したり、仕事に関する質問をする練習をします。

⑦病院の予約:医者からの症状の説明を聞いたり、アドバイスを求めたり、医療指示を理解する練習をします。

⑧銀行業務:口座を開設したり、預金したり、金融サービスについて質問したり、カードの紛失を報告する練習をします。

⑨映画館でのやりとり:チケットを買ったり、上映時間を尋ねたり、映画を観た後に感想を話したりする練習をします。

旅先などで使えるおすすめ英会話プロンプト9選

次に、新しい出会いや旅先などで使える英会話レッスンです。


①新しい人との出会い:自己紹介をしたり、雑談をしたり、パーティーや社交イベントで趣味や興味について尋ねたりする練習をします。

②イベントへの招待:友達をパーティーに招待したり、詳細を説明したり、相手の反応に対応する練習をします。

③ホテルのチェックイン/チェックアウト:チェックインしたり、ルームサービスを頼んだり、騒音などの苦情に対処したり、チェックアウトする練習をします。

④旅行の予約:フライトやホテル、アクティビティを予約したり、キャンセルポリシーについて尋ねたりする練習をします。

⑤空港での対応:セキュリティを通過したり、道を尋ねたり、荷物を預けたり、フライトの遅延やキャンセルに対応する練習をします。

⑥レンタカー:車を借りたり、保険について尋ねたり、パンクなどの問題に対処する練習をします。

⑦博物館訪問:展示について尋ねたり、チケットを買ったり、芸術や歴史についてガイドと話し合ったりする練習をします。

⑧図書館訪問:本のおすすめを尋ねたり、特定の本を探したり、貸出ルールを理解する練習をします。

⑨緊急事態:緊急サービスに電話したり、状況を説明したり、応急処置の指示を受けたり与えたりする練習をします。

これらのリストから興味あるトピックを選んで、内容説明をそのままプロンプトの中に入れてやってみましょう。例えば、「緊急事態」を選んだら、以下のように聞くことで英会話の練習ができます。

「私は英会話の初心者です。今日はあなたと英会話の練習をさせてください。緊急事態の場面を想定した会話がしたいです。緊急サービスに電話したり、状況を説明したり、応急処置の指示を受けたり与えたりする練習をしましょう。会話を終えたいときは私のほうから『終わり!』と言いますね」

こうしたオリジナルのプロンプトを使って英会話を練習することで、自分のニーズに合わせた独学ができます。ぜひ、今日からお試しください!

チャットGPTホログラムでスマートフォンを持つ女性の手
※写真はイメージです

星 友啓(ほし・ともひろ)
スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長
哲学博士、EdTechコンサルタント。1977年東京生まれ。東京大学文学部思想文化学科哲学専修課程卒業。その後渡米し、Texas A&M大学哲学修士、スタンフォード大学哲学博士を修了。同大学哲学部の講師として教鞭をとりながらオンラインハイスクールのスタートアップに参加。2016年より校長に就任。現職の傍ら、哲学、論理学、リーダーシップの講義活動や、米国、アジアにむけて教育及び教育関連テクノロジー(EdTech)のコンサルティングにも取り組む。全米や世界各地で教育に関する講演を多数行う。著書に『スタンフォード式生き抜く力』(ダイヤモンド社)、『全米トップ校が教える 自己肯定感の育て方』『脳を活かすスマホ術 スタンフォード哲学博士が教える知的活用法』(共に朝日新書)がある。

元記事で読む
の記事をもっとみる