SNS総フォロワー数1600万人、男性はもとより同性からも多くの支持を集める三上悠亜が美容本「かわいいのヒント 今日の私を一番好きになれる美容法75」(KADOKAWA)を発売した。自己肯定感が底辺だったというアイドル時代を経て、セクシー女優として頂点に立った彼女がSNSでは紹介していないスキンケア&メイクアップ、韓国コスメ、まつ育、バストケア、ダイエットについて余すことなく公開するほか、三上悠亜になるための心のあり方=マインドセットの方法も正直に、真っ直ぐな言葉で語っている。今回はその美容本の刊行を記念してヘアメイクアップアーティスト河北裕介さんとのスペシャル対談を公開。
「三上さんはとても素直な方」(河北)
三上:今日はお会いできてうれしいです、ありがとうございます。私、河北さんがプロデュースされている&beも使っていますし、著書も読んでいます!
河北:こちらこそ、ありがとうございます。三上さんの初の美容本、僕も読みました。美容の話からメンタルといった細かいところまで網羅されていますね。
三上:そうですね、結構時間はかかりました。初めての美容本ですし、読んでくださる方に楽しんでもらえるように、SNSやYouTubeでも紹介していないこともたくさん書きました。
河北:YouTubeを拝見したのですが、三上さんは「自分をどう見せるか、どう表現するか」自分軸をしっかり持った方なのかな、という印象を受けました。本を読んでみたら、それ以上にとても素直な方なんだと。
三上:河北さんと初めてお会いするのに、そんなふうに言っていただいてうれしいです。
メイクにルールを作りたくない
三上:河北さんのメイク、いつも参考にさせていただいています。特に、河北さんのベースメイクが大好きで、&beのブラックスポンジも本で紹介させていただきました!
河北:ありがとうございます。僕はできるだけ、その人が持っている素肌っぽさ=その人らしさを引き出したいと思っています。
三上:本の中でもたくさんコスメやテクニックを紹介していますが、自分の中のメイクのこだわりが強いかというとそうでもないんです。「これをしないと絶対に盛れない!」みたいなルールを作りたくなくて、いろんな自分を表現できるようになりたいって思っています。なので、いろんなメイクさんに担当していただきますが、「この自分が好き」っていうのはそんなにないんです。
河北:自己プロデュース力が高いから、自分の魅力の引き出し方をきちんと分かっているんですね。
セクシー女優だったからこその強み
三上:アイドルを辞めて、セクシー女優に転身したとき、素直に、真っ直ぐ生きていこうって決めたんです。自分がやりたいことや好きなことを、嘘をつかず素直に発信し続けてたら「その素直さがかわいい」って思ってくれる方がまわりにすごく集ってくださったんですよね。
河北:なるほど、その素直さをファンの方たちはきちんと分かってるんですね。三上さんって、セクシー女優を経て今のポジションを築いているから、他のタレントさんたちとはやっぱり違う魅力、強さがあるんですよ。
三上:セクシー女優っていう職業って、もう体の隅々まで見せてしまっているからか、うそ偽りができないんですよね。だから、私にとってはそれがすごく楽でした。もう隠しごとがないから、これ以上私に向いている職業はないって思っていましたから。
河北:三上さんの魅力って、その真っ直ぐなところだと思うんです。本にも書いてありましたけど、顔も体も髪も、頭の先から足のつま先までものすごく努力をして、自分を磨いている。でも、それを嫌々ではなく、「自分が好きなことをしている」から嫌にならない。影で努力されているのが分かります。
三上:努力って言葉が正解かどうかは分かりませんが、私はファンの方に共感してもらったり、かわいいって思ってくれることがものすごくうれしいし、モチベーションになるので、そのためだったら何でもしようって思ってます。本の中にも「三上悠亜がかわいくなるためにしていること」をたくさん紹介しているんですけど、全て実践していることなんです。
全てさらけ出してこそ魅力になる
三上:30代になって、何となく今まで通りではうまくいかないというか、違うなってところも出てきました。私はずっと自己プロデュースでやってきたので、SNSの反応などを全部自分で受けとるというか、すごく敏感に反応しちゃうんです。例えば、Instagramのコメントを見ると、男性ウケするメイクと女性ウケするメイクの違いって明確に分かります。今まで通りの表現の仕方だと、もう若い子に負けてしまうなって思ってます。これは30代になって実感したことなのでいまだに模索中なんですが、一つ言えることは「大人の魅力って絶対ある」って思ってます。
河北:包み隠さずきちんと言葉に出せる人って、僕はめちゃくちゃ強いと思っています。みんな弱いところを見られたくないって思って、隠そうとするじゃないですか。でも結局、弱いところは見えてしまう。本の中でもそうだったけれど、三上さんは全てを見せているんですよね。だからファンもしっかりついてきてくれて、それが共感を呼ぶんでしょうね。
ポジティブにメイクする人は「かわいい」
河北:本を読んでよく分かりましたが、三上さんはメイクすることをすごくポジティブに考えていると思いました。メイクって顔を小さく見せたいとか毛穴を隠したいとかネガティブに捉えるのではなくて、自分の好きなところを生かして、ポジティブにメイクしてほしいんですよね。
三上:私にとってメイクは、自信を与えてくれるものというか、「三上悠亜になるためのスイッチ」なんです。すっぴんのままだとやっぱり何となくオフの気持ちが抜けないし、メイクすることで自分を表現することができます。だから、メイクをする時間も大好きですし、メイクしているときの自分の方が好きです。
河北:(深く頷く)
三上:今、SNSをのぞけば美容の情報やメイクの情報がかなり飛び交っていて、どれが自分に合うのか分からなくなることがあります。私も情報が溢れすぎて、頭でっかちになっちゃってモノだけが増えていくことがあったんです。でも、情報に流されすぎずに自分の好きなものだけを取り入れて、自分の好きなようにメイクをしたんです。そうしたら、メイクをすることが楽しくなりましたし、ポジティブに捉えるようなったんですよね。
河北:情報が飛び交い過ぎて逆にネガティブに考えてしまう人って、たぶん思っている以上に多いんじゃないかな? でも、そういう情報に流されないで、自分が好きなコスメに囲まれて、ポジティブにメイクしている人の方が、絶対かわいいですよ。僕、モデルさんやタレントさんをヘアメイクしていてつくづく実感するんですけど、美しさって内面から出ていますから。
三上:河北さんが言うんだったら絶対ですね。今日はお会いできて本当にうれしかったです。ぜひ、機会があったら、ヘアメイクをしてください!
河北:もちろんですよ、楽しみにしています。
◉取材・文=夏目円、撮影=坂本理