BS松竹東急(全番組無料放送・BS260ch)では、1月16日(木)昼5時より、1997年に放送された連続テレビドラマ「その時がきた」(全58話)が毎週月~金曜に放送される。そこで今回は、本作の第1話のあらすじや見どころについて紹介していく。
大谷直子主演「その時がきた」とは
多くの女性の“若さ”を製造してきた女性整形外科医が、自身の“若さ”の衰えに焦り出し、女性同士の心理的な小競り合いを描いた本作。
原作は佐藤愛子氏による同名小説。NHK大河ドラマ「勝海舟」「草燃える」「北条時宗」「軍師官兵衛」や、土曜ドラマ「松本清張シリーズ」「鎌田敏夫シリーズ」などでも知られる女優の大谷直子が主演を務める。
そのほか、舞台「八犬伝」「1789 -バスティーユの恋人たち-」などに出演し舞台俳優や脚本家、演出家としても活躍する増沢望(現:増澤ノゾム)や、映画出演だけでなく書道家としても活躍の幅を広げる女優の宮澤美保らが出演する。
美容外科医・彰野の奮闘ぶりが描かれる 第1話あらすじ
より美しく、いつまでも若くありたいという女性たちの願いを気軽に叶える美容外科の世界で、美容外科医として働く九重彰野(大谷)。アルコール依存症の治療従事のため城ケ島の診療所に籠る夫の明治(岡本富士太)と、美術大学に通う21歳の娘・毬世(宮澤)の3人家族で生活を送っていた。
朝から休むことなく働いている彰野は48歳。他の医師からは「まだ48なんだから、家族のことばかりではなく自分の楽しみを見つけなさい」と助言を受けていた。その頃、毬世は大学のグループ展で、彰野を描いた自分の絵を見つめる一人の男性に気付く。その男性は毬世の絵を見て「きれいだけど寂しそうだ」と呟き、さらに毬世に「この人物は実在するのか?」と尋ねるのだった――。
一方、彰野のクリニックには常連の女性患者が訪れ、目元のシワを取ってほしいと訴える。彰野は「また恋でもしたの?」と尋ねるが、患者は「誰かのためでなく、このまま若さを失うのが耐えられない」と嘆く。そんな女性に彰野は、「どんなにジタバタしても、老いていく“その時”はやって来る」「一時的に若さを保っても、老化を防ぐことにはならない」と諭した。
その翌日、彰野のもとにアルバイト希望の医師が面接にやって来て――。
家族のために働く、健気な彰野の姿に注目
第1話では、美容外科医の彰野が家族のため健気にひたむきに働く姿が描かれている。夫の明治は“アルコール依存症治療”に打ち込み、週に2、3度しか家に戻らず、家庭のことや家計のことは彰野に任せっきり。その様子を見かねた毬世に「離婚したら?」と勧められる始末だ。
しかし彰野は「やりたいことをやっている明治を尊敬している」と、彼が作った借金を返し続ける日々を送る。しかも、“金儲けのために好きでもない美容外科の仕事をしている”というから驚きだ…。
同話では、そんな明治にモヤモヤを感じつつも、彼を愛し続け家族のために献身的に働く彰野の姿が非常に健気に描かれている。良き妻・良き母親として奮闘する彼女を見事に演じた、大谷の安定感のある演技にも注目したい。
そして第1話終盤では“ある人物”がアルバイトの面接に来るのだが、この出来事が第2話以降で九重家、そして彰野自身に大きな影響を与えることとなる。